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双極性障害の診断改訂を検証する研究をシェアします

双極性障害、別名、躁うつ病とは、気分が落ち込んで悲しくなる、うつ状態という症状と、気分がハイテンションになり活動的になる躁状態(躁病)という症状の両方が出てくる病気です。

この双極性障害の診断に関する研究を今回は紹介したいのですが、その前に、精神疾患の診断について簡単に説明します。

医学では診断をするための基準が用いられることがあり、そのまま診断基準と言います。

精神科における診断基準とは、例えば、(1)(2)(3)という三つの条件を設定し、この中から二つ以上が該当する場合は、診断基準を満たすものとする、といった感じです。

結構、デジタルというか、それこそプログラミングの条件式みたいに、かっちりと決められています。

しかし、心の状態は目に見えない曖昧なもので、しっかりとした検査もまだ無いので、こうした、かっちりとした基準がうまく使えない場合があります。

これが、精神科の診断基準の問題点ですね。

とは言っても、少しでも改善していこうと、時々、改訂されます。

最近では、アメリカの精神医学会が出版している、DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)という診断基準が、4から5へバージョンアップしました。

そして、双極性障害の診断基準も少し改訂されたのです。今回は、その改訂についての調査研究を紹介します。

Increased Activity or Energy as a Primary Criterion for the Diagnosis of Bipolar Mania in DSM-5: Findings From the STEP-BD Study. The American Journal of Psychiatry. 2017(論文タイトル、雑誌名、発表年)

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