暮らしがい

友達との話の中で、
「この町には暮らしがいがある」
というワードが出てきた。

働きがいや生きがいという言葉はあるがそれはと少しニュアンスの違う素敵な言葉。
この言葉からどんなことが思い起こされるのか自分で深掘りしてみようと思う。
まずは働きがいと生きがいについて自分なりの定義をしてみる。

働きがい
ただ淡々と働くのではなく、その仕事に意味を感じていて、そのために自分ができることを分かっていて、辛いこともあれど頑張って目標に向かって働いている状態を指す。
イメージでは大きな目標とそれを達成するための小さな目標があって、小さな目標を達成するごとに少し報われて、達成感を感じて、次の目標に向かって行くような感じ。
ただその仕事が好きと言うよりは、達成したい目標までにあるハードルを越えるために、もがきつつも楽しんでいるような感覚。

生きがい
自分が生きている理由の内、最も心の中で占める割合が大きいものを指すイメージ。
終業後にお酒を飲むことなど日常の小さな幸から自分の子供を見守り、育てることなど人生を通しての大きな事まで、大小様々な生きがいがあるイメージ。
ストレス解消の要因であることが多い?
生きがいのために嫌な仕事でも頑張って働けるという文脈で使われがち。

では、暮らしがいとは何か?
この町で過ごすことが楽しくて、その楽しさを自ら生み出している感覚があること、かな?
町にある施設に行って、サービスを享受して楽しい。というよりは、もちろんそれもあるけど、自分で楽しいことを探したり、時には考えて作り出したりすることで、自ら楽しさを発掘する、幸福度を上げる余地がある、幸福度を上げることが出来る・出来そうという感覚。

街が都会であっても、田舎であっても暮らしがいはあるのか?
東京とかだと例えサービスを享受するだけだとしても、楽しい・面白い・素敵な店やサービスを探し回ることも暮らしがいと呼べそう。
ポイントになるのは、探し回るというところで、楽しさのために自発的に行動を起こしていることかな?
すでに有名なところ、人気があるところを巡るというよりは、自分の中に楽しいを感知できるセンサーがあって、そのセンサーを頼りに発掘していくイメージ。

都会では楽しさを提供してくれるところが一杯あるから、自分の琴線に触れるものを探して見つけること。
田舎では楽しさを提供するところが限られているから、その中でいかに楽しむかを創意工夫すること。

もちろん、都会であっても自分で楽しいことを作り出すのも、田舎で素敵な店を探すのも暮らしがいに入る。

自分にとって暮らしがいとは何か?
僕は今、静岡県の伊豆稲取という田舎の港町に住んでいる。
この町にはとても優しい地元の人と僕のように他の町からこの町に移住してきた人が居て、とても居心地が良い。本当に良い。

みんなでお花見をしたり、お祭りに行ったり、海に飛び込んだり、農家さんのお手伝いをしたり、晩ごはんを囲んでお喋りしたり、美味しいご飯屋さんに行ったり、楽しい。

ここで突然ですが、僕の最近の楽しかった思い出TOP3の発表です!!!

1つ目、大人の体力測定〜。
エッチな意味ではありません。
役場の取り組みで、近所の小学校にて無料で体力測定を受けれるというイベントがあった。
種目は握力、立ち幅跳び、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、そして目玉はシャトルラン。
学生の時はただこなすイベントという感じだったけど、27歳になった今、衰えに衰えた体がどんなもんかをみんなでワイワイ測定するのはめちゃくちゃ楽しかった。
10人くらいで行って、それぞれ応援しながら記録に挑戦するのは最高だった。
握力以外は専門器具がなくても測定出来るから、仲間と一緒にやるのオススメです。

2つ目、夜のカフェwithジャズ演奏〜。
エッチな意味ではありません。
今までの人生でジャズに触れることはほとんどなくて、良さもあまり分からずに生きてきた。
今回行ったカフェではお客さんがジャズ演奏しよう〜みたいな会で、僕は小学生の時にカラオケで青春アミーゴを歌って、友達に音痴だとイジられまくって音楽活動から引退したから聞く専門でお邪魔した。
でも今回の演奏会でジャズの良さを理解した!!と言いたいけど、正直に言うとそんなに理解は出来ていない。

