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ラブライブ!スーパースター!!2期第2話「2年生と1年生」感想

ラブライブ!スーパースター!!2期第2話「2年生と1年生」の感想です。割とテンポよく進んだ1話と比べると、今回は少し展開が緩やかでちょっと間延び感があったように感じます。ただ、きな子の成長を描くうえでは必要な回だったのかもしれません。タイトルにあるとおり、2年生と1年生それぞれの立場や想いが丁寧に描かれていました。
ヘッダー画像引用元:「ラブライブ!シリーズ公式Twitter」

きな子の成長回

2話も1話に続いてきな子回といって差し支えないでしょう。Liella!に加入するも、(案の定)練習についていけないきな子。それを見た周りの1年生には「やっぱりLiella!はハードルが高い」と思われてしまう。このままではこれ以上の新入部員は望めないと考えた2年生たちは、いったん目標をラブライブ”出場”に下げ、練習量も減らすことに。

しかしメイの後押しもあって、きな子はやはり練習を元に戻すことを先輩たちに告げます。きな子にとっての目標は、「ラブライブで優勝すること」というよりは「ラブライブ優勝をめざす2年生のようになること」だったのです。そのためにはキツイ練習も乗り越えなければいけない。その先にある楽しさはきっと他の1年生にも伝わるはず――。決意を新たにした6人は、再びラブライブ優勝をめざし、厳しい練習に取り組んでいく。というのがおおまかなストーリー。

まだまだ息切れしてはいるものの、序盤では追いつけなかったおばあちゃんのスクーターに、最後のシーンでは追いつけるようになったことに象徴されるように、2話はきな子の成長回でした。

部活動のリアル

全体的に高校生の部活動のリアルが描かれていたのも、2話で注目すべきポイントかなと思います。僕も中高生のときはそれなりに部活に打ち込んでいたのでわかるのですが、部員全員の意識を同じ方向に持っていくのはかなり難しい。「練習が厳しくても上をめざしてがんばりたい」という人もいれば、「勝ち負けにあまりこだわらず楽しくやりたい」という人も当然います。今回のLiella!の場合も、練習が厳しいから新入部員が来なかったわけで。いくら高校生とはいえ、毎朝5時からランニングはかなりしんどい。スクールアイドルってハードですね…。

1話では恋の「練習キツくないですと言うわけには…」というセリフもありましたが、2話ではその方針を一度転換し、新入部員が入りやすいように練習量を減らしています。このあたりの試行錯誤が本当にリアルだなと思いました。

また、先輩と後輩の関係性も、部活やサークルに入っていた人にとってはあるあるなシーンがみられました。たとえば冒頭のちーちゃんの「お菓子もいーーーっぱいあるよ」というセリフ。わかる。後輩が入ってきたら最初はひたすらかわいがりますよね。お菓子をあげたりおごったりしたくなるような先輩の気持ちがリアルでした。久々に「部活ってこんなだよなー」って思うところが多くて懐かしかったです。

それにしても2年生たちは本当にいい先輩をしてますね。可可が昔の自分の練習メニューを教えてあげたり、他の2年生も練習についていけないきな子を気に掛ける様子がみられました。とくにかのんはきな子を直接スクールアイドルに誘ったこともあってか、他の2年生よりきな子との接点が多いです。現時点ではきな子が唯一「かのん”先輩”」と先輩付きで呼んでいることにも表れているように、この2人はほかのメンバーより深い絆を紡いでいきそうですね。「センター、立ってみて」ってセリフとかも、なんとかきな子を元気づけようとしているかのんちゃんの優しさが見て取れます。

きな子をセンターに立たせるLiella!(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

1年生の動き

2話では、2期から登場した1年生も徐々に性格や考え方が見えてきています。今回メインだったきな子以外では、メイと四季の動きが目立ちました。四季はきな子に「メイをスクールアイドルに誘ってほしい」とお願いします。これで1話で四季がきな子を後押しした理由がわかりましたね。きな子が入れば、メイもそれに感化されて本当に自分が好きなことをやってくれるとふんだのでしょう。1話を見たときは、加入順は「きな子→メイ→四季→オニナッツ」と予想していたのですが、この感じだと四季がメイより先に入って、メイを強引にスクールアイドルに引きずり込むみたいな展開の方が面白そうですね。

一方のメイは、スクールアイドル部には入らないとは言うものの、きな子を気遣うシーンがいくつも見られました。1話では四季やオニナッツとはちがい、直接きな子がスクールアイドル部に入るきっかけにはならなかったものの、今回でしっかりきな子の背中を押してくれましたね。目つきが悪く見た目は怖いのに実は思いやりのあるいい子という、典型的なギャップ萌えキャラです。

きな子を励ますメイ(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

1話での様子から、メイがLiella!オタクでスクールアイドルに興味があることは明らかなのですが、彼女がかたくなに加入を拒む理由はなんでしょうか。思いつくのは「目つきが悪くかわいくない自分がスクールアイドルなんて」というコンプレックス。もう1つは「Liella!はあくまで推しであり、推しに近づきすぎるなんて恐れ多い」という面倒くさいオタクマインド。2期でいくらかコミカル寄りになったとはいえ、後者ではあまりにギャグっぽいので前者が順当かな。自己紹介もそれっぽい感じだったし。でも「みんなでいるときにスクールアイドルの話を私にしてくるな」っていうのはオタバレしたくないオタクの気持ちを如実に表してて面白かったです。

今回ほとんど出番がなかったオニナッツは株で大失敗した模様。「マニー、マニー、マニィィィィィ~~~~~~」というセリフでandymoriを思い浮かべたのは僕だけでしょうか。

サニパは卒業したのか?

