読んだ本の話その1
これまで読んだ本の紹介をしています。
ネタバレはないですが、本の内容には多少触れるのでそこはご承知ください。
今回は小説2冊です。
今後も不定期に更新する予定なので見ていただけると励みになります。
以下本文です。
かがみの孤城(辻村深月)
映画化もされている有名な作品です。
本屋大賞を2位に大差をつけて取っていたはずです。
本の紹介をすると考えた時、一冊目はこれに決めていました。
読書の習慣がほぼなかった自分に、読書をするきっかけを与えてくれた作品だからです。
その理由は、読んでいて、子どもの頃に忘れてきたような、ページをめくる楽しさがはっきりと感じられたことにあります。
ワクワクしながら読んでました。面白すぎて一気読みしました。読んでいた時の感覚は今でも記憶に残っています。
内容については、(小説に限らず、物語性の強いものの内容は人から見聞きするより自分で最初に体験する方が絶対に良いと思っているので、)ここでは書けませんが、太鼓判を押せる素晴らしい作品だと思います。
しろいろの街の、その骨の体温の(村田沙耶香)
これまた大好きな作品です。
自分の在り方について考えさせられる本でした。
事前に断っておくと、この物語は思春期の暗部とでもいうか、陰鬱とした雰囲気の描写も多いので、万人に受ける本ではないかなとは思います。
だからこそ読者が自分ごとと考えて一体化できるような、身に迫る感覚が得られるのがこの本の真髄にあると思います。
本編を一部引用して紹介しようかと思いましたが、文庫版の西加奈子の解説がピッタリなのでこちらを引用します。
私たちは、自分たちを本当に心の底から認めてあげられているだろうか。社会という化け物がつくった価値観から外れないように、私たちは自分たちの切実な思いを殺してしまっているのではないか。
私たちはもっと、自分を愛してあげることができるのではないか。
自分の中に見つけたもの、それがたとえ醜さだったとしても、私たちはそれすら愛さなければならない。なぜならそれも含めて大切な大切な私だからだ。
この作品は力の限り、全身で叫んでいる。あなたはあなただ、と。
これだけ読んでも良くも悪くも内容はわからないですね笑
まあネタバレになるのは惜しいので、この文が刺さりそうな人なら読んでみて損はないと思います。