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フィクションとノンフィクションの狭間【第92回:ミャンマー言いたい砲台ラヂオ放送後記】

皆さんこんにちは。
去年とは逆にミャンマーに戻って来てから太るというムーブをかましている今日この頃です。
#人間油断すると一気に太る

本題の前に一つお知らせです。
相方MCの石川さんが一カ月半ほど前の放送後記を懸命に書いております。
相変わらず面白いのでこちらも合わせて読んでいただけたらと思います。
今回ご紹介するのは先月長野で講演した事などについて話している回です。

今回も張り切って放送後記いきたいと思います。
まずはアーカイブから

今回は小説ヤモリの慟哭 ~武器をとるミャンマーの若者たち~のお話でした。

前半部分で私がモデルとなった人物が出て来たりという事もあり当時のヤンゴンの様子などがリアルに描かれていて私だけでなく当時ヤンゴンで生活していた日本人はどこか懐かしく感じるんじゃないかという内容になっています。
後半、クーデター後の話しはもう本当に怒涛の如く進んでいくスピード感があり、まるで映画のようです。
本当に映画の中のフィクションの世界であれば良かったのですが、これはまぎれもなくクーデターに巻き込まれざるを得なかった一人のミャンマー人の体験なのだという事がわかり気分が重くなってしまいます。

図らずもこの登場人物であるアンジーにミャンマーで何度も接していた私とタイに逃れた後に彼女にあった石川さんがこうしてそのことについて放送をしているというのは何とも奇妙な縁を感じています。

彼女が何を思い、行動をして、今どんな事を想い過ごしているのか?
その全ては想像する以上の事は出来ませんが、それでもその一旦をこれでもかという程にリアルに感じる事が出来る小説になっています。
kindle版も発売したのでヤンゴンに住む日本人にも是非読んでもらいたいなと思います。

映画ミャンマーダイヤリーズの内容などもそうですが、小説でも映画でも私たちにとっては膨大な量の情報がここには詰められているように感じます。
しかし、これらに入っている情報はこのクーデター禍においては本当に極々一部である事を私たちは思い知らないといけないのだと思います。

忘れてはいけません。
こうしている間にも毎日このミャンマーという国のどこかで誰かが殺されているのです。

犠牲になった人たちにもきっと大きなドラマがあり、人知れず亡くなってしまった方々の事を語り切るのは不可能です。
だからこそ生き残っている人たちは、その壮絶な経験をこれでもかと世界に向けて投げかけているのだろうと私は考えています。
決して苦労話をしたいだけというような小さな理由ではないはずです。

壮絶であればあるほど本来思い出したくもない事ばかりだからです。

そのような事を考えていると私自身が苦労してるだの大変な目にあったのだのは本当に小さな一部の事で、でもその一部を通して無念にも亡くなっていった方々や絶望の中に希望を何とか見出そうとしている人たちが救えるキッカケを作る事ができるのであれば、まだまだ自分が出来る事もあるんだろうなと改めて自分を奮い立たせています。

まだまだ雨期が続くヤンゴン、天気はスッキリせず晴れやかな空が見える事はめったにありません。
それでも人々はもくもくと「今」を生きています。
文句を言っても明日は来ます。
泣き言も何も全て吸収してしまうこのミャンマーという巨大な国でまだまだ頑張らないといけないなと感じている日々です。

それではまた、来週。



ミャンマー言いたい砲台ラヂオ【ヤンゴン放送局】
毎週水曜21:00(ミャンマー時間18:30)から定期配信中。
ミャンタメPと外大院生が、現地の情報やミャンマー関連の時事ニュース、ミャンマーへの想いなど、言いたい放題な放送を行っています。
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オープニンテーマ
『A song for you』

エンディングテーマ
『帰り道』

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放送後記:新町

放送後記:石川


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