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”大嫌いで、大好きデス…” ラブライブ!スーパースター!!2期第9話「勝利のために」感想

全オタクが涙したと言っても過言ではない2期第9話。可可とすみれがお互いの感情をさらけ出せた感動回でしたね。毎回この感想を書くために同じ話を数回観直すのですが、今回は何度見ても号泣してしまいました…。
(ヘッダー画像引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)

可可のために悪役になろうとするすみれ

東京大会進出を果たしたLiella!。しかし喜びもつかの間、前年に優勝したSunny Passionがウィーン・マルガレーテに負けて予選落ちしたことを知ったメンバーは、決勝に進むためにどうするか――。というのが今回のあらすじ。

地区大会の映像を見返していた千砂都は、1年生と2年生の間にはまだまだ実力差があることに危機感を覚えます。そこで1年生の底上げが必要だという案が挙がりますが、みんなで楽しく歌いたいと反対する可可。結果が出なければ可可が上海に帰ってしまうことを唯一知っているすみれは、勝つために2年生だけで東京大会に出ることをみんなに提案します。

悪役を買って出るすみれ(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)

ここで「ショービジネスの世界に返り咲きたい」と心にもないことを言ったすみれの気持ちを考えただけでもういっぱいいっぱいですよ。1期序盤こそそういう邪な気持ちでスクールアイドルに興味を持っていたすみれでしたが、今やそんな素振りは一切見せず、Liella!としての活動に真剣に取り組んでいます。可可のために悪役になろうとするすみれがもう尊すぎる。

伊達ちゃん迫真の演技

そんなすみれに対して、涙目で本気で怒るかのんちゃんも迫力がありましたね。こんなに怒りの感情を露わにするかのんちゃんは初めてじゃないでしょうか。伊達ちゃん迫真の演技でした。これを2年前はふつうの高校生だった人がやっていると思うと脱帽せざるを得ない。ウィーンにラブライブをけなされた翌日に、(もちろん本心ではないですが)ラブライブを芸能界に戻る踏み台にしようとするすみれの発言を受け、溜まっていたものが爆発した感じがよく表れていました。

伊達ちゃん迫真の演技(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)

また、ここでかのんは「本気で言ってるの…?」とすみれに問い質していますが、この発言には「何か事情があるのでは?何かあるなら話してほしい」という意図があったのではないかと推察されます。それにすみれは「本気よ」と何も説明しませんでした。純粋な怒りのほかに、事情を話してくれないすみれに対する悲しみもかのんちゃんの中にはあったのではないでしょうか。

ティアラで救われていたすみれ

帰ってしまったすみれを説得に向かったのはやはり可可。そこですみれは本当の気持ちを吐露します。ノンフィクションのティアラで自分は救われた、自分の力で可可に3年間スクールアイドルを続けさせてあげたい――。このことを聞いた可可は、泣きじゃくるすみれを抱きしめる。爆音になるBGM。そして出てきた言葉が「大嫌いで、大好きデス…」。ここで泣かないオタクがいるのでしょうか。シリーズ屈指の名シーンになったことは言うまでもありません。

ティアラで救われた恩を返したいすみれ(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)

9人全員で東京大会で勝ち、可可を帰国させないための方法は1つしかありません。それは1年生を含めた全員のレベルアップです。厳しくなった練習メニューを見て、いつものようにお互い小言を言いながらも笑いあう可可とすみれの様子からは、お互いの気持ちをさらけ出して2人の絆が深まったことがよくわかります。これで可可の無意味なすみれいじりがなくなることを期待したいですね。リュックに結び直された可可のキーホルダーも、2人の、そしてLiella!の絆がより強固になったことを示すスパスタらしいシーンでした。

絆が深まった2人(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)
スーパースタートの掛け声、何気に本編では初では(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)
スパスタらしい”結び”の演出(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)

1年生と2年生の実力差

今回、「1年生と2年生の実力差」に再び焦点を当てたのもよかったですね。特訓のために1年生だけで合宿した後のライブが、勝ち負けにこだわらなくてもいい文化祭で、結局実力差が埋まったのかどうか曖昧だったので。これは1度歌えるようになったかのんが再び自分のトラウマと向き合った1期11話の流れに似ていますね。

東京大会に出ない決意をする1年生(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)

そしてすみれに自分たちは東京大会に出ないことを伝える1年生の決意もすごかったです。自分たちに力が足りないことを自覚していても、自ら出ないことを決断するのはとても悔しいことです。ここのアカペラ、Dream Rainbowを意識していますよね。次の挿入歌シングルのカップリングでは、これをイントロにした1年生軸の楽曲が収録されそうです。

サニパの退場

9話は文句なしの神回だった…!と言いたいところですが、1つだけ納得いかなかったのがサニパの地区大会敗退です。東京の地区がどのように分けられ、どのくらいの数あるのか、各地区から勝ち上がれるのが1組だけなのかなどは不明な部分が多いなか、適当に落とされてしまった感が否めません。

サニパとウィーンは同じ地区だったのでしょうか。制服の都会的なイメージや、かのんのストーカーをしているに何度も会いに来ていることなどからの推測に過ぎないのですが、ウィーンの通っている学校は原宿の近く、少なくとも23区内であると考えるのが自然です。それが神津島のサニパと同じ地区というのはちょっと無理がある気がします。島嶼部は高校が少ないので本土のどこかと地区がまとめられるのはわかりますが、だいたいこういう場合って23区内ではなく都下のほうですよね。

負けた動揺から「コングラチュレイパァ~~~」と1mmも掛かってないギャグを飛ばしてしまう…(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第9話より)

そして地区大会はそれぞれの場所からリモートのはずなのに、ウィーンのステージをサニパが直接観ているようなシーンがありました。この辺りの脚本が雑な印象を受けるのは僕だけでしょうか…。結局2期ではLiella!との接触はリモートのみで、1年生との絡みもほとんどなかったので、こういうかたちでサニパが退場してしまったのは非常に残念です。

可可センター曲の行方

さて、10話のタイトルは「渋谷に響く歌」。これは澁谷と渋谷のダブルミーニングだったりするのでしょうか。挿入歌回なので期待ですね。

次でウィーンに勝つか負けるか決まると思いますが、個人的には負けて3期(あるなら)でリベンジというのも見てみたい気がします。そして可可を引き留める12話で可可センター曲で締めてほしい。

個人的な予想では可可帰国問題は10話まで引っ張って可可センターの挿入歌が来ると思っていたので、9話できっちりまとめたのは意外でした。前述の通りなんとなく10話挿入歌はかのんセンターのような感じがするので、可可センター曲を出せるとすれば、ウィーンに負けて帰国問題を12話まで引っ張るパターンだけなんですよね。ほかの2年生には1期でセンター曲があり、Tiny Starsはクーカー2人の曲って印象がやっぱり強いので、2期最終話を可可センターで終わるのも悪くないなと思いました。


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