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WCS2010環境概略

こんにちは。ともぽんです。

本記事は、WCS2023の翌日に行われる上記の大会に向けて(願わくば参加したい)、WCS2010の環境をざっくり振り返ろうというものです。


参考にしたサイトは以下。

↑ 2010のデッキリストをまとめているTwitterアカウントに飛びます。

本記事では、カードの画質が全体的に悪いのですが、トレーナーズウェブサイトに載ってる素材の画質が荒いためです。ご了承ください。


基本ルール

今のスタンとは大幅に違うことがいくつかあるので紹介していきます。

名称編(当時の呼び方←今の呼び方)
「トレーナー」←グッズ
「サポーター」←サポート
トレーナーのカード←トレーナーズ
自分(太字)←自分のバトルポケモン
相手(太字)←相手のバトルポケモン

サポーター
サポーターは使ったら自分のバトル場の横におき、自分の番の終わりにトラッシュ。

対戦準備
7枚引いてたねポケモンをセットして、サイドを置いてからじゃんけん。勝ったほうが強制先攻になります。
マリガンは複数引く際に1枚ずつ見てさらに引き進めるかを決められます。

大きく違うので注意①

先攻1ターン目
ドローあり
トレーナーズ使えない
技あり

大きく違うので注意②

特性
ポケパワー←能動的特性
ポケボディー←受動的特性

レベルX
レベルXは進化と同じような挙動をしますが、レベルアップ前の技やポケパワーポケボディーを引き継ぎます。
レベルアップはバトル場でしか行えず、レベルアップ前後は同名カードとして扱うので合わせて4枚までの採用です(3-1,2-2など)

やけど
今:ポケモンチェックのたびに20ダメージ、コインが表なら治る
当時:ポケモンチェックのたびにコインを投げて裏なら20ダメージ、表でも治らない


環境の中心

2010(2009もですが)最大の特徴はこのカード。

パワースプレーです。これは相手の番に使うことができる新(?)感覚カードで、効果も非常に強力です。相手の場にSPポケモンが3体以上いるときはポケパワーを使う際に、「○○使います。いいですか?」と一言相手に聞くようにしましょう。当時のジュニアはパワースプレーを使わせる間を与えずにドローなどをしてしまい、もう引いたので戻せませんみたいなことが横行してました(カス)。

そして2009と比べて2010ではこの2種類のカードが環境を大きく動かします。

ガブリアスCとダブル無色エネルギーの相性があまりにもよく、ガブリアスを中心としたSPデッキ(券面中段左にSPとかいてあるのがSPポケモンです)を使うか、そのメタを使うかという環境です。

SPポケモンは皆たねポケモンなので、たねポケモンに強いポケモンがSPメタに当たります。

進化してないポケモンに対して一撃で倒す人、ダメージ効果受けない人


デッキ紹介

SPデッキ

ガブリアスを中心としたSPデッキは多岐にわたります。豊富なSP補助カードを基盤として戦っていきます。

いつでもカウンターゲイン
いつでもポケモン回収サイクロン
やばいやつ
ボール

これらのギンガ団の発明をアカギの策略で持ってくるのが基本です。アカギでアカギを持ってくるアカギループで山を圧縮していきます。

それでは具体的なデッキリストを見ていきましょう。

ガブレン

2010の代名詞といってもいいでしょう。当時ボスの指令に相当するカードがないので、ガブリアスで直接ベンチに攻撃したり、レントラーで呼び出して倒したりします。
ミラーでは無色ポケモンの取り合いになります。ダブル無色エネルギーが4枚しかないので残りのサイド2枚をどうとるかという話になるのですが、30分制限だと時間切れになるような気もします。

ガブリアスを倒しに行く無色ポケモンたち
Master 優勝

ワープエネとオーキド博士の新理論の採用が革新的でした。

ガブレンディアと呼ばれるデッキタイプです。ディアルガは『つんざく』で時間を作ったり、『ときのけっしょう』で相手のポケボディー(主にミュウツーXやミカルゲ、ダウナーアグノム)を消せるのが強力です。

ルカリオGLはお互いの弱点を「×2」にすることができます。これによりユクシーXの『しねんのやいば』60×2+『フラッシュバイツ』10で相手のカイリキーをうまくとれるようになります。
後述するギャラドスにもレントラーと合わせて同様のことを行います。

Master 4位

海外リストはペラップ+コールエネルギーで展開するのが主流でした。

Senior 優勝
カイリキーとミュウツーX対策
Master Top16

このリストではカイリキーとミュウツーXの対策をサーナイトが担っています。ほかにもブニャットGやアブソルなどユニークな採用が目立ちます。

ほかに採用してる人おらん

ガブレンミラーについては少し前に記事を書いていたのでおいておきます(自薦)。


ヤミラミロック

ヤミラミでスタートすると、ポケボディー『いさみあし』によりじゃんけんの結果に関係なく先攻になります(は?)。当時の先攻はトレーナーズなしワザありなのでそのまま0エネワザ『ひとまね』を使い山札からアカギの先制をトラッシュに送りその効果を技の効果として使います。コイン判定はありますが、相手の手札を見て強いカードを山下に送ります。これにより相手の動きを遅くして、その間に2ターン目以降もひとまねで盤面形成して差を広げるというデッキタイプです。友だちおらん。

