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洗い場にシャジクモが発生&ボウフラ養殖及び回収器紹介
実家の庭にある、スコップ等を洗うための桶にボウフラが湧いていた。
以前にキベリカワベハネカクシやチビヒョウタンゴミムシの採集に使った桶だ。
この桶は恐らく20年近く置かれていると思われる。
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さっさと水を外に流してしまえば早い話だが、桶の中に発生している藻がアオミドロ等のよく見るものではないことに気づいた。
これはもしや…。と、掬ってみる。
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桶の中に発生していたのはシャジクモの一種だった。種類が多く、同定も難しいため、種名は分からない。
しかし、基本的にはある程度良好な湿地に生える植物であり、その多くは絶滅危惧種に指定されている。今回見つけたものもそうなのだろうか。
…そういえば、私有休耕田から土を持ってきた際に使用したスコップをここで洗った記憶がある。
10年以上は水田として使用していないが、ここから持ち込んだ土からイチョウウキゴケが発生した事もある。そして、この地域の水田では比較的多くのシャジクモが見られる傾向にある。
恐らくは私有休耕田由来のシャジクモなのだろう。
ボウフラが発生しているとはいえ、シャジクモごと捨てるのは勿体無く感じる(そもそもボウフラも1匹残らず餌にしないと勿体無いと感じてしまう)ため、もう少しだけシャジクモを育ててみる事にした。
最終的にはシャジクモだけを回収すると思うが、現時点でのボウフラ対策としては、メダカビオトープ内に発生した赤トンボ系のヤゴを何匹か入れる。
他にもボウフラ対策を考えておかねばならないが、もしかしたらボウフラを回収して乾燥させれば、販売されている乾燥アカムシのように使用できるのかもしれないと思った。
ビオトープ内にメダカやヤゴが入っていればボウフラが湧く事はほとんど無いが、ドジョウのような底物の魚だけを管理している容器では発生してしまう事もある。
一度乾燥させて長期保存可能な死に餌とすれば、ドジョウに与える餌としても使えるだろう。
自分はオオミズスマシの繁殖を行った際、餌の多くを自家養殖のアカムシ及びボウフラに頼った。
養殖は全て100円均一ショップのバケツに腐葉土と鯉の餌を入れて行った。
その中でも人間に害を及ぼすために羽化前の回収を欠かしてはならないボウフラに関しては、水面での呼吸が必須となる生態を持つために以下のような手法で数日おきに回収を行なっていた。
私有地の林で発生させたボウフラの収穫。呼吸のために水面に上がってくる生態を利用しています。出口部分を不織布などの目の細かい網で縛れば回収が楽です
— トモロウ (@Day_after___) June 4, 2019
餌代が浮くのは助かるんですが、数日おきに回収しないと羽化してしまう、周りに家がある土地だと迷惑がかかるので出来ない、等が難点。 pic.twitter.com/Ns1O7rlnqZ
長い間水が溜まった竹の切り株等の中身を攫うとハナアブ類の幼虫、オナガウジなんかも出てきます
— トモロウ (@Day_after___) June 5, 2019
尻尾の呼吸管が水面に届かないともがきながら浮上してきて、そのまま水面付近に留まるのでボウフラより回収が楽です pic.twitter.com/ajsppdr07Y
この手法は養殖バケツ内の水を内容物ごと網で濾し、網の中に残った腐葉土を『上部と下部に分けて分割したペットボトル容器』の内部に入れた後に容器を接続し、新しく用意した水容器内に水没させる事で、水面に浮かんでくるボウフラを全て回収する事ができるというもの。
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腐葉土の代わりにティッシュを代用
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107590071/picture_pc_d0d271162163882e59eec9ddbc83c129.jpg?width=800)
十時の切れ込みを作り
接続する事で浮上したボウフラの
再侵入を防げる効果が高まるかもしれない
この手法に関しては、日本における水生昆虫飼育の最高峰の1人である渡部晃平氏からも「面白いアイデア」とのお墨付きをいただけた。
上記ツイートでは不織布で入り口を縛る事を推奨しているが、ボウフラが放たれた新しい水容器内の水を再び網で濾す事でほぼ完全な回収が行えるだろう。
さらに、使用するペットボトルは断面が正四角形となる物の方が、接続部を折り曲げて再接続しやすいだろう。
アカムシ及びボウフラの繁殖方法に関しては、
足立区生物園『自家養殖アカムシを使用したオオミズスマシの累代飼育について』小沼 達生を参照にしていただきたい。(PDFページへの直リンクであるため、貼り付けが行えない)
また、濾した際の水は捨てずに再利用すれば、さらに蚊の産卵を誘発する事ができる。
蚊はボウフラが既に生息する水域の匂いがする場所に優先して産卵する。
既にボウフラが育っている環境は天敵が存在しないもしくは少ない事が担保されているためと考えられている。
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