インランド・エンパイア・シックスティシクサーズ - Tonapedia
こんにちはトナカイです。
早速ですけど今回も前回に引き続きマイナーリーグのチームを紹介していくやつをやるよ。
インランド・エンパイア・シックスティシクサーズ
今回は2021年エンゼルスのマイナーアフィリエイトチームとしてLow-AのローAウエスト(Low-A West)というリーグに配属されているインランド・エンパイア・シックスティシクサーズ(Inland Empire 66ers)の紹介をしますね。
シックスティなのかシックスティーなのかシクスティなのか迷いましたけどシックスティを選択しました。個人的にはシクスティが良かったんですけど日本人に馴染むのはシックスティだなと思ったので。ティーはなんか伸ばしすぎ感を感じたのであんまり考えませんでした。
トリシティとトライシティの違いといいわりとカタカナ表記は難しいところがありますよね。
歴史
元々は同じカリフォルニア州のサンフランシスコやサンノゼより南にあるサリナスにあったサリナス・スパーズ(Salinas Spurs)が起源です。
サリナス自体には1954年からサリナス・パッカーズとして存在しており、1976年から1980年までのサリナス・エンゼルス時代にはエンゼルスのAクラスのマイナーチームとして活動していました。ちなみにサリナス・エンゼルス時代には現在のエンゼルスの監督であるジョー・マドンも選手としてプレーしていました。特筆すべきマドンの成績はないです。そもそも彼はMLBに上がれないまま選手としてのキャリアを終えているので。
そのスパーズが92年のシーズン後に現在のカリフォルニア州サンバーナーディーノに移動して来て現在に至ります。
実はサンバーナーディーノにはすでに別のチームが存在していのですが、そのチームが同じくカリフォルニア州でサンバーナーディーノからも近いランチョクカモンガに移動することになったため(現在も活動しているランチョクカモンガ・クエークス(Rancho Cucamonga Quakes))、その当時活動していたサンバーナーディーノ・スピリット(San Bernardino Spirit)という名前ごと譲り受けそのままスパーズは93年シーズンからサンバーナーディーノ・スピリットとして活動することになりました。
94年シーズンまでの2年間はクエークス時代から続いてマリナーズ傘下として活動し、95年から2000年までドジャース傘下、2001年から2006年まで再びマリナーズ傘下となり、2007年から2010年まではまたまたドジャース傘下となりました。2011年から現在に至るまでエンゼルス傘下となっております。
その間96年シーズンからはチーム名をサンバーナーディーノ・スタンピード(San Bernardino Stampede)とし2002年まで活動、2003年からは現在も続くインランド・エンパイア・シックスティシクサーズ・オブ・サンバーナーディーノ(Inland Empire 66ers of San Bernardino)の名前で活動しています。
サンバーナーディーノはアナハイムから一番近いマイナーチームなためここでリハビリ出場する選手が多いです。
トラウトが2017年にケガをした時もここで4試合に出場しました。
余談ですがこの時のトラウトはスライディング時に指をケガしており、2021年のプロ野球界で多く見られるようになったミトンのような走塁グローブを、トラウトもこのリハビリ後MLBに復帰してから着けるようになりました。
名称
チーム名にはいろいろな意味があるもんですよね。たとえそれが「響きがかっこいい」であったとしても。
66ersというのはシンプルなネーミングです。サンバーナーディーノを通っていた国道66号線から取っています。有名ですよね66号線。シカゴからサンタモニカを結ぶルート66。でもこれ実はもう廃線になっているんですよ。楽曲でもありますよね『Route 66』。この歌詞にもサンバーナーディーノの名前は出てきます。
ちなみにサンバーナーディーノっていうのはロサンゼルスと同じようにスペイン語由来の名前らしいです。
ルート66の公式アカウントはないんですね(道は喋れない)。
球場
本拠地はサン・マニュエル・スタジアム(San Manuel Stadium)です。シックスティシクサーズは96年からこの球場を使っており、それまでは同じサンバーナーディーノにあるフィスカリーニ・フィールド(Fiscalini Field)を使っていました。フィスカリーニ・フィールドは1930年代から50年代にかけてメジャーリーグのスプリングトレーニングでも使われるなど歴史がある球場で2010年からは学生野球のディビジョンⅡに所属しているカリフォルニア州立大学サンバーナーディーノ校(CSUSB)が使っています。ちなみに2009年まではシックスティシクサーズと一緒にサン・マニュエル・スタジアムを使っていました。
ネーミングライツはサン・マニュエル・バンド・オブ・ミッション・インディアンズ(San Manuel Band of Mission Indians(SMBMI))という団体が持っており2012年から現行のサン・マニュエル・スタジアムという名前が使われています。
2002年からの10年間はアローヘッド・クレジット・ユニオンがネーミングライツを買いアローヘッド・クレジット・ユニオン・パーク(Arrowhead Credit Union Park)という名称で存在しており、ドジャース時代の黒田博樹さんもリハビリ登板で投げたことがあります。
選手
選手紹介なんですけど、マイナーリーグはそもそも上がったり下がったりがあるので更新日時点での見どころな選手紹介だけにしておきますね。
