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2017年1月のフェイスブック投稿より…仙台城について

BSとはいえ伊達政宗をテーマに4時間スペシャルとは・・・(真田丸人気の賜物? 笑)。「五城楼」、「五城」の名は我が母校(高校)の応援歌に歌われ(「五城楼」を歌う凱歌はもともと旧制二高のもので、歌詞上は同校そのものを指すらしいが・・・)、一般的には一昔前の力士のしこ名として耳馴染みがあるかもしれないが、この名の由来は長らく気になっていた。一説には、政宗がそれまでの「千代」から改名した(漢字を変えた)「仙台」の元となった漢詩「仙臺初見五城楼・・・(仙台初めて見る五城楼)(←紀元前2世紀、漢の文帝は、別名仙台ともいう仙遊観という壮大な宮殿を建造した。その素晴らしさを讃え、古くから中国で伝説上の存在として知られた仙境崑崙山の五城十二楼の宮殿になぞらえて詠んだ。・・・とのこと)」から、仙台城、さらに仙台そのものの代名詞となったという話を聞いているが、そんな高尚ないきさつ(確かに前述の旧制二高の件や戦後の五城中学校の命名はそれによるものだろうが)で呼称として一般化するものか?・・・といささか腑に落ちないものがあった。
件の特番で初めて聞いてなるほど・・・と思った話が、この「五城楼」の呼称の上記とは別の由来。・・・仙台城造営に当たり、政宗は時の天下人家康に気遣い(謀反の疑いの口実にされないように)敢えて天守を建造しなかったのは知る人ぞ知る逸話であるが、本丸の数角には小規模な城郭なら充分に「天守」を名乗れる規模の三層櫓が5基そびえており、城下ではそれを讃えて仙台城を「五城楼」と呼んだとのこと(「仙台」命名の漢詩を意識して5棟建造したとすれば、実に粋な話だと思ったが・・・この投稿に当たって検証してみると・・・あれ?三層櫓って4棟では??)。確かに番組では5基の櫓と言ってたはずだが、必ずしもすべて三層とは言ってなかったかも・・・すると残る1棟は西ノ門の二層脇櫓あたりだろうか??まあ細かいことは気にするまい。少なくとも漢詩由来よりかロマンがあるしわかりやすくて腑に落ちた次第。
BSだけにいささか無理矢理感と雑な構成は否めなかったものの、慶長遣欧使節の奇想天外な俗説まで切り込んでくれて、結構楽しめる番組だった(現当主・泰宗さんの政宗観の語りが素晴らしい!)。

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