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京都 伝統工芸の魅力満載!「京仏壇ミュージアム」

弊社京都本社ビルの5階に「京仏壇ミュージアム」があります。

ちゃんと京博連(京都市内の博物館連盟)にも加盟しています。
http://www.kyohakuren.jp

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ここはもともと伝統的工芸品の京仏壇や高級金仏壇の展示フロアでした。

しかし、展示品でありながら販売できない(したくない)ものも多いということで、
京仏壇の博物館のようなフロアにしてはどうか…という発想からこのミュージアムが生まれました。


そもそも仏壇とはお寺の本堂、内陣をミニチュア化したものです。
特に京仏壇は、全国の金仏壇(塗仏壇)の発祥とされています。

京都には、各宗派多くの御本山が存在します。
その中でも西本願寺や東本願寺等の浄土真宗の仏壇は、仏壇本体はもちろん、中を飾る仏具を含めて仕様や形状が厳しく決められており、木地〜漆塗〜金箔押、錺(かざり)金具、蒔絵、彩色に至るまで、御本山の内陣の造りを忠実に再現したものとなっています。

この造りの緻密さや美しさが、京都の仏壇職人の技術を発揮できる場所となりました。

それでは現在、京仏壇ミュージアムにある代表的な仏壇を紹介します。

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明治初期に作られたこのお仏壇は「西本願寺型」、錺金具が最大の見せ場です。
あらゆる箇所に水銀鍍金を施した透かし地彫の金具が打ってあります。
江戸時代に刀つばの素晴らしい飾りを作っていた金工職人が、明治の廃刀令とともに廃業、工芸の世界に転職したと言われています。

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こちらは岩手県平泉の「中尊寺 金色堂」の内陣を再現した京仏壇です。
実際の金色堂は、柱や須弥壇等に螺鈿による美しい細工が施されていますが、これを純銀の透かし金具で再現しています。

その他、仏壇の中を飾る道具である仏具として、木製品の机、箱類から金属製品の五具足、おりんまで多数展示しています。


京仏壇の最大の特徴は、原則受注生産であるため、お客様の要望をお聞きして、サイズや造りを一から設計できるということです。

昔は家に仏間があって、そこに中心となるお仏壇が収まっていました。
一年の節目には家族が集まってお勤めをする…という姿がありましたが、現在はなかなか難しくなっています。
新しい家、ライフスタイルに合ったシンプルな仏壇製作のご要望にお応えできるのも京都の強みの一つであり、京都の職人の技術をご覧いただいてオーダーされる方もいらっしゃいます。


ということで、京仏壇ミュージアムのほんの一部を紹介いたしました。

京仏壇ミュージアムのご見学は事前予約制(無料)。毎日開館していますので、ぜひお越しくださいませ!
(お問い合わせは、若林佛具製作所 京都本社へ 075-371-3131)