タイヤの選び方番外編 ミシュランについて

2021年にNPの削除されましたスレに書いた備忘録の転載です。


ミシュランの謎

タイヤの話はもうお腹いっぱいだが、備忘録としてもう一つ。

ミシュランタイヤについてだ。

ミシュランと言えばうちのカミさんは、「何?レストランの話?」なんて言う位でタイヤの事なんてこれっぽっちも知らない。そう言う方も多いだろう。

タイヤメーカーとしては売上世界第2位、それも1位のブリヂストンに僅差のフランスにあるメーカーだ。
二大メーカーの1つ。歴史も古い。

自動車好きからはその性能や信頼性において一目置かれるメーカーなのは言うまでも無い。

その乗用車向けタイヤで特に評価が高いのがパイロットスポーツシリーズとプライマシーシリーズだ。

この銘柄の日本向けタイヤ変遷がコレまたヤヤコシイ。

今から30年ほど前、パイロットシリーズは高性能車向けラジアルとして販売されていた。
特にスポーツモデル向けがパイロットSX。
ほどほどのモデル向けがパイロットHX。

例えばE36型BMW M3標準がSX、普通のモデルがHXと思えばその雰囲気はわかるか。

パイロットスポーツ

パイロットSXはその後パイロットスポーツとなった。ヨーロッパ生産の高級スポーツタイヤだ。
ココでミシュランはアジア向けスポーツタイヤを出す。アジア生産のプレセダだ。
この時点でスポーツタイヤは高級ラインパイロットスポーツと普及ラインプレセダに枝分かれするわけだ。

その後、高級ラインはパイロットスポーツPS2となり、プレセダはプレセダPP2となる。

ここからヤヤコシイ。
スーパースポーツ向けにパイロットスポーツの名を復活させ、更に上きはスーパースポーツってのを出す。
そしてプレセダPP2はパイロットスポーツ3となった。

そう、パイロットスポーツ3はPS2の後継では無い。
ただ、高性能向けだとそれじゃまずいので、主に18インチ超サイズはパイロットスポーツPS2的な高級路線となった。

その後、パイロットスポーツ4が登場。
サイズの大きい高級路線はパイロットスポーツ4Sとなる。

では、17インチのパイロットスポーツやPS2を履いていた場合後継は?となると。
正当後継は無い。17インチなら格落ちなパイロットスポーツ4に行くしかない。
それがイヤなら高価なメルセデスなどOE指定タイヤでわざわざ古いパイロットスポーツを買うしか無い。

この辺りがクルマ好きを悩ませる。

プライマシー

プライマシーはもっとヤヤコシイ。
パイロットHXから、パイロットプライマシー、プライマシー、プライマシーHPと変遷したが、このHPが出た時点でアジア向けに分岐したプライマシーLCが登場する。

LCは主に低速市場向けの低騒音低燃費低性能モデルだ。当然性能は落ちる。

そして、その後プライマシー3が鬼門だ。

プライマシー3はミシュランのカタログ上この一つの銘柄しかないが、実はプライマシー3とプライマシー3STが存在する。

前者の3はプライマシーHP後継 欧州高速市場向け高性能モデル。
後者の3STはプライマシーLC後継 アジア低速市場向け低騒音低燃費低性能モデル。

3なのか3STなのかはカタログ上でも注文時でもどちらになるかわからない。
厳密に言えば、正規品であれば日本ミシュランがJATMAに申請した際の書類を見ればどのサイズがSTなのかは特定できるが、そこまで調べる方は稀だろう。

そして通販サイトだと並行輸入品も混じるのでどちらなのか全くわからない。

大多数のミシュラン好きは高性能な欧州向けの3が欲しいはず。
決して安くないカネ払ってアジア向け3STが来るくらいなら、日本製ブリヂストンレグノでも履くか、って気持ちになるのではないか。
私はそれならコスパのいいトーヨープロクセスC1sにするが。

そして、この方策は後継プライマシー4も同様。欧州向け無印とアジア向けSTが入り混じる。
もはやタイヤガチャだ。

コレ、ミシュランファンから見るとかなり良くないと思う。こんな事してるとファンは離れますよ。

という事で、当方タイヤガチャはやりたくないので、近所のタイヤ屋さんにて正規品プライマシー4欧州仕様を購入した。

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