まずは左投げ左打ちのピッチャー、ブレント・キラム(Brent Killam)。2019年ドラフト11巡目指名ジョージタウン大学から入った23歳は2019年の登板はなくこの2021年シーズンが最初のプロシーズンとなるが、最初の先発登板で3.2イニングを10奪三振デビューするとその後4試合に投げ19イニングで34奪三振、与四球は7個あるものの被本塁打0を記録。現地5月25日の登板でも6イニングを7奪三振1四球無失点のピッチングを披露しました。
続いてまた左投げ左打ちのピッチャーであるライアン・スミス(Ryan Smith)。同じく2019年のドラフトでスミスは18巡目に指名されました。プリンストン大学シニアの時にはジョージタウン大との対戦でスミスが勝ち投手になり、その翌日にキラムが勝ち投手になるというシリーズもありました。現在3試合に登板し15.1イニングを投げて29奪三振とアピールしています。
続いて左投げ左打ちドミニカ共和国出身の22歳のピッチャーホセ・サルバドール(Jose Salvador)。2020年にブライアン・グッドウィンのトレードでエンゼルスに加入した左腕は、自身初のAクラスでの先発となった試合では4.1イニングを投げ四球1個、12奪三振のピッチングを披露。次の先発で2.1イニング5四球5奪三振と暴れ馬なところを見せ3試合目の先発では5イニングを2四球3奪三振の内容だった。
そのほかに投手では、右投げ右打ちのパナマ出身2000年生まれの投手フリオ・ゴフ(Julio Goff)や、MLB公式プロスペクトランキングでチームトップ30に入っている2019年ドラフト3巡目のジャック・コチャノウィズ(Jack Kochanowicz)、 スティワード・アキーノ(Stiward Aquino)、2020年ドラフト5巡目のアダム・セミナリス(Adam Seminaris)などがいる。
カタカナ表記あんまりちゃんと調べてないので実際にも聞けてませんし違ってたりすると思う。例えばStiwardは普通にスチュワードかも知れないし。
続いてバッター。
今年からAクラスにきた2019年ドラフトの実質的な1巡目指名的2巡目指名のカイレン・パリス(Kyren Paris)。右投げ右打ちでセカンドとショートを守る。2001年生まれ。現地5月26日に7日間のILに入ったがそれまで開幕から出続けホームランはないものの16試合中7試合でマルチヒットを記録するなど.297/.423/.516と活躍。盗塁も10個決めている。
続いて1994年生まれ27歳のブラクストン・マルティネス(Braxton Martinez)。右投げ右打ちで主にファーストを守るマルティネスはセントルイス大学を卒業後、4年間フロンティアリーグという独立リーグのリバーシティ・ラスカルズでプレー。その後2019年12月にエンゼルスと契約した異色の経歴を持つ選手。2020年にマイナーリーグのシーズンがなかったため27歳にしてようやくMLB組織内のチームでプレーすることとなったが、現地5月26日の試合終了後時点で12試合に出場し.295/.407/.591とアピール。ホームランは2本打っています。
そして2018年ドラフト2巡目、2000年生まれの右投げ右打ちの遊撃手兼二塁手がジェレマイア・ジャクソン(Jeremiah Jackson)です。2019年にルーキークラスで23本塁打した実際と共にAクラスに見参したものの、現地5月26日時点で19試合に出場し.167/.267/.306と苦戦中。三振率の高さも変わらず。ホームランは2本打っています。
2020年7月にマイナー契約を結んだ1997年生まれの外野手イライジャ・グリーン(Elijah Greene)もアピールを続けています。その他に2019年ドラフト4巡目の二刀流エリック・リベラ(Erik Rivera)(多分投手だけになります)、バハマ出身2000年生まれの外野手デショウン・ノウルズ(D’Shawn Knowles)、1997年生まれの捕手カイナー・ピーニャ(Keinner Pina)らがいます。ずっとILに入ったままでまだ試合に出てすらいませんがケビン・マイタン(Kevin Maitan)もいます。
というわけでインランド・エンパイア・シックスティシクサーズの紹介はいかがでしたでしょうか。
インスタもあるので気になる人はチラ見してみてください。
2021年シーズンのスケジュールはHigh-Aと同じで月曜が固定で休みの同一チームとの6連戦です。
そういえばどうしてインランドエンパイアじゃなくてインランド・エンパイアにしたんだって思いましたか?それならサンバーナーディーノじゃなくてサン・バーナーディーノじゃないのとも思いますよね。なによりサンバーナーディノじゃないの的な指摘もあって良いと思います。
まあその辺は実際の発音どうこうより、現在検索してより引っ掛かりやすいカタカナを選びました。
インランド・エンパイアはなんかそういう名前の映画が引っかかるからかそっちがポピュラーな評価になってるっぽいんでそれに合わせてます。
High-A紹介をトライシティじゃなくトリシティにしたのと同じような感じの理由ですね。
ただまあこの辺の事情ってただ合わせてるだけなんで、より有名なサンバーナーディノやインランドエンパイアが現れたらサンバーナーディーノやインランド・エンパイアも再考の余地がありますね。
散々アーネスト・ホーストでアーネストと言ってきたErnestoがエルネスト・メヒアの登場でエルネストになったり。
余談が長引いてしまいましたが良ければ66ers(急な英語表記)のウェブサイトもチェックしてみてください。
まあまあ長くなりましたが今回はこの辺で。
それではみなさんごきげんよう
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