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麻薬で麻薬をやめる

ヘロインという麻薬をご存知でしょうか?

日本ではあまり話題になりませんが、依存性の強い薬物の一つで、アヘン、モルヒネなどの仲間で、オピオイドという種類の薬物になります。

海外ではヘロイン依存症の方も多いようですが、このヘロイン依存症の治療として、ヘロインから他のオピオイドにすり替えていくといった治療があります。

例えば、メサドンブプレノルフィンといった、同じオピオイドの中でも毒性の少ないものを薬として使い、その代わりにヘロインを止めるという治療です。

つまり、目には目をというか、麻薬を使って麻薬をやめるという治療ですね。

こうした方法で、ヘロインを止めることができれば、少なからずメリットはあります。

しかし、他の問題が新たに引き起こされている可能性もあるようです。

今回は、スイスで行われた、このヘロインを他のオピオイドにすり替える治療の問題点を調べた研究を紹介します。

Changes in substance use in patients receiving opioid substitution therapy and resulting clinical challenges: a 17-year treatment case register analysis. Lancet Psychiatry. 2017. (論文タイトル、雑誌名、発表年)

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