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ひとりごと|3月20日

6時半に目が覚める。そらそうか。8時間睡眠なので妥当。30分ほどうだうだし、布団を出る。夫も少しして起きてきて、昨日ごめんとお互いに謝ってからしばらく話す。彼はもう少し寝ると言って再び布団に潜りこみ、私はそのまま朝ごはんを食べた。

夕方頃実家に出発するつもりなのでそれまでどう過ごそうかなあと考える。早めに出て母にホワイトデー、祖母に誕生日のプレゼントを買って行こう。色々あって夫が十八番のバスクチーズケーキを作る流れができたので、その半分を手土産兼バレンタインのお返しとして持って行くことにした。
クリームチーズやグラニュー糖を買って帰ってきた夫がアララの呪文を口ずさみ、踊る。「アララカタブラツルリンコ〜♩」のやつ。スーパーで流れてたんだって。なんだっけそれ?ちびまる子ちゃんか。訃報を受けてかしらと話す。「イヤーワームだ!!」と発狂しながらもしばらく歌っていた。

チーズケーキの材料を混ぜる。何回も食べさせてもらっているが私は初めて作る。あれ入れて〜これ測って〜に従って右へ左へ。材料を入れるほどかたくなっていくパウンドケーキと対照に、ゆるくなっていくのが新鮮。ケーキ型ひたひたに流し込み220℃のオーブンに入れて待つ。同時に進めていたお昼ごはんのチャーハンの準備も終わり、にんにくとケーキの焼ける香りが部屋の中で混ざり合った。45分後に焼き上がる。少し焦げたいい香り、いい色!2人で型をふるふると揺らす。も少し焼こうか。5分追加。粗熱をとるべく、玄関やデスクの上など涼しい場所を点々とさせてから冷蔵庫で冷やす。

そろそろ出る時間。ケーキを半分に切ってタッパーの上下を返し、蓋を皿、容器を蓋として使う。高さのあるケーキにはこうするのがいい。取り出す時にも崩れない。じゃあまた金曜夜にね、と告げて出発。
実家までは40分、近いようで遠い距離。自分で鍵を開けて入る。ダイニングテーブルで父が仕事をしている。母が私を見るなり髪型かわいいね、と言い、私がイヤリングカラーなんだよと髪を耳にかけて見せる。夕飯はたらと舞茸の柚子胡椒鍋、生ハムの乗ったサラダ、じゃがいもとチーズのガレット、奈良漬(私の大好物)。下に住む祖母も呼んで4人で鍋を囲んだ。母が弟に食卓の様子を送ると、早く言ってくれれば彼女連れて俺も行ったのに、だって。言えばよかった。私と父はビール、母は自家製梅酒のソーダ割り、祖母は日本酒。テーブルの上のものをきれいに食べ切ってからミックスナッツや柿の種を出してきて、晩酌第二弾。持ってきたチーズケーキ、赤ワインとも合うよと一口サイズで切る。大好評だった。出せば出した分だけ消えていく。ひな祭りの日に87歳になった祖母にブーケを渡す。もう祝ってもらうような歳じゃないのに、と言うのでまあもう毎年無事に歳を取れることがどんどん貴重になってきますからとみんなで返す。こんな家。テレビではMLB開幕戦、途中でMIC Dropのホビパートが聞こえてきて、そういや韓国開催だったと思い出す。

父が寝落ち。私のために洗ったんだよ〜と母が言ってくれたお風呂に入る。この冬初の湯船。心も体もほぐれ、ほぐれすぎて風呂上がりはあまり喋れなかった。このまま寝たいと思う。半目で歯を磨いて、一番遅く起きるのに一番早く部屋に戻って寝た。

大量の江國香織 昔読んだのか、覚えていない

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