再びAF zoom NIKKOR 35-70mm f2.8D Nで。
前回。こちらのブログではNikon D70を使いDXフォーマットでこのレンズの概要と写りについて紹介しました。今回は新しく仲間になったNikon D700とともにFXフォーマット、つまるところフルサイズでの写りと違いを確認していこうと思います。
言われるセンサーサイズ問題
不毛な論争ランキング第1位。ぶっちぎりのトップでランクインするセンサーサイズ問題。プロでもアマでもこれずっと語ってる人は「中身のない人」とわたくし「中身のない人間」が断言します。中身のない人間がそう言えるんです。マジです。
センサーサイズは直結してくるのはボケ、重さ、価格、汎用性とかです。
ボケから行きましょう。センサーサイズは当然小さくなればだんだんとイメージサークルが小さくなるのが特徴です。当然フルサイズであればその分、同じ条件、同じSS、同じ絞り、同じISO感度、もちろん同じレンズで同環境下で撮影してもボケの量は変わってきます。
画質を言わないのは逃げだって??そもそも皆さん何をもって画質と言ってるんでしょう。おっとこれ以上は言いません。私はどんなレンズでも自分がいいと思えばいい写真ですし画質がいいと思えば画質がいいのです。異論は認めないです。マジです。
次に重さです。物理学大好き理系のみなさまならよくお判りでしょう。そりゃセンサーの大きさがでかくなったらレンズもセンサーもボディも大きくなります。当たり前です。
価格と汎用性。これは一番大事です。何気に。金で物言わす時代とか騒がれている現代ではカメラは価格の良いものが必ずしも完璧というわけではありません。完璧にするのは自分の腕、スキルなわけでカメラは不完全な道具。完全なカメラがあったらメーカーとかなくなってみんなそれだけ買うようになっちゃうよ。戦略よ、戦略。
どの機能をどの程度利用してどのように使うかでエントリー、上級、プロ機、変わってきます。小さく取りまとめて使える一眼レフで上級機のような機能はないけれど腕で補填するというのなら正直今の時代はエントリー機にちょっといいレンズをつけてRAWで編集すればどうにでもなります。(というか自分がそのぐらいの熱量と価値観しかない)
プロ機を使うのは連写、ISO感度、AF追従などに不便を感じて「どうやっても自分が補填することができないカメラの技術」に金をかけるのならプロ機を買うのは一番いい選択です。最初からフラグシップを買えとかいう大バカ者が時々プロでもいらっしゃいますが、じゃあその金をどう用意するんだって話にはなってきます。あそこまで相手と発信者の本気度が乖離している人、なかなか見ないですね(誰とは言いませんが)お世辞にもあれが「おじさん臭い説明と熱量でやる気をなくす」やつです。若者が言ってんだからガチです。
まず初めにどこを取るかわからないのならそこから勉強してカメラの趣味を始めるのも悪くはないと思います。意外と頭使うもんですよ、カメラって。
FXのD700
Nikonのハイエンド機として登場しているD700。当時のフラグシップ機D3のセンサーを積んで小型化してできた個体。非常に完成度が高いもので筐体はD300に近いものになっていますがファインダーの大型化、丸形化やAFの改善、防塵防滴性能向上など意外と進化しています。
作例のほうに
作例は今回は完全に場所は非公開ですが見たらわかるような簡単な場所です。すべてRAW、NX-Studioで現像し元のカメラのイメージプログラムはD2XmodeⅢです。
ちょっとNDをつければよかったなと感じた部分ではありますがわたくし、NDを粉砕してから買い戻していません。去年の雪山です。板と当たって粉々にしました。もったいねえ。中古NDでも買うべきか検討しているんですがいかんせん出番がほとんどないもので悩んでいます。持ってて損はないのは確かなんですけどね。
開放で撮った場合、それなりに強めのボケが出て暴れがちなのがこのレンズの特徴。D70の時点でもすでに結構暴れる癖があったのですが中心点はしっかりと解像してきます。やわらかいのでうまく扱えればポートレートにも利用できるのでは。
このぐらいになってくるとカリカリ感が増してくるのはさすがは昔の高級レンズ。開放F値2.8でありながら2倍ズームは時代を感じますが、よく使う画角なのであまり不便には感じたことはありませんし、DXでちょい望遠寄りになればそれこそ85mmとか105mmに近い当たりの使い方ができるのでいいですよ。
ボケをうまく使えば35mmでも遠近感を演出できるのも魅力。お世辞にも逆光耐性は非常に弱いようにも感じるほどのフレア。ゴーストも少し右下に出ています。開放で少し周辺減光も出ますね。
玉ボケを見るために1/5000sにしています。やはりボケも当時は難しかったんでしょう真ん中中心のほうはきれいに丸いボケが出ていますが端によって行くとだんだん伸びていき線ぼけや楕円のボケになっています。よくはない。これが欠点ともいえるかもしれません。ただそれでもnoteの画質で見れるかはわかりませんがしっかりと水滴をとらえて解像出来るコントラストは持ち合わせています。
この記事ではD700のことについては触れませんが感度は当時から見ても優秀です。といっても1200万画素ですのでそこまでそもそも乗らないのかもしれません。同時期のα900はもともとISO耐性は弱かったですが、それでもあちらは性格の違う2400万画素を背負っていました。水しぶきをとらえようと撮ったものです。まあまあいいんじゃないんですか。f6.3からf8はしっかりと解像するウィークポイントではないかと思います。
これもf6.3です。解像していますがレンズ内反射とも思える丸いサークルができています。空が波打っているように見えるのですがこれ多分自分の現像がだめですね。俺のスキル不足が露呈している写真としては良いでしょう。
絞ってます。この時点ではそこまで絞りすぎで解像感落ちているとは感じなかったんですがシャープ性がないのを後々感じて絞りすぎたか?とも思っています。
このD700にもすこーしゴミがセンサーについてたみたいなのでこの写真でそれを発見して清掃しようかなと思ってます。自分からセンサー掃除はあまりしないタイプです。ぶっ壊すので。
物撮り編です。かなりボケるので開放で使うには少し難しいものです。以下はその他の作例
当日撮影環境写真
まとめ
前回にも書いた通り素性は非常に素晴らしいですしプロ用レンズであると感じるレンズです。もし気になった方は中古で購入することになりますが、こちら持病のレンズクモリを抱えてる厄介者ですのでそこらへんもお気をつけて。あとコーティング。めちゃめちゃカビが食う素材ですのでそれも気を付けて。
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