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「歩く」という行為の一つひとつの動作を意識的に行う、なんてことはしないからこそ。

おはようございます。
梅雨です。湿気に負けずに楽器を吹きますしnoteを書きます。頑張ります。

さて、私は最近トランペットのマウスピースを吹く時間を練習の中にちょこちょこ取り入れたりしています。

マウスピースって言うと一般的には歯にはめるアレを想像される方が多いかと思いますが、管楽器に取り付ける吹き口のこともマウスピースと呼びます。
ざっくりと、音の高い楽器は小さくて、低い楽器は大きいと思っていただければ。
※サムネの右はトランペットのマウスピース、左はユーフォニアムのマウスピース。金管楽器のマウスピースは、細かい形状の違いはあれどおおまかにはサイズが違うだけ!なのです!

中学か高校の頃「低音楽器の人も小さいマウスピースで練習すると高音の感覚掴めるよ」的な話を聞いて初めてまともにトランペットのマウスピースを吹いてみたのですが、その当時はまるで音すら鳴らず。

形がおんなじで大きさ違うだけでそんなに吹けなくなるものなの?ってお思いかもしれません…マウスピースが大→小になると唇を動かせる範囲が一気に狭くなって窮屈な感じがすると言ったら伝わりますでしょうか。

その時は「私にはトランペット絶望的に向いてねえんだな〜」なんて秒で諦めてしまったのですが、久々に引っ張り出してみるとさすがに金管楽器奏者として少しは成長してますから音は鳴るようになってまして!相変わらずトランペットは向いてないだろうなと察しながら。笑

今までの記事でも何度か書いてきたんですが、金管楽器を演奏する上で高音ってひとつの大きな壁だったりします。

私も楽器を始めてから幾度となく高音に苦しめられてきましたし、悔しい思いをしたことも多々…。
楽器を始めたばかりのときは、「きっと10年20年と続けていたら高音も難なく鳴らせるようになるんだろう、すごいな」なんてピュアに思っていた時期もありました。ところがどっこい。多分これからも一生高音のプレッシャーからは逃れられない気がします。

要は藁にもすがる思いで…みたいなテンションで、ユーフォに還元できそうなことはなんでもやっていかないとなと思い立って改めてトランペットのマウスピースを手にとってみたんですが、これがまあ面白い!

毎日練習の合間に吹いていると、本当に少しずつではありますが成長、というか変化していくのが実感できて。

もちろん普段から「楽器を吹く」ということをしてるわけですから、変化に向き合う日々を送っています。

でもやっぱり(金管楽器を吹いているというアドバンテージはあるにしても)0から始めるものの気付きや実感ってすごく新鮮で。

その楽器がある程度吹ける人には当たり前の感覚が、全て分からないわけですから、それがクリアできるたびに楽しいし、この意識が足りなかったから出来なかったんだ!の気付きの振れ幅が大きい感覚です。

そうすると、レッスンで自分が教える側に立ったときなんかに、安易に「脱力して〜」とかなんとか言ってないかな…なんてドキッとするわけです。

慣れ親しんだユーフォニアムを吹いてるときの力を抜く感覚と、まだ音を出すことに精一杯のトランペット(マウスピースですけど)の感覚。同じなはずがありません。

きっとユーフォでもその感覚は持つべきなんでしょうが、ただでさえ力の入ってしまう慣れない楽器とその「脱力具合」を同列に並べられるはずはなくて。

力を抜くってどんな風に?どのへんを?どのくらい力抜いちゃっていいの?息を吹き込んでいる途中は?このときの体の状態は?どこに負荷がかかっている?

普段何気なくやっている一連の行為を言語化したり、それ以前にまず認識すること。
自分にとって当たり前であればあるほど難しく、一方基本に立ち返るためにとても重要なことでもあります。
(メタ認知、とか言うんでしたっけ。大学の授業でやった気がしますが、ちょっと趣旨がずれてるかもしれません。中途半端な知識であれこれ書くのは怖いので広げないでおきます…)

例えば「歩く」という行為。
右足と左足を交互に前に出す、以外にもたくさんの動作が含まれています。
前に出す足の膝を軽く曲げる、踵から着地して重心を前足に乗せる、もう一方の足の踵を地面から離し膝を曲げる、など…。

こんなこと考えて歩きませんよね。でも歩くときは絶対にこれらの動作を通っています。

これと同じだと思うんです。
吹き慣れた楽器でも(楽器に限らずですが)いちいち意識するまでもなく出来てしまう動作が連続しているわけですが、忙しない日々の中それを意識し続ける、新鮮な意識を常に持ち続けるなんて限界がありますし、そもそもそんなことをやってる暇はありません。
音符がびっしりと並んだ曲の練習をしないといけませんしね。笑

そうすると「分からない」「できない」の気持ちはどうしたって薄れていってしまうでしょう。

普通に吹く分には意識しなくても吹けるんですからそれでいいかと終わらせてしまうこともできますが、これはこれで危険な気もします。
それこそ人に説明するときに言語化が上手くできなかったり、いわゆるスランプのような状態に陥ったときに基本に立ち返るのが難しくなったり。

そこにスパイス的に現れた存在、トランペットのマウスピース。
初心忘るべからず、です。

新しいことを始めるっていいですね、ユーフォどころかいろんなところに還元できる視点をくれています。

というここ最近のお話でした。


少しの間noteを続けてみて。
このnoteという場所で私はつくづく当たり前のことしか書いてないんですが、そんな当たり前のことに立ち返る時間を作るのって本当に難しくて…。

楽器吹いたり、音楽に触れたり、日々の生活を送る中にnoteの時間を設けることで、頭の中をぐるぐると駆け巡るものたちに対して「うんうん、そうやんな」って相槌をうつことができるのでとっても楽しいです。

なんて、今日の話に繋がるかもしれないことを思ったり。

それでは。


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