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#140【スポーツ】日本人の世界チャピオンが続々誕生しているボクシング競技について。

最近、映画やマンガの他にもハマっていることがあります。

何度も関連する試合をAmazon PrimeやYou Tubeで観たり、一度は後楽園ホールなどで実際の試合を観戦してみたいです。その場での空気感はその場にいないとわからないと思います。

ちなみに、先日行われたボクシングの試合で勝利した井上尚弥選手の試合は、国内の試合ではチケットが1万円〜22万円するそうです。
海外の試合では相場も違いますし、旅費や宿泊費用もかかるのでまた違う費用が必要になります。

なぜ今、ボクシングの試合にハマっているかというと、ただただ現役選手の”強さ”がかっこよかったからです。
”モンスター”井上選手、WBA世界ライトフライ級王座統一戦で勝利した京口選手の試合もめちゃくちゃ胸アツでした!

にわかファンなので、感想が薄くて申し訳ありません。
しかし、そんな私にもわかるくらい日本人選手が活躍しています。

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(出典:写真AC)

さいたまスーパーアリーナで開催された頂上決戦

①2ラウンドTKOで世界王者相手を撃破
WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥選手
v.s
WBC同級王者ノニト・ドネア選手
3つのベルトを賭けた試合が6/7に行われました。

2019年にドネア選手と拳を交えた井上選手は激闘の末、11ラウンドで井上選手の判定勝ちとなりました。過去、苦戦した試合のひとつだったようです。
しかし、6/7の試合では、2ラウンドで1分24秒TKO勝ちし、井上選手は日本人初の3団体王座統一に成功しました。

②トレーナーであり、父親である井上真吾さんの紳士な対応
試合内容自体も衝撃的でしたが、とても印象に残ったシーンがあります。

井上選手がドネア選手を2ラウンドKOして勝利確定後、息子である井上選手とともに勝利を喜ぶより先に、足元のおぼつかないドネア選手のもとに駆け寄って安否を確認していました。

試合中は”倒すべき敵”であっても、試合が終われば"敬意を示すべき選手"として接する姿が大尊敬でした。

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(出典:写真AC)

世界最強を掴むのは、ボクシングの基本「左ジャブ」

井上尚弥選手は基本動作「左ジャブ」を徹底しています。そこも世界で”モンスター”と呼ばれている所以なのかもしれません。

・左ジャブで崩して、右ストレートで沈める。
・左ジャブで試合のリズムを作る。

右利きの選手による「左ジャブ」は様々な面で重視されています。

右利きの選手にとってのフィニッシュは右手になるのですが、
そのフィニッシュを最大限活かしたり、相手との距離を掴んだり、試合運びの土台になるのが「左ジャブ」です。

世界を制した井上尚弥選手のパワーもディフェンスも知能もめちゃくちゃすごかったです。
2018年の元WBAバンタム級スーパー王者・ファンカルロス・パヤノ選手との試合で見せた世界最速の1R70秒KOという結果を出したのも、「左ジャブ」で距離を掴み、相手と駆け引きをした結果の右ストレートが通用したことだと言われています。

相手はチャンピオン。
大きな油断や慢心はなかったと思いますが、それでも一瞬で試合を決めた井上尚弥選手の強さが際立っていました。

世界チャンピオンとは

現在「チャンピオン」といっても、ボクシングには4つの主要世界団体があります。
各団体に階級制があり、それぞれの基準をクリアした選手がチャンピオンとしてその階級の頂点に立っています。

歴史が長い団体は、
1921年のWBA(世界ボクシング協会)、
1963年にWBC(世界ボクシング評議会)、
1983年にIBF(国際ボクシング連盟)、
1988年にWBO(世界ボクシング機構)の順番に設立されています。

ボクシング団体は<王座認定管理組織>であり、各団体は独自のランキングが決められています。
いつ防衛戦を行なうのかなどのルールをチャンピオンに課したり、挑戦者を指名して強制的にタイトル戦を命じることもあるそうです。

