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【RX 富田 駿】 2022.06.12 ニセコクラシック 150km 年齢別19-34 63位

【目標】

高岡さんの世界選手権に出場した時の話を聞き、いつかは自分も行ってみたいと思った。そしてそれが今年ニセコクラシックを目標にするきっかけになった。

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ニセコクラシック150kmで上位20%に入れば世界選手権に出場できる。もちろんそれが目標だった。ただニセコクラシックはとても厳しいレース。自分にとっては高い目標だけどできる限りの準備をして自分の力を出し切るしかない。

【準備】

機材

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バイクはvenge pro
ホイールはBORA WTO33
タイヤはcontinental gp5000 28C クリンチャー
チューブはvittoriaのラテックスチューブ
空気圧はF5.4 R5.6

補給
ボトル750mlにイオンウォーター+パラチノース40gを2本
別でジェルを2種類4つで計800kcal分をフラスコに入れ、お守りでジェルもう一つ。
とにかく糖質が取れるものと、カフェインが多めに入っているもの。練習中は平気でもレース中は固形食を受け付けなくなることが多いのでジェルのみ。

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ライダーズミーティングで途中の補給はボトルではなくペットボトルで水とスポーツドリンクだと言っていた。厳しいレースの中でペットボトルからボトルに入れ替える余裕は無さそうだし、その場でもらって一口飲んで捨てるくらい?あまり期待しない方が良さそう。

前日までの調整

目標体重が61kgで1週間前で63kg
ただ疲労が抜けてくると体重も落ちていくので様子を見てると前日に61kgまで落ちていた。
1週間ずっとオイルマッサージをしていたのも良かったのかもしれない。
1月から月1kgずつくらいでゆっくり体重落としていたのでそれほどストレスなく減量できてパワーが落ちる感覚もなかった。
2日前からは炭水化物多めの食事にして、その分タンパク質の割合を少し減らした。レース前日の夕飯はレンジで温めるパックのご飯2つとおかず少し。塩分を取りすぎないよう気をつけた。
水分は3日前から3-4リットル取るようにした。

前日
レースは6時15分スタート。
4時に起床して朝食

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大福4つ食べた。1つ約250kcalなので1000kcalくらい。あまりお腹いっぱいまで食べると動けないので少し余裕があるくらいに。測れていないけど糖質多めに入れると体重も増えるので多分62kgくらい。

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スタート時の気温は11℃で15℃くらいまで上がる予報だった。ウェアはBIORACER 長袖ジャージ(ICON)とビブショーツ(EPIC)
5時20分頃に脚を回すくらいのアップをして会場へ。

【レース】

年代別に一旦スタートするが、全ての年代が合流してから本スタートとなる。自分は最初のスタートだったので下がりすぎないように先頭が見える位置を保つのみ。それでもスタート時はいろんな人がいるので気を使った。

本スタートは登りから。
stravaだと8.65km259m平均3%のセグメント

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スタートの合図で一気にペースが上がる。本スタート時に先頭が見える位置にはいたけれどゆっくり順番を落としながら集団の後方へ。平均3%といっても短い下りが2度あり、階段みたいに上がるような感じ。登りは5-7%くらい。

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最初から限界まで追い込んでしまうと後が厳しいのでサイコンを見つつ、無理のない範囲で付いていった。後半切れてしまい先頭から30〜40秒遅れで最初の登りを通過。

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それからすぐにチーム員のセトさん含む集団が後ろから来たのでそこに乗る。
すぐに下りがあった後に約14kmアップダウン区間があり、次の登りまではなるべく脚を残すように走った。

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ニセコクラシックで一番長い登り区間のパノラマラインへ。
ここに入るまでに集団が少しずつ増えて30人以上の大きな集団になっていた。

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登りは基本的にPWR4倍前後のペースで、時々ペースをあげる人が数名。
バイクが先頭まで何分と教えてくれていたが2分半、4分とだんだん離れていき、集団は追いつこうという雰囲気ではなくなっていた。

