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室外機及びクワイ栽培水槽付近に定住するハラビロカマキリ


発芽したクワイの一部を土に植えずに水耕栽培している。この場合、塊茎は大きくならないが、一応作られる。そして来年以降に発芽用として使う事もできる。
その野外水槽にアマガエルが定住していた。この水槽は室外機付近に放置している物だ。

エアコンの室外機付近はよくカエルやハチが来るが、より湿度が高く隠れ家も多いこちらの方を住処として選んだようだ。


しかし、隠れ家が多いからといって安心はできない。
捕食者であるカエルだが、この場所にはさらに上位の天敵も多く寄りつくためだ。

室外機付近に定住するハラビロカマキリ幼虫

室外機の付近では水分補給がいつでも行える上に、水を求めて来訪する生物が非常に多い。ニホンミツバチは2.3分毎に訪れる。
そのため、捕食者にとっては待ち伏せ場所として都合が良い。



以下の画像は倉庫にて長い間放置していた、発酵させたバナナ入りのジップ袋。そこから漏れ出る液の前で獲物を待ち伏せているハラビロカマキリ幼虫の様子。

ガレージに侵入したコクワガタが袋を破って餌場兼住処として定住していたが、その匂いに誘われたのか、ハラビロカマキリも定住するようになった。
樹上性が強いハラビロカマキリは樹液付近でもよく見かけるが、わざわざガレージに侵入してまで定住する事には驚いた。とはいえ、ここは蝶もバナナトラップ目当てに自由に出入りするほどにはオープンになっていた場で、カマキリが入り込む事も当然ではある。
主に蝶を狙ってその場にいたのかもしれない。

以上のような観察例から、今回室外機付近で発見したハラビロカマキリが待ち伏せのために定住している可能性は非常に高いと思われる。
今後そうした生態を掘り下げた何らかの文献を探してみたい。


少し目を離すと、ハラビロカマキリはクワイ葉上に登っていた。アマガエルもすぐ側にいる。

もしかすると、アマガエルの動きを捕捉して近づいている最中だったのだろうか。それとも保護色によって身を隠す目的があったのだろうか。
アマガエルにはいつまでもこの場所に居てほしいが、ハラビロカマキリに捕食されてしまったとしてもそれは仕方ない事として受け入れるしかない。どちらも自分の本能に従ってこの場所に居るからだ。


捕食を行おうとしていたのならば申し訳ないが、ハラビロカマキリを一旦捕獲して前脚の付け根、胸部の色を確認する。

これは在来種のハラビロカマキリのようだ。
近年急速に生息地を拡大している外来種のムネアカハラビロカマキリは、この部分がオレンジ色になっている。
ムネアカハラビロを自分はこの地で未だ確認した事が無いが、街中でハラビロカマキリ類の轢死体を発見した事が一度だけある。
車の往来が激しかったためにしっかりと同定できなかったが、あまりハラビロの生息に適していないであろうポイントだったので、拡散性の強いムネアカハラビロであった可能性もそれなりに高い。

いつまでも庭で在来ハラビロカマキリが見られる事を切に願う。

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