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スタッツ分析:シンシナティ・オープン2020 D. シュワルツマン vs C. ルード

こんにちは、トモヒトです。

今回は、2020年のシンシナティ・オープン「D. シュワルツマン vs C. ルード」の試合でスタッツ分析を行ってみます。

試合全体でのラリー数内訳

まずは、試合全体でのラリー数内訳を見てみます。

0-4%:0.589(83) / 5-8%:0.312(44) / 9+%:0.099(14)

今回の試合では、90%以上が8ショット以下でポイントが終わっていることがわかります。

獲得ポイントでのラリー数内訳

次に、獲得ポイントでのラリー数内訳を見てみます。

0-4%:0.532(41) / 5-8%:0.351(27) / 9+%:0.117(9)

試合全体のラリー数内訳と比較すると、5-8ショットラリーと9+ショットラリーの割合が増え、0-4ショットラリーの割合が減っていることがわかります。
これは、5-8ショットや9+ショットのラリーでのポイント獲得率が、0-4ショットラリーでのポイント獲得率よりも高いことを意味します。

第1セット D. シュワルツマン 7-6(2) ルード

【サーブ関連】

1stサーブ確率
D. シュワルツマン=0.513(20/39) - C. ルード=0.489(23/47)

サーブオンリーポイント獲得率
※サーブのみで終わったポイント(サーブオンリーポイント)のうち、獲得したポイントの割合(サービスエース/ウィナー・相手のリターンエラー)
D. シュワルツマン=0.917(11/12) - C. ルード=0.900(9/10)

獲得サーブオンリーポイント割合
D. シュワルツマン=0.282(11/29) - C. ルード=0.191(9/47)

1stサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.900(18/20) - C. ルード=0.652(15/23)

2ndサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.474(9/19) - C. ルード=0.500(12/24)

サーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.692(27/39) - C. ルード=0.574(27/47)

サーブポイント獲得率で、シュワルツマン選手が優位に立っていることがわかります。
この差は、1stサーブポイント獲得率でのリード(0.900 vs 0.652)が大きく影響していると考えられます。

1stサーブ・2ndサーブの獲得ポイントをみると、ラリー数が少ない方が獲得ポイント数が多くなっているのがわかります。

1stサーブ獲得ポイント
0-4ショット=7 / 5-8ショット=9 / 9+ショット=2
2ndサーブ獲得ポイント
0-4ショット=6 / 5-8ショット=2 / 9+ショット=1
サーブ獲得ポイント
0-4ショット=13 / 5-8ショット=11 / 9+ショット=3

【リターン関連】

1stリターン返球率
D. シュワルツマン=0.609(14/23) - C. ルード=0.650(13/20)

2ndリターン返球率
D. シュワルツマン=0.958(23/24) - C. ルード=0.737(14/19)

リターン返球率
D. シュワルツマン=0.787(37/47) - C. ルード=0.692(27/39)

1stサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.348(8/23) - C. ルード=0.100(2/20)

2ndサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.500(12/24) - C. ルード=0.526(10/19)

リターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.426(20/47) - C. ルード=0.308(12/39)

リターンポイント獲得率の差は、1stサーブリターンポイント獲得率の差によるものと考えられます。

1stサーブリターン獲得ポイント
0-4ショット=5 / 5-8ショット=2 / 9+ショット=1
2ndサーブリターン獲得ポイント
0-4ショット=5 / 5-8ショット=4 / 9+ショット=3
リターン獲得ポイント
0-4ショット=10 / 5-8ショット=6 / 9+ショット=4

サーブ同様、ラリー数が少ないほど獲得ポイントが多いことがわかります。

【ラリー関連】

ベースラインプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.500(28/56) - C. ルード=0.468(29/62)

ネットプレー割合
D. シュワルツマン=0.081(7/86) - C. ルード=0.012(1/86)

ネットプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.857(6/7) - C. ルード=0.000(0/1)

0~4ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.500(23/46) - C. ルード=0.500(23/46)

5~8ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.586(17/29) - C. ルード=0.414(12/29)

9ショット+ラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.636(7/11) - C. ルード=0.364(4/11)

ポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.547(47/86) - C. ルード=0.453(29/86)