この登りを41分43秒で通過。KOMと書いてあるポイントからまだしばらく登りが続く。試走していなかったらガックリきていたと思う。

パノラマラインの登りは決して自分にとって余裕があるペースではなかったが集団に付いていくことができた。チームの福田さんが「キツい時こそ一回深呼吸して身体の使い方見直せ」とレース前に言ってくれたのを思い出し、腹筋・脇・お尻を意識したらだいぶ楽に踏めるようになった。苦しくなるとどうしても脇が開いたり、顎が上がったり、踏み遅れたりとフォームが乱れる。

集団ほぼ最後尾で下りに入ったが、下り終える時にはほぼ先頭に上がれた。
苦手だった下りも少し克服できたようで嬉しかった。まこっちさんとの房総練習のおかげだと思う。

その後は平坦基調の道がしばらく続く。
いろんなレースで大人数いてもローテーションに参加しているのは数人だけというのを見ていたけど、半分以上の人がローテーションに入っていた。
この辺りから脚が攣るようになり、水分や補給を摂ってごまかしていたが両脚のいろんなところが攣るようになった。ふっと強度が上がるタイミングでビキっとくるので何とか堪えながら我慢して集団に付いていく。

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平坦区間が終わり、レースも終盤。
新見の登りに入る。登り始めの強度が高く両脚の内腿が攣り、なかなか治らない。そのままダンシングで誤魔化してみたが付いていけずにここで集団から離れてしまった。

集団から切れた途端、脚が重くなり全く踏めなくなってしまった。
また急に吐き気があり一度ストップ
その後何も受け付けられなくなり水も飲めなかった。
ハンガーノックのような症状はなかったが胃腸がうまく動かずに補給が吸収されていない感じだった。
残りあと30kmの看板を見てすごく遠く感じた。

結果はどうあれ少しでも良い結果を出すために少しでも早く走り切りたいと思ったので今できる限界の出力をキープして走る。何とか絞り出して200wくらいだった。心拍数に余裕はあるけど踏めない。

ヘロヘロになりながら登っているとまこっちさんが数人の集団で後ろから上がってきた。何とか一瞬後ろに着くが登りに入るとすぐに切れてしまった。
抜かれる度に自分と同じゼッケンじゃないか見ていたが、もしそうでも何もできなかった。

残り5kmくらいのところで福田さんが声をかけてくれた。
もう限界だと思っていたけど何とか付いていきゴールまで。

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【リザルト】

63位  Time 4:35:35  Avg 31.24km/h

【今後】

目標に対して足りていないことはたくさんがあったが特に
長時間を一定の強度で走り続ける能力、15分〜40分のヒルクライムする力は必要だと感じた。ニセコクラシックで上位20%に入るには今のフィジカルでは無理だろう。この半年の練習をもう一度見直して、次に活かしたい。
補給を受け付けなくなった問題は、心拍数が高い状態で糖質を多く摂取した時に起こることが多い(自分は)。運動負荷が高い状態だと筋肉に血流が回り、その分胃腸などの消化器官などの血流が減少すると学生の時に学んだがそんな関係だろうか。だとすればフィジカルの向上が相対的に運動負荷を下げることに繋がるので解決できるかもしれない。あとは糖質の摂取は時間当たりでできる量が決まっているという記事を見たことがある。ボトルもスポーツドリンクにパラチノース、ジェルも糖質多めで、中盤脚が攣りそうになったタイミングで摂取しすぎたのかもしれない。
どちらにせよ、普段の練習から本番と同じ補給食を試していって自分にとって良い摂り方を見つけていくしかない。

この半年、目標に向けて練習していく過程でいろんなことに気づかされた。
その中の一つは自分の現状だ。
自身の目標や追いつきたい選手の背中はまだずっと遠い。
少しずつできることが増えている実感はある。でもだからこそ難しさがわかってくることもあった。
Roppongi Expressというチームに入れてもらうことができ、たくさんのことを学ばせてもらっている。外から見ると強豪チームというイメージだが、「強い選手を募っているわけではないから」とこんな自分のことも暖かく迎え入れてくれた。
そんなチーム員の努力している姿を近くで見ているからこそ自分も頑張ろうと思える。全てがダメなわけではなかったし、身体の使い方への意識や下りなど成長を感じることができたこともあった。次は沖縄。また頑張ろう。

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写真:NOBUHIRO TOYA

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