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”みんなとの一体感” ラブライブ!スーパースター!!2期第10話「渋谷に響く歌」感想

2期10話感想です。いよいよ東京大会でウィーンと真っ向勝負。Liella!がめざす”本当の歌”とは――。
(ヘッダー画像引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第10話より)

孤高の圧倒的なパフォーマンス

東京大会に向けて冬休みに強化合宿をやることになったLiella!は、きな子の実家がある北海道へ。合宿中に行われた出場グループのリモート会見で、ウィーン・マルガレーテが放った”本当の歌”の意味に思いを巡らせながら曲作りやパフォーマンスに取り組んでいく、というのがあらすじ。

北海道に黙って行ったことがバレて慌てふためくかのんちゃん可愛い(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第10話より)

合宿中の各メンバーのかわいいポイントは多くのオタクたちが挙げてくれているので、この記事では割愛。今回のメインテーマである”本当の歌”をLiella!とウィーンがどのようにとらえているのかを考察してみます。

まずはウィーン。ソロアイドルである彼女は孤高の存在で、歌やパフォーマンスのレベルはものすごく高く、並みのスクールアイドルでは歯が立ちません。現に3話のフェスではLiella!に勝ち優勝しています。

楽曲は芸術性が高く、アイドルソングやJ-POPというよりはミュージカルのような曲展開。こうした音楽性やこれまでの言動から、彼女の言う”本当の歌”とは純粋に歌やパフォーマンスの技術力・芸術性の高さを指しているのだと思われます。レベルを極限まで高めることで勝利をつかみたい――。今回の挿入歌「エーデルシュタイン」からもそうした意志の強さが伝わってきます。ラブライブを”低レベル”と揶揄するのもこのような考えがあるからでしょう。

「渋谷に響く歌」

一方のLiella!が考える”本当の歌”とは何なのか。そのキーワードは「みんな」と「楽しさ」の2つです。今回、東京大会用の曲作りは、2年生だけでなく1年生も一緒になって行いました。振り付けは千砂都と四季、作詞はかのんときな子、作曲は恋とメイ、舞台と衣装づくりは可可、すみれ、夏美。みんなで全力で頑張り、その楽しさが歌やパフォーマンスににじみ出る。それがLiella!にとっての”本当の歌”なのです。

かのんのヨガをきな子も体験(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第10話より)

もちろんLiella!もウィーンと同じく勝ちへのこだわりは持っています。とくに去年敗退した2年生はなおさらです。2期の序盤では「勝つためにどうするか」というテーマをかなり深掘りしていましたし、当然Liella!も勝ち負けを軽んじているわけではありません。

しかしそもそもLiella!が勝ちたいと思うようになったのは、「Liella!に協力してくれる結ヶ丘のみんなに”勝利”という結果で報いたいから」です。Liella!にとっての勝利の原動力は「結ヶ丘のみんな」であり、観客であるみんなを楽しませることができなければ意味がない。この視点がウィーンには欠けています。どんなに歌唱力が高くても、観客を楽しませる意識がなければ、それこそ以前すみれが言っていた「自己満足」な表現にしかならないのでしょう。1年生を入れずに2年生だけでLiella!を続けていたら、Liella!もウィーンと同じような考えになったかもしれませんね。

今回のLiella!の挿入歌「Sing!Shine!Smile!」からは、パフォーマンスをするLiella!はもちろん、観ているみんなも楽しめる要素が詰まっています。合宿中、かのんが遊びだけの日をつくったのも、今一度楽しむという気持ちを確認するためですよね。

完璧なまるっ(引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期第10話より)

「一緒に歌おう」「心結んで」といった歌詞からも、Liella!が観客を大切にしており、一体感のあるパフォーマンスをしようとしていることが窺えます。まさしくこの歌は”渋谷に響いて”います。ダンスが比較的簡単な振り付けになっているのも、観客が一緒に踊れるように配慮しているのかもしれませんね。パフォーマンス前のかのんちゃんの「たくさんの人に歌を届けよう」という発言からも、Liella!が観ている人を大切にしていることは明らかです。

さて、東京大会の結果は10話では明らかになりませんでした。いったいどちらの”本当の歌”が勝ったのか――。”アイドル”という存在は、やはり観客を楽しませてこそ。そういう意味ではLiella!の考えが正しいようにも思えます。というかここまで来たなら勝ってほしいというのが大方のオタクの気持ちでしょう。衣装が2nd Liveからの逆輸入だからって2位っていうシャレは本当にいらないからね・・・。

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