衝撃走った!明太子フランス!

どこのパン屋が好きという会話をよくしていた。だから自分もたまに休みの日に一人でパン屋めぐりに行っていた。
当時、衝撃だったのは〇〇ベックというパン屋。今では普通だが、パン屋なのにレストラン。パンに合う肉系シチューや魚介系のスープ、サラダなど提供する個人店のベーカリーレストラン。名物はパン窯で作る自家製のお肉を煮込んだシチューだった。時間帯によっては、混雑して入れないし、シチューも売り切れる。
こういう世界観を出すパン屋が当時はなく、入っただけでテンションが上がる。パンもバリエーションも豊富で、いろんなパンが美味しかった。

でも、何よりもここの〝明太子フランス〝を食べた時、自分の中で衝撃が走った。
なんだこのフランスパンは!
と口にした、、

一般にフランスパン=硬い、というイメージがあるが、食べた時の食感は硬さではなく、表面の皮は硬いようで、噛んだ瞬間すっと切れる歯切れの良さ、食べた瞬間の広がる旨味、そして明太子との絶妙な相性。
パン屋で働く前は、フランスパンを好んで食べようともしなかったし、パン屋で働きだしてからも、特に思い入れがあって作ってはなかった。成形が難しい、焼く前に切り込みを入れるクープが上手くいかない、とか考えるぐらいで、まじまじ食べようとしてなかった。
この時から、フランスパンの何が違うのかとか、どうしてこの食感がとか、フランスパンの疑問が溢れてきた。

そして、この先、フランスパンと向き合う仕事に生涯をささげていく、、この時は気づいてなかった。

#明太子フランス
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