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Sun Ra - Lanquidity(1978)


Sun Ra - Lanquidity(1978)/Philly Jazz

今年入ってからかなり聞いてるアルバム。自分は夜の闇の中、車内とか閉鎖的なハコで空間を感じる隙間の多い音楽を聴くのが好きだ。ポストロックやスロウコアもそうやって好きになっていったけど、ジャズというジャンルも録音物として隙間や部屋、及びその空間を感じられるものが多く感じている。静謐さが同居したアンサンブルが一番心地良い。このアルバムはそれを存分に堪能できて、自分がジャズに求めてるものが大体入ってる気がするし、そしてそれはポストロックやスロウコアを聞く中で探しているものとも、重なってるように思う。この時期のSun Raってフュージョンの影響も強かったらしくて、78年~80年くらいの間でもかなりアルバムを出しているが、スペース・ジャズと呼ばれる摩訶不思議な音空間を構築するゆったりとした反復のグルーヴ、ようするに個人的にはファンクとかと、重ねて聞ける曲が多いように思う。このLanquidityは1曲目の表題曲からしてゆったりとドラムとベースのシンプルな演奏の反復とたゆたうようなホーンセクション、Sun Ra本人による変化し続けるとろけるようなエレピ、Pharoah Sandersのスピリチュアル・ジャズとも重なる繰り返しと静謐の美学があるようにして、ふとジャズ聞きたくなったときになんとなく再生してしまう。夜だけでなく雨の日にも合う。Duke Ellingtonにも通じるムーディな雰囲気もあって良い。Taht's How I FeelやTwin Star of Thenceといった曲はもうジャズファンクとしても最高です。


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