日本のボクシング団体が2013 年に IBF と WBO に加入したことで、現在は4 団体すべてのタイトルに挑戦することができるようになりました。

①WBA(World Boxing Association:世界ボクシング協会)
・設立年:1921 年
・本拠地:パナマシティ(パナマ)
・加盟国数:96か国
・ベルトの色:黒
・歴代の日本人チャンピオン:輪島功一や具志堅用高、竹原慎二、亀田興毅、亀田大毅。2022年6月時点では、井上尚弥がバンタム級、京口紘人がライトフライ級王者です。
正規王者として優れた戦績を残したファイターは「スーパー王者」として認められています。
1ラウンドで3度のダウンがあった場合にKOが成立する「スリーノックダウン制」を採用。

アメリカ主導の団体だったため、他の地域への影響力は薄めでした。そのため、対等な立場でヨーロッパやイギリスやラテンアメリカやアジア諸国と話ができる団体として、1963 年に WBC が設立されました。

②WBC(World Boxing Council:世界ボクシング評議会)
・設立年:1963 年
・本拠地:メキシコシティ(メキシコ)
・加盟国数:161 か国
・ベルトの色:緑
・歴代の日本人チャンピオン:ガッツ石松や辰吉丈一郎、内藤大助、山中慎介。2022年6月時点では、寺地拳四朗がライトフライ級王者であり、井上尚弥もタイトルを獲得しました。
続行不能と判断されない限り試合が継続される「フリーノックダウン制」を採用されており、4団体で唯一、試合中にスコアが公開されます(4回と8回後)

③IBF(International Boxing Federation:国際ボクシング連盟)
・設立年:1983 年
・本拠地:ニューヨーク(アメリカ)
・加盟国数: 27 か国
・ベルトの色:赤
・歴代の日本人チャンピオン:井上尚弥がバンタム級、尾川堅一がスーパーフェザー(ジュニアライト)級のベルトを持っています。
日本が加盟したのが2013年なので、歴代の日本人チャンピオンはまだ多くありません。
WBC同様、「フリーノックダウン制」を採用している。

④WBO(World Boxing Organization:世界ボクシング機構)
・設立年:1988 年
・本拠地:サンフアン(プエルトリコ)
・加盟国数:65 か国
・ベルトの色:赤茶
・歴代の日本人チャンピオン:4階級制覇王者の井岡一翔、中谷潤人、谷口正隆で名を連ねています。
IBF同様、日本では未公認団体として扱われていましたが、2013年に正式加入しました。
ルールは「フリーノックダウン制」を採用している。

ベルトはチャンピオンが自腹で購入

試合前や試合直後に行われる記者会見。
その記者会見でチャンピオンベルトが映されているのですが、あのベルトはチャンピオンが自腹で購入した私物なんだそうです。

トロフィーやメダルとは縁遠い生活をしていたので深く考えたことはありませんでしたが、勝利の記念や賛辞として開催団体から贈答されるものだと思っていました。

チャンピオンベルトは、勝利したチャンピオンが後日発注・購入・郵送されるそうです。その金額は、約20〜30万円。
ベルトの装飾についても団体によって異なるそうですが、チャンピオンベルトがただ郵送されるものだとは知らなかったです。

ダンボールにいれて発送されてくるらしく、WBCとIBFは専用のハードケースがついてくるそうです。

統一戦とは

6月9日の井上選手v.sドネア選手戦では、井上選手のWBAスーパー&IBFと、ドネア選手のWBCの3つのバンタム級ベルトを争いました。
井上選手が勝利したことで、WBA、IBF、WBCの3つのベルトを総取りしました。

賭けていたベルトの数にも差があるということを知りました。

主要4団体の王座を勝ち取って統一した場合、
海外では「Undisupted Champion(絶対王者、比類なき王者)」という異名で呼ばれます。
2022年6月時点では男子の"絶対王者"は、サウル・アルバレス、ジャーマル・チャーロのみらしいです。

現在の井上選手はバンタム級の3団体のベルトを保持しており、"絶対王者"に王手をかけています。
残りのWBOのベルトを狙って、WBOバンタム級の現在のチャンピオンであるバトラー選手との試合が注目されています。
井上尚弥もバトラー選手も試合を歓迎しており、現在、日本で4団体王座統一戦が期待されています。

井上選手が4つのベルトを統一した場合、井上選手も絶対王者と呼ばれることが期待されています。
井上陣営との対戦交渉はスタートしているらしいので楽しみです。


ドネア選手との試合後、全階級最強ランキング「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で日本人初の1位となった井上尚弥選手をはじめ、ボクシングの世界では多くの日本人ファイターが活躍しています。

これからも熱い試合に注目していきます。

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