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我慢して働きますと言ったら上司に怒られた。

社会人になって初めて働かせて頂いた職場での話。

私は専門学校を卒業し資格を取得し専門職に就き、社会人として働き始めた。

そこは従業員は5名ほどの小さな会社で同期は1人もいない、常に顧客、お客様には上司と比べられるような環境で働いていた。

正直、上司と比べられたら勝てるはずはない。社会人1年目が研修明けで上司と並べられて比較されて、、、

相談出来る同僚もいない。

そんな不安な気持ちを抱きながら働き、2年ほど経った。

今思えば我ながら良く働いたと思う。

私の親は古い考えで、一度入った会社を辞めるなんてありえないという教えがあり働いていけたと今では思う。

その間、会社に新しい社員は入らず、ずっと下っ端なわたし。

ある日、上司に話があると呼び出された。

内容は

「この会社にいても成長は出来ないし、俺は会社を辞める。知り合いの会社を紹介するからお前も辞めた方が良い。お前も不満を持ちながら働いているんだろ。他の従業員にも同じ話をして何人かは辞めると言っている。」と。

突然過ぎて、何が何だか分からなかったが、正直このままの気持ちで働き続けていけるとは思っていなかったのでラッキーかなと思った。

紹介してもらえる会社も私がやりたい事が出来そうだったし。

でも、ふと頭を親の言葉が過る

「一度、入った会社を辞めるなんてありえない。」

そんな親の言葉もあり、私の中で冷静に考え、辿り着いた答えが

「もう少し働きながら考えます、確かに会社には不満もありますが【我慢】して働きながら将来を考えていこうと思います。」

それを聞いた上司は声を荒げながら怒り始めた。

そして突然

「我慢って言葉の意味しってるのか、今調べてみろ。」

心の中では何言ってるんだこの人はと思いながらも言われた通りスマホと取り出し調べて上司に伝えた。


【我慢 意味】で調べて一番上に出てきた意味は

①辛い事を耐え忍ぶこと

②【仏教】自分を偉いと立てる(わがままな)慢心


①の意味で使っていたが、上司としては②の意味で捉えたらしく、

「お前はいつからそんなに偉くなったんだ。会社に食わして貰っている立場の社員が我慢して働くだと。何考えてんだお前はぁぁぁぁ」

それから1.2時間説教が始まった。

結果として私は会社を辞めず、上司含め従業員の何名かは辞めていった。

私もその1年後辞めて転職をした。

私は20代前半にこの説教をされてから、

【我慢】=【慢心】

このような考えになった。

「我慢しないと」と思うことはある。でもその都度、自分はいつからそんなに偉くなったんだと、なに天狗なってんだと。まだまだ若造だろ。

そう思うとスッと気が楽になるようになった。

人って不思議で考え方一つでここまで変わるもんなんだと身をもって実感した。


でも、今思うとなんで、あんな話を高級フグ店でされたのか、、、、

人生で初めて食べたフグ刺しは説教の後。

これからの人生フグを見るたびに、あの時の上司の説教を思い出すんだろうな。

あの人まだ同じ説教を誰かにしてるのかな、

元気かな。



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