目白村だより36bis(天使マリリン②)
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そう、きっかけは、パリとKのポスターだ。そのポスターの話しをしたMさんとマリリンとの御縁が、小説にさせたのだ。
それは、なんだか全部、決められていた気もする。
私が、書き通せたのは、参考の為に読んだ、夥しい量の出版物の内容より、彼女が放っている孤独の叫びが、いつも心に刺さるからだ。
私たちは、出会いのドラマを繰り返し、生まれては、死んで逝く。
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マリリンの出演した映画は30本。そのうち3本は、ほとんどカメラテストで、何処にいるのか気がつかない。
本当に、役らしい役がついたのは7本目の「アスファルト・ジャングル(1950)」からである。監督は、ジョン・ヒューストン…この映画から約10年後、マリリン・モンローは、同じ監督で「荒馬と女」に主演する。
私は、マリリン映画の一本と言われたらこの「荒馬と女(1961)」を挙げる。この映画は、遺作でもあり、出演した事が、運命であるかのように、マリリンの人生が全部詰まっている。
夫でもあるアーサー・ミラーの脚本で、マリリンの写し絵のような、ロズリンが主人公だ。アメリカを代表する作家ミラーが、ジョン・ヒューストンと一緒に、容赦なく(愛した女)を、スクリーンに刻んでいる。だから、マリリンは、女優として、自分を演じた映画でもある。
マリリンは、この撮影時、荒れに荒れていた。されど、契約をこなさなければならず、あこがれのクラーク・ゲーブルが相手役だから承知した。 この時の撮影は、暑さもあったが地獄のようであったという。
アーサー・ミラーとは、まだ夫婦ではあったが離婚訴訟中。おまけにメーキングカメラマンのインゲ・モラスは、ミラーと愛し合っていた。
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インゲは、カルティエ・ブレッソンの弟子だが、この人のマリリンの写真をみていると胸が、締め付けられる。写真の非常さを、感じてしまう。
恋人の別れ行く妻というより、滅びゆく野生動物のドラマを見るような眼。
私が、あるショックを受けるのは、マリリン贔屓だからだろうか? (つづく)
PR:イェール大学のアーロン教授と、トークします。
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TOMUYA’s パフェ
7月9日火曜日 19時〜
場所:ZIMAGINE
https://zimagine.genonsha.co.jp/
予約は、以下よりお願いします。
https://nfb240709.peatix.com/
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