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3球目攻撃のデータ分析①

こんにちは、トモヒトです。

今回は、3球目攻撃に関するデータ分析を行ってみます。
3球目攻撃が成立したデータの特徴や、サーブコースと3球目のコースなど、3球目攻撃が成立する条件をデータ分析で調べてみます。


分析方法

まずは、分析方法についてまとめます。

分析対象

今回は、2023年ATPツアーファイナルのラウンドロビン全試合(途中棄権は除く)を対象とします。

データ取得方法

目視によって、3ショット以上ラリーが続いたポイント(892ポイント)から、以下のデータを取得します。

  • サイド(デュース/アド)

  • 1st/2nd

  • サーブコース(ワイド/ミドル/センター)

  • リターンポジション(リターンを打ったポジション)

  • 3球目ポジション(3球目のショットを打ったポジション)

  • 相手ポジション(3球目を打つ時点での相手ポジション)

  • 3球目ショットタイプ(フォアハンド、バックハンド、ボレー、スマッシュ)

  • 3球目コース(3球目のバウンド地点)

  • ポイント結果(ノータッチエース、ウィナー/相手のミス、4球目で失点、5球目でポイント、6球目以降)

リターンポジション、3球目ポジション、相手ポジション、3球目コースは、下のコート図の値とプラスマイナス(右半分が+、左半分が-)を入力します。
例えば、4Dの左半分に3球目がバウンドしたとすると、3球目コースは4D-となります。

コート図

分析結果

全データの項目別内訳

全データでの各項目の内訳を見ると、下のようになります。

各項目の内訳(全データ)

ここでは、3球目攻撃が成立したデータ(ポイント結果が「ノータッチエース」または「ウィナー/相手のミス」)を分析してみます。


3球目攻撃が成立したデータの項目別内訳

3球目攻撃が成立したデータで、各項目の内訳を見ると、下のようになります。

各項目の内訳(3球目攻撃成立)

この結果をみると、次のようなことがわかります。

  • サーブコースは、ワイドとセンターが多い

  • 3球目ショットタイプはフォアハンドが一番多く、次にバックハンドが多い
    (バックハンドは全データでは38.9%を占めている一方、3球目攻撃成立データでは割合が28.4%であることから、3球目攻撃成立率は低いと考えられる)

サーブコース別の3球目コースの分布

次は、サーブコース別に3球目コースがどのように分布しているかを見てみます。

デュースサイド

3球目の分布(デュースサイド)

アドサイド

3球目の分布(アドサイド)

この結果では、次のような傾向が見られます。

  • サーブをセンターに打った場合は、両サイドで3球目攻撃が成立している(バックハンドであるDラインのほうが多めにも見える)

  • サーブをワイドに打った場合は、逆サイドで3球目攻撃が成立するポイントが多い

まとめ

今回は、3球目攻撃が成立したデータの特徴や、サーブコース別の3球目コースについてみてみました。
今回の結果からは、3球目攻撃のポイントは次のような点が考えられます。

  • 3球目をストロークで返す場合は、フォアハンドのほうが3球目攻撃は成立しやすい

  • サーブをワイドに打った場合は、3球目をオープンコート(逆サイド)に返すのをメインで組み立てる

  • サーブをセンターに打った場合は、バックハンド側よりの配球にしつつ両サイドに散らしていく

最後までお読みいただきありがとうございました。
ご意見ご感想あれば、コメントにお願いします。

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