【~反面教師の母~】

私の母は、学歴職歴重視のステータス第一人間。

そんな母に育てられた私は、いつしか、母に背くようになった。

母が教える人生の価値と、自分が信じたいものの価値の間に、星と星ほどの開きを感じたからだ。

立派な学歴も職歴も、年相応の貯金も家庭も、なーんにも持たない私は今、とても自由に、日々の幸せを享受している。

〝幸せになってね〞なんて、ボケたことをいう母を尻目に。

私は、当初から、自分が知りたくて仕方なかった、日常の意味を今、実践している。

母が評価しなかった、

世間一般的にそれと見なす、

〝立派な成績も職歴〞もなく。

〝蓄財〞も、

〝家庭〞も、

何もない。

まるで、母の言うことの、一々反対を選んできた。

バカな私。そして、母も愚かだ。

仲が悪い訳じゃ、けしてないの。

良い距離感を学んだから。

そして、他人と簡単に相容れない私の帰る巣は、

やはり、父と母が居る実家であって。

歪な。転がしたらユラユラと、左右に揺れてしまうような、不完全な球体のごとき私の人生が、

私という形に合うように削り取られているだけ。

今はそう思ってる。

不完全だけど、私はそれに、満足している。


いつか。。。

人は親のようになるのだ、と、皆が言うから。

ビクビクしながら、母の様子を眺め見る。

こんな人に。。。

なりたくない。

全てじゃないの。大まかに。

母とも相容れない私。

私の、非常に難しい、生真面目さを作り上げるのを手伝った、

とても常識のズレた、エゴな人でもある。

一番に母として。

二番目に人生の先輩として。

三番目に反面教師として。

感謝してる。

なかなかハードだったのよ?冗談で、実の親を反面教師だなんて、言わないでしょう?

そりゃ。。。壮絶だったんです。

家族以外の、涙や怒声が飛び交って。。。

私はその下を潜り抜けた。

こんな人にはなるまいと。

そして尚且つ、こんな母も私の親だ、ちゃっかり上手く、操縦してしまおうって。

一番最初に、私を鍛え上げた人、母。

最強。

ネタ帳にもなれそうな人材です。

私のシビアさと、適当さと、耳掻きほどのユニークさを私に与えてくれた人。

私を大人になるまで。。。大人になってからも。。。

面倒を見てくれている、面倒を掛けてしまっている人だから。

感謝するしかない。


不完全な私、半人前な私、ワガママで我の強い、強情っ張りな私。

なかなか、母より、手を焼くでしょう?(笑)。。。

少し、自分でも、自分を持て余してしまう。

ヤンチャが過ぎたかなぁ。。。

私はけして、〝愚かに生きる〞ことを望んでいた訳じゃないと思うの。

母が言う、〝価値がないこと〞に存在する価値を知りたかっただけで。

それは、〝平凡〞であることなの。

今のところ、〝平均点〞〝平均値〞は維持している私が、今後どこへ、どのように向かうのか。。。

今は随分丸くなった母は、

私を反発させてくれない。

むしろ、〝どこへ行ってもいいよ〞と。〝生きたいように生きればいいよ〞と。言うのだから。

母への反抗心で30年以上生きてきた私は今。

どうしていいか、わからない(笑)。


さて。。。どこへ向かおうか?。。。

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