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ひとりごと|1月23日

朝起きた瞬間から緊張していた。いや、昨日の夜から。出る直近まで服が決まらず着ては脱いでを繰り返し、結局普段あまり手に取らないものを選んで外に出てみると自然光の下で色褪せていることがありありとわかった。

ランチミーティング、記憶曖昧。会食恐怖。目の前の食べ物を少しずつ口に運ぶのに精一杯だった。二人。向かい合わせ。慣れない店。食べない味付け。一人一皿。限界の入り口がチラリと見えると喉がぴたりと閉ざされた。
情けない情けない情けないと涙を堪えて足早に歩く。乗るつもりでなかった路線の改札に間違えて入り、すみません出たいんですけどと駅員さんに言うとどうされましたと返され、咄嗟に変な嘘をつく。質問を詰問に感じる。私の問題。

冬もすでに折り返しているんだろうが羽毛布団を追加購入。今のは重すぎて疲れる。ほんと疲れた。フレッシュなものが食べたい。現在地近くでフルーツタルト売ってそうな店を探すけれどない。乗り換え駅で苺大福を見つけて買う。口の中にじわりと苺の味が広がる想像。夫には団子2本。これで値段は対等。

帰ってきて美術館の記録ノートをつけてみる。2017年の展示から。思ったより行っていたけど、ここ数年は思ったより行っていない。ポストカードも惜しみなく貼る。まだ4分の1くらいしか使っていないのにロルバーンがかなり膨れた。

夜は夫が刺身をたくさん買ってきてくれた。おいしくて楽しいけどもっと食べなきゃと思うと胃が一瞬でかたくなる。
昼ごはんの後から悲しみがつきまとっている。どんなに趣味があって日々好きなことをしていても生身のただの私がこんなに脆くては何も意味がない。落ち込むだけでは何も解決しない。でも今日はもう考えたくない。

袋から出しておいた羽毛布団は寝る頃には膨らんでいた。多少ふらふらでも無理して買っておいて良かったと思った。

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