新型コロナウイルス騒動から見るマクロとミクロ その89 ~ポスト 新型コロナウイルス~
ピーター・ドラッカーは未来学者と呼ばれることがある。戦後からこれからの世の中の流れに対して読み当ててきたからである。彼が「ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる」や他でも述べているが、まず今の人口ピラミッドがどうなっているのかを確認するという行為が未来を決定づける1つの要因であると伝えている。戦争等の特異な状況がない限り、人口は増えてきた。特に20世紀に入りその数は飛躍的に伸びた。
今回の新型コロナウイルスにて人口の減少は見られるのだろうか。現在、感染者の累計は2000万人を超え統計的に50万人の死者を越えようとしている。21世紀に入ってからの感染症であるSARSやMERSの規模を考えても急激な下落にはならないと思われるが、新型コロナウイルスの影響で別疾患で亡くなる方が日本では3月4月増加していたことからも人口の下落が見られる可能性がある。また、ワクチンの開発次第でもあるかと思われる。
20世紀以降の世界人口の推移で2つの世界大戦を除いて人口の下落が見られた時期は、スペイン風邪の流行と中国の大規模な飢餓による餓死である。スペイン風邪の場合、第一次世界対戦の時期と被ってはいる。20世紀最大の感染症は罹患者数は1億人を超えて、亡くなったのは1000万人以上である。中国の飢饉は、中国の人口規模が大きかったために世界人口の減少に転じている。
その飢饉であるが、今年初めから東アフリカからインドにかけて蝗害が発生しており、アルゼンチンやブラジルでも発生し始めたとニュースであることから秋以降の穀物の値段等に影響が出てくるのではないかと思っている。同時に地域によっては飢餓による餓死が起きるのではないかと危惧している。状況が悪化する可能性があるにも関わらず、新型コロナウイルスの影響で支援などが十分に出来ていないという報道もある。
また感染者増加率では人口の多いインドが目立ち始めて来た。対応方法に絶対的な答えは無いが、安心できる状況をどう整えていくかが重要になる。整えるために信じられる政治が行われていればいいが、政府や政治家に対する不信感はSNSの普及によりより透明性が高くなったことで不信感が多く見られていると思われる。どこかで破綻するのか、このまま突き進むのかは分からないが、政治的な不安定さが現状は否めない。
まずは自己防衛をどうするかを考えるしかないと思っている。まずは、ステイホームなのかな。
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