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ビオトープ観察記録2023/08/21


2023/08/21

メダカやクワイを入れているタライではシオカラトンボやイトトンボのヤゴが大量に徘徊していた。
毎年大量のヤゴが発生するが、メダカが食べられる事はほとんど無い。仮に食べられる事があってもそれはごくごく小さい稚魚及び幼魚くらいで、どちらかと言えばメダカ成魚による食卵の方が致命的である場面ばかりだ。
シオカラトンボ終齢幼虫クラスのヤゴであっても、メダカを捕食する事は難しいようだ。


シオカラトンボとイトトンボのヤゴ


イトトンボはサイズ差故にシオカラに捕食されてしまう事が多いため、シオカラがいるとほとんど成長しない…と思っていたが、この画像を見るとやたらといる。7.8匹は見える。
天敵のシオカラは現在、羽化を控えて食欲の無い終齢幼虫と若齢幼虫くらいしか見かけない。むしろシオカラ若齢を餌としている事もある。
日が進みシオカラがもう少し成長すると脅威となり得るだろうが、その頃にはイトトンボが逃げ切るように羽化をしているような予感がする。

現在はサイズ差がある同種同士での共食いが最も苛烈な時期であるようで、完全に尾を失ったイトトンボ幼虫も度々観察される。

尻を失ったイトトンボ幼虫



ビオトープ脇のサトイモ苗では、オレンジ色のイトトンボが夜間に休息をしていた。
恐らくはこの種が自宅ビオトープでの繁殖に寄与しているのだろう。
羽化して間もない個体かもしれないが、オレンジ色のメスもいると聞くのでどちらかは分からない。

サトイモ苗で休息するイトトンボ

周辺の湿地でよく見かけるのはアオモンイトトンボだ。移動性が高いので、庭で見かけるこの個体もそうだと思う。




7月の初めには地味な体色かつ比較的大型のイトトンボを庭で発見した。

恐らくはオツネントンボだろうか。
漢字表記で『越年蜻蛉』と書き、夏場に羽化した成虫がそのまま冬を越し、翌年に繁殖をするという特異な生態を持つ。
もしもその種であれば、一度は見てみたかったトンボを庭で確認できた事になる。
しかし、庭のビオトープで発生したとは思えないので、裏山の池由来なのだと考えられる。
ザリガニにまみれた池ではあるが、深い藪と面積があるため、生き残れるヤゴはそれなりにいると予想している。
ウチワヤンマなどが発生しているのを目撃したので、可能性はより高いだろう。


その他、ハグロトンボなどは稀に庭に迷い込んだ個体を見かける事があるが、主な繁殖の場は河川であるため、そこから飛来したものだろう。
ハグロトンボは発生源の河川から数百メートル離れた森林でも度々群れている様子が観察される。

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