2話の重要ポイントの1つが、終盤で出てきた謎の少女(またプリキュアかよ)。かのんちゃんのことを知っている風な様子でした。結ヶ丘の制服ではなかったので、Liella!の追加メンバーでないことは明らかです。となるとライバルグループ(もしくはソロアイドル)だということになりますが、ここで気になるのがサニパです。

1期ではサニパの学年が明らかになっていません。2年生だとしたら2期では3年生で再びLiella!のラブライブ優勝を阻む大きな壁になりますが、3年生だった場合、2期ではすでに高校を卒業していることになります。なかなかキャラが立っていたので、個人的にはサニパも続投してほしいですが、ライバルグループが2組となるとかなり扱いが難しそう。ただでさえ1年生が増える2期で、ライバルグループにストーリーを割く余裕はほとんどありません。となるとサニパはやっぱり卒業したと見るのが自然でしょう。なんにせよ、3話か4話か早いうちにこの点は明らかになると思います。

そのほか気になったポイント

・可可の「きなきな」呼びはちょっと笑っちゃいました。「れんれん」はまあいいけど「きなきな」は変でしょう…。ほかの1年生もどう呼ぶのか気になります。

・あといい加減可可のすみれいじりなんとかならんものか…。劇中ですみれが言っているとおり、本当にしつこい。ノンフィクションのときに和解したかと思ったんだけどな。このままだと可可の株がどんどん落ちていくのだが。本当に信頼しあったうえでのいじりだとしたら、もう少しそれがわかる描写を入れてフォローしておくべき。

・四季の発明力がすごい。あのセグウェイみたいな乗り物ほしいんだけど。あとあの眼鏡は双眼鏡みたいによく見える機械なのだろうか。

・きな子ちゃんの舌っ足らずな喋り方、「~っす」って語尾と相まって後輩感があってめちゃめちゃいいですね。あと懐にカルボナーラパンをしまってんの君だけだよ…。

・恋ちゃんの「この学校にスクールアイドルを根付かせたい」というセリフ、お母さんの気持ちを汲んだ本当に恋ちゃんらしいセリフだと思いました。今回はもちろん恋ちゃん回ではないのですが、こういう少しのセリフからキャラの心情を細かに出していける脚本すごいです。

・ちーちゃんのたこ焼き再び。1期ではすみれの生徒会長選挙での買収道具になってましたね。その時は理事長に不正とみなされ(当然ですが)失敗しています。また、かのんが人前で歌えるようになる特訓としてもたこ焼きが用いられていましたが、これも効果がありませんでした。よって、たこ焼きはスパスタで良いイメージがありません。ちーちゃんの大好きなたこ焼きですが、ストーリー上では失敗の象徴のような扱いです。1期の話を踏まえると、練習量を減らして新入生を勧誘するこの手法は悪手だということが、ストーリーを最後まで見ずともわかります。というかこのたこ焼き、ちーちゃんの自腹なんかな…。バイト先が無償提供するわけないしな。身銭切ってるのに失敗しちゃうの不憫すぎる…。

たこ焼き作戦が毎回不発に終わるちーちゃん(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

楽曲感想

2話ではEDが初解禁されました。タイトルは「追いかける夢の先で」。歌詞はLiella!らしく夢や希望をめざす前向きな内容。ただアニメーションがこれまでにないくらい可愛さ全開でしたね。イチゴを食べさせあうシーンも髪型交換も、キャラの可愛さを存分に訴求したアニメーションになっています。ある意味「Liella!らしくない」面もあるEDなのかなと思いました。

ファンシーな衣装のLiella(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

ちなみにEDは1期やこれまでのラブライブシリーズ同様、歌唱担当が回によって違います。今回はきな子ちゃんでしたが、よく言えば素朴で飾らない声、悪く言えばまだまだ歌唱力はこれからという感じでした。ちょっと不安ですが、3rdまでに仕上げてくれることを期待しています。

リエラのうたは前回と同じく「Dreamer Coaster」で、歌はきな子ちゃん。スペインっぽいアレンジがかのんちゃんに合わせて作られていたと思ったので、1話の感想記事では2期では一人一曲ずつあるのかなと予想していましたが、1期と同じく1曲を2人で歌うスタイルのようです。となるとLiella!は9人なので1人余るのですが、その辺はどうするのか…。

まとめ

これまで見てきたように、2話はきな子ちゃんの成長と同時に、ラブライブ優勝という目標をより鮮明にする位置づけの話でした。ただ、テーマとしては1話とほぼ変わりがなかったかなと思います。1話でもLiella!のレベルの高さが新入生加入の障壁になっているというのは触れられていて、それでもスクールアイドルの楽しさを伝えることできな子が加入するに至りました。

2話はそれをより深掘りしたかたちですが、テーマや大まかな流れとしてはほぼ同じですよね。違うのはきな子が入る前か入った後かということだけです。これが1年間の長期アニメなら全然アリですが、同じテーマで2話使うことで他の部分が薄くなる可能性があります。今後他のキャラの扱いが適当にならないといいですが。

逆に言うと序盤で2回もきな子回にあてたということは、彼女が1年生の最重要キャラであることを示したかったのかもしれないですね。実際1~2話だけをみると、きな子を軸に1年生の話が進んでいますし。いずれにせよ今後が楽しみなアニメであることは変わりません。毎週日曜日が待ち遠しいです。





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