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ふみサロ4月課題≪メモの魔力≫を読んで
2022年6月からエッセイ塾、ふみサロに参加しています。
毎月課題本から得たインスピレーションをもとに800字程度のエッセイを書き、参加者同士で講評する。SNSで発信するまでが課題。
8月から、SNSに投稿してから合評会となりました。
以下がエッセイ
私が私であるために
高校卒業した3月、友人に誘われて、高崎にある山田かまち美術館へ行った。
誰なのか、どんな人なのかも知らずに行き、展示されている作品を見て、衝撃を受けた。驚くほど赤裸々な心情を走り書きしたような言葉、詩、独特な色使いの絵など。それが同じぐらいの年齢の頃に書かれたものだと知り、さらに衝撃を受ける。
こんなこと書いちゃって良いんだ。
でも、誰かに見られるのは恥ずかしい。
学校の先生に見せるための日記や作文などを書いたことはあるが、思うままの文章は書いたことがなかった。
早速、ノートに書いてみた。
反抗心はあったけれど、親の前では何も言えずに、押さえ込まれていた感情がブワッと吹き出す。誰にも見せないノートだから、安心して書けるはずなのに、なぜか良い子ぶってしまう。
自分の気持ちに正直になるのが、そんなに難しいことなのか?自分に驚いてしまった。
書くことを"ノートする"と名付けて、暇さえあれば書いていた。
大学3年のとき、音楽療法スタッフとして、大学病院の精神科病棟へ週に一度通うことになり、精神療法ついて学び始めた。本を読んだり、医局の勉強会に参加しながら学んでいくうちに、日記療法があると知った。
これ、自分でやってる。
やっぱり、書くって大事なことなんだ。
自分の思考のパターンも気付けるし、たくさん悩みがあるようで、同じようなところをぐるぐる回っているだけだと、気づくことも多い。文字を見て、どんな心境かも分かるようになる。
自分に合う方法を見つけられていたんだなと嬉しくなった。
病棟で出会った患者さんたちは、実に様々な理由で身体や精神に不調をきたしていた。なかには、私も似たような経験があるなと、共感できるエピソートもあり、もしかしたら患者としてここにいる可能性もあったのかもしれないと思うこともあった。おそらく音楽と書くことで心のバランスを保っていたのだろう。
おわり
毎回何を書いたら良いのか悩む。
メモは手帳や、スマホのメモ、本の余白、思い付くままに書くけれど、書くだけで、それを活用することはなかった。
山田かまちに出会ったことで、書くことを知り、書くことで、自分自身を保てた経験を書きました。
課題本
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