Master Top16
Master Top16
Master Top32


ガブディア

Master Top16, Senior Top16


ほかにも、今回はあまり紹介しませんでしたがゴウカザル、バシャーモも強力なSPポケモンで、ガブレンゴウカ、ガブレンバシャなんて組み合わせもありました。


サーナイト

相手のトラッシュにあるサポートの効果を使えるという強力なポケパワー『テレパス』を軸に『サイコロック』で相手の動きを鈍らせながら戦っていきます。このサーナイトってポケモン、2023も2017も2010も(話を聞くに2004も)強いの優遇されすぎじゃないですかね…

これ以降に紹介していく進化デッキは、上の3枚のカードによって支えられています。

ミカルゲはポケボディー『かなめのふういん』でバトル場にいる限りお互いのプレイヤーは「トレーナー」(今でいうグッズ)を使えなくなり、SPデッキのスピードを遅らせることができます。その間に『ダークグレイス』でポケモンを準備していくことができます(これの対策にヤミラミやロズレイドGLがいるのはまた別の話)。

ふしぎなアメは現スタンでもおなじみのカードですが、当時は効果が少し違います。簡単に言うと出したばかりのポケモンにも使うことができます。基本は2進化ポケモンを作るのに使いますが、手札からヤジロンを出してそのターンのうちにアメを使ってネンドールに進化!というような動きもたまにします。

最後に紹介するのはネンドール。25thのときのプロモで収録されたので見たことある方も少なくないとは思いますが、当時を知らない人からしてみれば正直なんだこれって感じのカードだと思います。ポケパワー『コスモドロー』は手札を1~2枚山下に送り、6枚になるように引き直すもの。あまりに強力で、よくガブリアスXの『ドラゴンダイブ』の的になります。的になればメインを守れているといえばわかりやすいと思います。

Master 準優勝
Master Top8
Master Top16
Senior Top8


ゲンガー

ポケパワー、2種の技すべてが優秀なゲンガーをほかのポケモンでサポートするデッキです。基盤はサーナイトと同じ。ゲンガー自身が超弱点ではないことが環境的に良いです。

Pt4のゲンガー(通称スキップゲンガー)で攻撃した後ベンチに下がり、ミカルゲをバトル場に出してグッズロックというプレイも可能です。

Master 3位


ギャラドス

トラッシュにコイキングを3体送り、0エネで90ダメージを連打するデッキです。雷弱点ではありますが、「+30」なのでルカリオGLさえいなければレントラーとだって殴り合うことができます。0エネなのでデッキスロットが広いことも特徴です。

コレクターでコイキングを集めてスージーやレジアイスで落とすのが基本
少し足りない打点を補う
Senior 準優勝
Junior 3位
Junior 4位


ワタッコ

たくさん並べて殴るだけの非常にシンプルなデッキ。ネンドールを複数立ててガシガシドローするので非常に愉快です。せっかくクロバットGが入っているのでレントラーGLとポケターンを入れても面白いようなデッキスペースがないような…

Junior 優勝


ユキノオー系

当時も今もなんだこれって思ってます。エアプですまん。何が強いのかわからないので誰か教えてください(仕事放棄)。ユキノオーで撒いてデンリュウでロックするのはさすがに強そう。

Master Top16
Master Top16


ハガネール

あまり紹介したくなかったのですがかなり良いデッキなのでご紹介。というのも。「わ~い、2010だ!ガブレンガブレン!」とノーガードでガブレンを持っていくとボコボコにされます。確実に。
硬くてでかいハガネールを回復させながら押し付けます。最近でいうとルカリオメルメタルGXに似ているといえばわかりやすいでしょうか。やっとの思いで倒してもサイド1枚だし次のハガネールは出てくるしと散々。ネンドールではなくサポートでしっかり回していくのは面白いですね。

Master Top32


ドンファン

こちらも25thのプロモで収録されたカード。高耐久、高コスパのドンファンによるビートデッキです。エネ加速はレジロック+ハードマウンテンで行います。

また、レジロックエンジンから不意にエンテイライコウが発射されることがあり、ケアをしていないと盤面が壊滅します。自陣へのダメージはライボルトが守ってくれるようになっています。

Senior Top16,Master Top32



まとめ

このカードプールはサイド2枚のポケモンがほぼおらず、1枚ずつじっくり取り合うゲームになります。このターン何をされたらいやなのか、攻めに行ってカウンターはされないのかなど注視すべきポイントがたくさんあります。ボスの指令に相当するサポートがなく、ベンチにいる大きめのポケモンは安全なことが多いので、「待ち」のプレイもしばしば起こります。

今のポケカに比べて非常にゆっくりでかつ繊細な環境です。この環境を楽しむ一助になれば幸いです。


2010なんてわかる人そんなにいないと思うので、質問あればTwitterまで気兼ねなくどうぞ!



2004誰か書いてくれないかなぁ…

おわり。

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