テニスのエラー分析
こんにちは、トモヒトです。
今回は、テニスのエラーについて分析してみます。
分析方法
分析対象
2023年ATPツアーファイナルの決勝・準決勝の3試合を分析対象としました。
試合でのエラーのうち、DFとリターンミス以外を対象としています。
データ取得方法
目視によって、3ショット以上ラリーが続いたポイント(203ポイント)から、以下のデータを取得します。
相手ショットタイプ(エラーショット直前のショットの種類)
相手ポジション(エラーショット直前のショットを打ったポジション)
バウンドエリア(エラーショット直前のショットのバウンド地点)
エラーショット(エラーショットの種類)
自ポジション(エラーショットを打ったポジション)
走りながらのショットやスライドステップなど、サイドへ動きながらのショットか
エラータイプ(ネット、オーバー、サイド)
相手ポジション、バウンドエリア、の値に関しては、コート図の値とプラスマイナス(右半分が+、左半分が-)を入力します。
例えば、4Dの左半分に3球目がバウンドしたとすると、3球目コースは4D-となります。
分析結果
それでは、分析結果を見てみます。
エラーショットの種類別・ヒッティングポジション
まずは、エラーショットの種類とヒッティングポジションの関係について見てみます。
フォアハンドエラー
サイドに振られたショットでのエラーは、デュースサイド外側のAラインのうちベースライン後方(5, 6)に集中しています。
一方、止まって打ったショットに関しては、A, Bのベースライン後方の5に集中しながらも、アドサイド(C, D)にもみられます。
これは、回り込みフォアでバック側のボールを処理した際のエラーであると考えられます。
また、ベースライン内の4にもデータがあるのは、ベースライン内からの攻撃時のエラーや、攻撃に転じるためにポジションを前にしたが相手のショットが深くてエラーしたといったケースが考えられます。
バックハンド
バックハンドエラーに関しては、サイドに振られたショット・止まって打ったショットともに、アドサイド(C, D)のベースライン後方(5, 6)に集まっています。
エラー直前のショット
次は、エラーショットの直前に相手が打ったショットの種類を見てみます。
エラーショットの種類別に、直前のショットの本数をまとめます。
また、直前のショットを受けたときに、サイドへ振られたショットか止まって返したショットかをそれぞれ見てみます。
フォアハンドエラー直前のショット
フォアハンド:61本
サイドへ振られたショット=24本/止まって打ったショット=37本バックハンド:22本
サイドへ振られたショット=10本/止まって打ったショット=12本フォアリターン:14本
サイドへ振られたショット=1本/止まって打ったショット=13本バックリターン:9本
サイドへ振られたショット=1本/止まって打ったショット=8本ネットプレー:4本(バックボレー:3本、スマッシュ:1本)
フォアハンドエラー直前のショットの種類別に、直前のショットを打ったポジションは次のようになります。
バックハンドエラー直前のショット
バックハンド:35本
サイドへ振られたショット=10本/止まって打ったショット=25本フォアハンド:32本
サイドへ振られたショット=14本/止まって打ったショット=18本バックリターン:7本
サイドへ振られたショット=1本/止まって打ったショット=6本ネットプレー:5本(フォアボレー:4本、バックボレー:1本)
フォアリターン:1本
バックハンドエラー直前のショットの種類別に、直前のショットを打ったポジションは次のようになります。
エラー直前のショットのバウンドエリア
最後に、エラー直前のショットのバウンドエリアについて見てみます。
フォアハンドエラー直前のショット
サイドへ振られたフォアハンドでのエラーに関する、直前のショットのバウンドエリアは下の図となります。
バウンドエリアがAラインに集中しているのがわかります。
また、止まって打ったフォアハンドでのエラーに関する、直前のショットのバウンドエリアは次の図となります。
サイドへ振られたときに比べると、Bラインへのショットが増えていることがわかります。
バックハンドエラー直前のショット
サイドへ振られたバックハンドでのエラーに関する、直前のショットのバウンドエリアは下の図となります。
Dラインに集中しているのがわかります。
また、止まって打ったバックハンドでのエラーに関する、直前のショットのバウンドエリアは次の図となります。
C-やD+のように、サイドへ振られたときよりもセンター寄りのショットが増えているのがわかります。
まとめ
今回は、テニスのエラーについて見てみました。
テニスでのポイントは、エースやウィナーよりもエラーのほうが割合が多くなります。
そのため、「どういうショットであれば相手からエラーを引き出しやすいか」に目を向けることも必要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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