しかーし!分からないなりに感じるものは沢山あって、可能性と楽しさを感じた!
今までJPOP、ボカロ、HIPHOP、reggae、ハウス?、テクノ?等(詳しくないのでテキトウです。好きな人ごめんなさい)を聞いてきて、音楽っていうのは初めて出会ったジャンルでもなんとなく盛り上がるところが分かって、この曲のこの部分が好き〜みたいな感想は言えたけど、ジャズは音痴な僕にとっては音がランダムにしか聞こえなくて、どこが盛り上がるところなのか分からなかった。
でも、聞いている人の中にジャズに詳しい人たちがいて、その人達はあるフレーズが流れたり、演奏の難しい部分?を無事に演奏出来たら盛り上がっていた。
つまりジャズを理解している人は共通して盛り上がるだけのメロディ、リズム、技術があるということで(当たり前だが)、それを自分が理解できるようになれば、また世界が広がって素敵になるんだろうなとワクワクした。
何より演奏している人がとても楽しそうで、そこだけで聴いてるだけの自分も幸せな気持ちになれた。

3つ目、自分も使わせて貰ってるシェアオフィス・キッチンをより良く改善するための案出し会議〜。
エッチな意味ではありません。
稲取にはEAST DOCKというシェアオフィス兼シェアキッチンが併設されている施設があるのだけど、そこを管理している人達と移住者は仲が良くて、一緒に場所やコミュニティの文化を作らせて貰ってる。ありがたい。
この前はその場所をもっと使いやすくするにはどうしたら良いだろうね?というのをみんなで話し合った。
この町の面白いところはただ効率的にするにはどうしたらいいかを考えるだけでは無く、より良い文化を作るにはどうしたらいいかというのも同じぐらい大切にして考えるところ。
これは通称TTと言われる人の影響なのだけど、それはまた別のお話。。。
話し合いではこの施設だけでは無く、この町をもっと盛り上げるにはどんな施設があったら良いだろうねとか、この町を訪れる人にどんなことを体験してもらって、どんなことを感じてもらえたら嬉しいのかな、とかを話し合った。
僕たちはそんな話をするのが好きなのです。
そして、この会議(と呼ぶにはワイワイしすぎだけど)の中で「暮らしがい」というワードが生まれたのでした。

暮らしがいの話に戻ります。
1つ目の体力測定は役場のサービスを受けつつも、本来そのサービスは楽しさを提供するものでは無かったけれど、自分達の気持ちで楽しいイベントとして捉えることが暮らしがいを感じれた。

2つ目のカフェwithジャズは、ジャズカフェではないところが自分的には面白い。
つまり店側が提供しているサービスではなく、そのお客さんが自分達も楽しみながら、自ら他のお客さんへのサービスを提供しているところが面白い。
今回は僕たちは提供される側に周ったけど、自分たちで演奏してもいいし、音楽じゃ無くても、自分の好きなことを提供することが出来る環境があることが暮らしがいに繋がっている。
このパターンはサービスを享受する側に周っても、提供する側に周っても暮らしがいを感じれてお得。

3つ目の会議は完全に自ら暮らしがいを作りに行くパターン。
ちょっと頭は使うけど、funnyよりもinterestingな面白さ。
中々自分がこの暮らしがいを感じるのは環境が必要だったりで珍しいかもしれないけど、コミュニティの文化を作るというのは都会・田舎関係なく楽しめることなのかも。

長くなりましたが、生きがい・働きがいに続く新たな暮らしがいという言葉について考えてみました。
みなさんは、暮らしがいという言葉にどんなイメージを持たれるでしょうか?
人によって本当に様々だと思いますが、自分の住む町での暮らしをもっと楽しくするためのヒントが隠れているかもしれません。
もし良かったら、一回考えてみてはいかがでしょうか?

それではまた次回、お疲れ様でした。

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