ポイント獲得率をみると、シュワルツマン選手がリードを獲得しています。

ラリー数でみると、5-8ショットラリーと9+ショットラリーでリードを得ていることがわかります。
0-4ショット:±0 / 5-8ショット:+5 / 9+ショット:+3

プレー種別でみると、ネットプレーで得失点差+6を獲得している点はポイントです。
ベースラインポイントの割合が高いため、ベースラインポイント獲得率がポイント獲得率に影響を及ぼしやすくなっています。
今回の場合は、ベースラインでの獲得ポイントの得失点差+1とほぼ同じであることから、他のプレーでの得失点差の影響が出やすくなります。

第2セット D. シュワルツマン 6-3 ルード

【サーブ関連】

1stサーブ確率
D. シュワルツマン=0.529(18/34) - C. ルード=0.619(13/21)

サーブオンリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.875(7/8) - C. ルード=1.000(7/7)

獲得サーブオンリーポイント割合
D. シュワルツマン=0.206(7/34) - C. ルード=0.333(7/21)

1stサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.777(14/18) - C. ルード=0.846(11/13)

2ndサーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.563(9/16) - C. ルード=0.375(3/8)

サーブポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.676(23/34) - C. ルード=0.667(14/21)

1stサーブポイント獲得率ではルード選手が、2ndサーブポイント獲得率ではシュワルツマン選手がリードを奪っています。

1stサーブ獲得ポイント
0-4ショット=7 / 5-8ショット=6 / 9+ショット=1
2ndサーブ獲得ポイント
0-4ショット=5 / 5-8ショット=4 / 9+ショット=0
サーブ獲得ポイント
0-4ショット=12 / 5-8ショット=10 / 9+ショット=1

ラリー数内訳をみると、0-4ショットラリーと5-8ショットラリーが同じくらいの割合になっています。

【リターン関連】

1stリターン返球率
D. シュワルツマン=0.538(7/13) - C. ルード=0.778(14/18)

2ndリターン返球率
D. シュワルツマン=0.875(7/8) - C. ルード=0.750(12/16)

リターン返球率
D. シュワルツマン=0.667(14/21) - C. ルード=0.765(26/34)

1stサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.154(2/13) - C. ルード=0.222(4/18)

2ndサーブリターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.625(5/8) - C. ルード=0.438(7/16)

リターンポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.333(7/21) - C. ルード=0.324(11/34)

1stサーブリターン・2ndサーブリターンの獲得ポイントを見ると、下のようになります。

1stサーブリターン獲得ポイント
0-4ショット=1 / 5-8ショット=0 / 9+ショット=1
2ndサーブリターン獲得ポイント
0-4ショット=5 / 5-8ショット=0 / 9+ショット=0
リターン獲得ポイント
0-4ショット=6 / 5-8ショット=0 / 9+ショット=1

このセットでは、獲得ポイントが0-4ショットラリーに集まっているのがわかります。

【ラリー関連】

ベースラインプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.571(20/35) - C. ルード=0.389(14/38)

ネットプレー割合
D. シュワルツマン=0.055(3/55) - C. ルード=0.036(2/55)

ネットプレーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.667(2/3) - C. ルード=1.000(2/2)

0~4ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.486(18/37) - C. ルード=0.514(19/37)

5~8ショットラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.667(10/15) - C. ルード=0.333(5/15)

9ショット+ラリーポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.667(2/3) - C. ルード=0.333(1/3)

ポイント獲得率
D. シュワルツマン=0.545(30/55) - C. ルード=0.455(25/55)

ポイント獲得率をみると、シュワルツマン選手がリード(得失点差+5)を獲得しています。

ラリー数でみると、主に5-8ショットラリーでリードを得ていることがわかります。
0-4ショット:-1 / 5-8ショット:+5 / 9+ショット:+1

プレー種別でみると、このセットではシュワルツマン選手がベースラインポイントでリード(得失点差+6)を奪っています。

まとめ

今回は、2020年のシンシナティ・オープン「D. シュワルツマン vs C. ルード」の試合でスタッツ分析を行いました。

今回の試合は、5-8ショットラリーでのポイントの割合が30%以上あった点、0-4ショットラリーでの獲得ポイントが両者ほぼ同じであったことから、5-8ショットラリーでのポイント獲得率が勝敗のカギとなりました。
0-4ショットラリーは割合が大きく重要な部分ではありますが、今回のように他の項目が大きく影響するケースもあります。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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