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4回目を迎えるイベントの意義


2021年11月6日(土)10時から開催の「第4回HCKプロジェクト 重度障害児のための最新デジタルツール講習会&体験会」
詳しくはこちらから↓↓

私が書きたいのは、今回のイベントの内容についてとかではなく、4回目を迎えるにあたって、なぜ自分がこのイベントをしたいと思ったのかである。

「ただ生きているだけ」と思い込み、希望もなければ自分の人生が終わったとまで思っていたのは今から約7年前。

生まれてきた次女は低酸素脳症となり、重度脳性麻痺の医療的ケア児となった。

涼緒奈(りおな)と名付けた次女に愛情もなければ望みもなく、現代医療を憎むということを初めてした瞬間でもあった。

そんな中、世界中で様々な手段でおもちゃで遊んだりコミュニケーションを取っている子どもたちを育てるお母さんたちをSNSを通じて知り、時にはメッセージをして教えてもらい、リオナなりにできることがあるかもしれないと思い日本の何処かにいないかなぁと探し始めたころに見つけた島根大学の伊藤助教。

伊藤先生のホームページやFacebook、発信しているものは全て読み漁り、近くで研修会がないかとストーカーのように追いかけて始めた。

リオナ3歳の時、遂にご本人にお会いすることができた。

研修会に居合わせた、当時福岡県の支援学校を教諭をしていた福島先生にもお会いすることができた。

テクノロジーとアナログ、どちらも大事。だけど、テクノロジーをも活用する機会がこの子たちに増えれば、もっとできることがあると思うんです。と、初めましての私の話を真剣に聞いてくださり、リオナは今すぐオカン黙ってください、という表情。

ここからリオナのできる手段でテクノロジーを活用していこうと、どんどん機器や機会を与えていった。
けど、常に私に付きまとっていた不安。
「リオナだけができても仕方がない。長い人生の中で、同じような身体状況の人の中でリオナだけがテクノロジーを活用していても、活用していない人の方が多ければ、リオナはマイノリティの中のマイノリティとなり、全て水の泡になるかもしれない。テクノロジーを活用することを当たり前とし、必要とする人が使っていても否定されない環境が当たり前になっていかなければならない」
と思っていた。

リオナだけが得たチャンス、ではなく、リオナのような子どもたちが当たり前にテクノロジーを活用する機会が与えられ、生活の場面で活用する機会が増えれば、人々の意識が変化するかもしれない。

朝起きた瞬間からテクノロジーに依存している現代人は、自分たちがテクノロジーを活用しているという意識すら持たず使用しているのに、身体的に使うことが難しいと判断して与えないという行動をしているのに多くの人が気づいていない。
それは、そう判断している人たちが活用の方法を知らないというだけで、重度障害児者が使えない、という訳ではない。

そのためにもまずは知ってもらうためにどうしたら良いかと始めたHCKプロジェクト。

過去2回しかリアルイベントができていないが、本当に多くの方たちに支えられて継続することができている。
そして、このイベントをきっかけに多くの当事者と当事者家族の生活が変わり、それを支援する支援者が増えてきているのはとても嬉しいと思う。

今回もオンライン開催ではあるけれど、来年はリアルで開催したい。


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