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ビオトープ増設日記2023/08/06


2023/08/06

陽が沈む頃、先日購入したタフブネ(トロ舟)を庭のビオトープエリアに埋め込んだ。

シールは破れにくく剥がしやすい造りとなっていた

今までは陸と水の境目であるエコトーンが無いタライビオトープばかりを増設していたが、人生で初めて『埋め込むタイプのビオトープ』を作ってエコトーン作りに挑戦しようと決めてから数年が経ってしまった。タフブネの購入を渋りすぎた。
本日ようやく着手する。

鍬とスコップを使い穴を掘る

今までタライ内にプランターを倒してエコトーンを作った事はあったが、周辺環境と接続したビオトープを作った事はなかった。

無事にタフブネを設置。
中に入れる土は私有する休耕田から採取してきた物を使用。
かつて情報が少ないアオヘリアオゴミムシ幼虫の餌を調査する際にサンプルとして持ち帰った物の一部で、当時は100キロ近く家に運んだ事を思い出す。

土を入れた後に数分だけこの場を離れたが、戻ってきた時にはセアカヒラタゴミムシやミツカドコオロギ等が容器の中に落ちていた。
生い茂る草を切り拓いて造成したポイントなので、規模の大きいピットフォールトラップになってしまっている。
跳躍が可能なコオロギはともかく、飛翔能力を持たないセアカヒラタなどはエコトーンを作らなければ這い上がれずに死んでしまうだろう。
この点においてもエコトーンは重要となる。

本日は軽く水を入れる程度で設置を終了する。
最後には、落下した昆虫等が這い上がれるように、切り倒したヒメムカシヨモギを岸際に置いた。


陽が傾いたとはいえ、湿度はかなり高い状況なのでそれなりに汗をかく。
誇張抜きで『呪術廻戦の汗のかき方』になる。



作業が終わると、ウマオイやエンマコオロギが何匹も鳴いていた。
個人的には夏の初めから鳴き始めるヒグラシよりも、これらの虫の方が夏の終わりと秋の訪れの香りを薄らと感じる。
元々小学生の頃には鳴く虫を含む直翅目ちょくしもくの多くを好んで飼育していたため、この虫たちとその鳴き声をこよなく愛してはいたが、盆前に聞こえ始める音色だけはあまり好きではなかった。
それらは自分にとって、夏休みが終わる事へのカウントダウンに等しかったからだ。
その音色は熱帯夜の中でさえ、どこか秋風や隙間風の冷たさのようなものが同居していた。

今年は夏前からの猛暑故か、7月半ばから鳴いている個体さえ存在した。
逆にそこを『夏の終わりの気配』と仮定して過ごしたので残りの夏の尊さを長く感じる事ができている。
それに併せて、以前にも書いたように早いうちから井上陽水の『少年時代』を早めに聴いていた。そうする事で夏の暑さやその1日1日を愛せるようになると感じている。

…とは言っても、ここまでの酷暑を前提とした曲ではないと思うが。

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