JCS2021 最強のレックウザ使いによるレックウザ考察-①先攻炎型の必然性

数年ぶりの更新となる。去る2021年7月17,18日に行われたPJCS2021、参加された皆様お疲れさまでした。また対戦してくださった方、応援、練習に付き合ってくれた方々本当にありがとうございました。

さて、JCS環境では「レックウザデッキは使用率は高かったが、マスター部門Top64には1デッキも残っていなかった」ということが周知の事実となった。やはり扱いにくいデッキタイプであるということで、今後の大型大会では使用がためらわれるカードとなることが予想される。しかし、「使いにくいドラゴンタイプ」の使用感でいうとラティラティよりは扱いやすかったよ。レックウザにエアロユニットGXって書いてあったらもっと最強だった。あれ?もしかして僕ってただのドラゴン好きなだけ?

そこで本稿はレックウザデッキの魅力、優位性を伝えることで今後の発展へ寄与することを目的とする。筆者はレックウザデッキを使用し、Day1で7-2、オポネント差でDay2には残ることはできなかった。しかし、上記のようにTop64には一人もレックウザデッキの使用者がいなかったことから、実質日本で(ということは現状世界で)一番レックウザデッキを使うのが上手い人と言っても過言ではあろうが、そういう自負のもと所感を述べていきたい。

また、後日②としてデッキレシピや当日の立ち回りなどについても時間のあるときに記述しておきたい。

レックウザの魅力

まずはレックウザのテキストについて復習をする。

特性
そうくうのはどう
自分の番に1回使える。自分の手札をすべてトラッシュし、山札を3枚引く。ワザ
ダイバースト20+
このポケモンについている炎または雷タイプのどちらかの基本エネルギーを好きなだけトラッシュし、その枚数×80ダメージ追加。

なんといっても特筆すべきはその火力である。340打点というVmaxなら何でも倒せる数値を(比較的)少数のエネルギー枚数で達成することができるのが魅力である。

エネルギーはトラッシュしてしまうため、それを毎ターン供給する必要がある。そこで使用されるのがデザイナーズコンボであるモココ、あるいは溶接工、ローズなどである。このように、多岐にわたるデッキタイプを作れるというのも、デッキビルダー的観点からは魅力的な一枚である。

では、どのようなレックウザデッキが最も自身にとって使いやすいものとなるのか。環境考察やTier表などはどうせ誰が書いても大差のないものとなるため割愛するが、雷のモココを主軸としたデッキは、

①モココを複数体並べなければ火力が維持できないこと

②①に付随して、連撃ウーラオスデッキが厳しいこと

③①に付随して、安定性という観点から握るのが怪しいこと

④①に付随して、先攻2ターン目に高い火力を出せるデッキタイプではなく、殴り負ける可能性が高いこと

といった点が弱点であった。当然モココを複数体並べることができた時の安心感やサブアタッカーの採用のしやすさという点は魅力的ではあるのだが、やはり連撃ウーラオスという課題が最も重くのしかかる。

そのため筆者自身もレックウザを握るとは思ってもみなかったが、JCS一週間前に友人から「炎型のレックウザ楽しそう」というアドバイスを受けた(なおこの友人は半年前にポケカを買ったばかりで、大会など出たこともないタイプである)。加えて、チェイスの森というYoutubeチャンネルで炎型レックウザの解説動画を見たことから着想を得て、炎型を試してみることとした。


炎型レックウザの立ち位置

現在一般的に認知されている炎型レックウザは、Youtuberの影響からか後攻をとってボルケニオンで加速する、というスタイルのものである。しかし、現状の環境では先行2ターン目からホラーハウスやドレッドエンドなどでレックウザが刈り取られていくことが容易に想像がつく。加えて、ボルケニオンを用いる上に毎ターン溶接工を打つという必要性から、サイド2枚をとられるシステムポケモンを置くことを余儀なくされ、サイド1-3-2で取られる可能性も高まってしまう。よって、後攻前提の炎型では勝ち切ることは難しいと感じ、先攻をとって殴っていくタイプへとデッキをシフトしていった。

そこで注目したのがビクティニである。ビクティニの性能を復習する。

ワザ
ひろがるほのお
自分のトラッシュからエネルギーを3枚まで選び、自分のポケモンに好きなようにつける。
エネバースト30×
おたがいのバトルポケモンについているエネルギーの数×30ダメージ。

これはスターターセットに入っているビクティニVであり、また一般的に認知されている後攻炎レックウザにも採用されているカードである。これは炎型の欠点と言われている後半の息切れや、溶接工を引けなかったときのケアとしても優秀である。

更にビクティニにはVmax形態が存在する。

ワザ
ひろがるほのお
自分のトラッシュからエネルギーを3枚まで選び、自分のポケモンに好きなようにつける。
ダイビクトリー100+
相手のバトルポケモンが「ポケモンV」なら、120ダメージ追加。

先2ダイビクトリーはCL愛知でも猛威を振るった。では、レックウザデッキに先2ダイビクトリーによる盤面制圧力と、序盤の安定性、少し手が空いた時に溶接工を打つ、というプランを組み込んでみてはどうか、と考えるのは自然であろう。

実際、後攻炎型レックウザでは毎ターン溶接工を打てないとエネルギーが枯渇していく(もっというとフレアスターターが決まらないともっとだめな)のだが、序盤ビクティニで戦うことでエネルギー管理をより簡便なものとすることができる。また、先攻2ターン目にレックウザ単品で殴るには

雷エネを張る+先攻1ターン目に手張りをする+溶接工を2エネで打つ+Vmaxを引く、とかなり無茶な要求を強いられる。これで260出るんだったらまあ許せるのかもしれないが。

これが手張りと進化だけで220打点を出せるのは安心だ。。

以上のような思考から産まれたのが、先攻型ビクティニ炎レックウザである。

次回の投稿では、実際のデッキレシピを確認しながら、動き方や対戦での立ち回りについて解説していきたい。まぁ解説っていっても先2ダイビクトリーかまして裏のレックウザを溶接工で育てていくだけなんだが。

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