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駅伝鉄 鹿児島県下一周駅伝初日観戦記

 鹿児島には、縁もゆかりもありません。唯一かかわりがあるとすれば、両親の出身地熊本県人吉市へ行く際に、鹿児島空港を利用するくらいであった。
 そんな私がこの駅伝を知ったのはもう10年以上前のことである。当時行われていた九州一周駅伝を現地観戦していたのだが、その際に九州各県内で郡市対抗の駅伝が行われていることを知り、その中で鹿児島が5日間500キロ以上の規模で行われていることに驚いたものだ。
 実際に3回ほど見に行っているが、もう何年も見に行っていなかったが、コロナ禍でライブ配信が行われ、レースの生中継ではなく、おしゃべり中心にSNSにあがった映像を時折見せるという斬新さを楽しみ、再び現場へ行きたいなと思い、沿道観戦が復活した今年、鹿児島へ行くことにした。
 今回は、高校受験を終えた息子もくっついてきた。

令和5年2月18日(土) その1

 前夜、北九州に入り、新幹線で鹿児島中央へ。今回は、指宿、知覧の2か所で観戦を予定している。まずは指宿枕崎線で指宿を目指す。


指宿のたまて箱

 乗車したのは、観光列車指宿のたまて箱、座席も海側を押さえた。海が見たいわけではなく、どこかで選手を見ることができるだろうと踏んでのことである。
 鹿児島市街を抜け、高台にあがると桜島が見え、その後海沿いへと移っていく。
 南日本新聞のホームページにある現在地を示すサイトを見るとそろそろ追いつきそうだ。列車は喜入をすぎ、いったん内陸に入っていたが、海側に戻ると、選手に付いている車が見えた。さあどこだ、とテンションがあがる。


慌ててスマホでおさえた、2位争いの2選手

 日置、鹿児島の2位争いが見え、その先で先頭の姶良を追い抜いた。
 列車は指宿駅に到着。選手の到着まで30分ちょっとあるので、駅前の足湯でちょっとだけ観光気分。
 駅伝のコースは、駅の反対側。地下道を通り、駅の反対側に出る。沿道の街路樹がヤシの木で南国感がある。
 交差点で観戦しようとカメラを用意していると、交通規制に来ていたおまわりさんに話しかけられた。「いい写真撮ってくださいね~」なんて言われてしまった。きさくなおまわりさんだった。
 沿道には地元の人たちが徐々に集まってきた。わざわざ埼玉から見に来る酔狂な人間はいないだろうななんて思いながらカメラを構える。
 広報車が通過し、選手の通過が間近なことがわかる。この時間がたまらなく好きである。選手の通過を待つわくわく感がたまらないのだ。現地観戦ならではだと思う。
 露払いのパトカーが過ぎると、監察車の声が聞こえてくる。選手の後ろに付くこの監察車もこの駅伝の魅力だと思う。中継所まで残り800mほどのようで、ラストスパートをかける選手を後押しする。


先頭がやってきた!


選手とともにスタッフも闘っている

 ここを通過するのは4区。すでに上位4チームと中位以降の差ができている。全チームともまだ自チームのタスキをかけているので、繰り上げスタートにはなっていないようだ。
 ただ、この先は繰り上げが行われることだろう。
 全チームが通過し、知覧へと移動する。本来ならレンタカーで移動するつもりだったが、予約日をなぜか間違えており、すでにこの日の車が借りられなかったので、バスで向かうことにした。そのバスもちょうどいい時間にあったのが幸いした。

その2へつづく

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