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カチカチの干し芋


カチカチの干し芋を食べた。
干し芋はカチカチな方が良い。

干し芋をレンジで温めまくると、当然だがカチカチの干し芋になる。もしくは内部から焦げ始める。
これを焦げる直前ギリギリで止めるには熟練の技がいる気がする。

800wで合計5分以上、複数回に分けて加熱した。
少しずつ様子を見て熱する。

温めたばかりでは柔らかいが、これは熱された飴のような状態に近い。
「もう少し加熱して水分飛ばした方が良いかな?」と思ってもそうした飴状態であるために柔らかいだけの場合も多く、ここで加熱を続けると一気に焦げ始めて苦くなるので注意。

少し冷やすと硬化し、ささくれ立った部分は指に刺さりかねないほど硬く鋭くなる。
干し芋同士をぶつければ陶器のような音が鳴り、折り曲げればバキッと音を立てる。

断面


干し芋は高いのにすぐに食べ尽くしてしまうという事を嘆く者もいるが、このカチカチになった干し芋はその心配が無い。

というより急いで食べようとすれば銀歯か歯そのものを容易に持っていかれるので、恐る恐る食べざるを得ない。
少しの慢心で取り返しのつかない身体の損傷が起こる、干し芋代を越える治療費が発生する。
そんなスリルを楽しむものなのかもしれない。

カチカチの干し芋はただでさえ歯を折りかねない硬さなのに、水分を含むとキャラメルをより凶悪にした粘度を持ち始める。

今回、自分は4枚の干し芋を食べ終えるのに1時間もかかってしまった。
一回、これで歯医者に行った事があるから。

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