我が息子リアン~出会い編

中々記録することがなかったので、息子リアンについて書いておきたいと思います。note初めて10日くらい経ちますが、コロナ関連のお話しばかりだったので、誰得かもわからないし、タイミングもわからなかったのですが、どうしても書きたかったのです。

”我が息子リアン”のお話しを。

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リアンと出会ったのは、2013年の秋でした。名前の由来はフランス語で”絆”という意味です。

当時私は、香川県のある店舗で常駐コンサルタントとして、活動をしていました。仕事人間として成熟していたので、四六時中お店のことを考え、行動していました。わずかな余暇は同じ境遇(地元を離れ、会社から指示のある勤務地へいく生活)の仲間とお酒を飲んだり麻雀したり、それ以外は仕事三昧の毎日。特に自分一人の事は考えず、仲間と共に将来を語りあっていました。それが唯一の楽しみでもあった。実は今もこの時期に出会った仲間と共に行動していて、昨年、会社を設立しました。それまでの私は、現実では夢のような未来なんてものが見えずに、今を全力で生きていました。そんな私が、ちょっとしたプライベートを持ち、心に余裕が出始めた時期でもありました。そんな時に、地元から中学校の同窓会の誘いがきたのです。18歳の時に地元を出て、18年初めての同窓会を開催されるというのです。私は、高校まで地元にいましたが当時は、まさか自分が地元を出て、人生を歩むなんてことを全く考えていませんでした。地元を出たのは、親の転勤が理由だったので、いつかは戻るつもりでした。でも、いろんな事情が重なり、地元に戻ることが叶わず、今も理由がないと帰郷はしていません。なので同窓会という誘いがあったとき、私は二言返事で参加を希望しました。同級生というのは良いもので、20年近く会っていない者同士でも、再会して5分もしないうちにまるで昨日まで会っていたかのように、打ち解けられるんですね。同窓会当日はホテルに泊まる予定で、地元へ帰ったのですが、その同窓会の日に再会した旧友の家で一泊することとなりました。翌日は旧友の奥様の朝食を頂戴し、尽きることなく中学時代の話で盛り上っていました。そんなときにリビングの棚に飾ってある、写真に目がいきました。イケメンチワワの写真が置いてあったのです。それを見て、その写真はなにかと聞いたら、先年に亡くなったチワワだったと説明を聞きました。私は当時ささやかな夢があり、こんな”フーテンの寅さん”のような生活をしていた自分が、根を付けて住む場所が見つかったら、チワワを飼うことだったのです。でも、ひとつの命を預かることに抵抗があったのです。私は、いつまでその土地で住むかもわからない生活だったので、永住する土地なんてものは一生ないのではないかと葛藤していました。だから、私には一生(チワワを飼う事なんて)縁のない人生だと諦めていました。そんな時に、旧友の奥様が、

「私の父がチワワのブリーダーをやっているので、実家の犬舎には引退したチワワが100頭以上いますので、よかったら引き取りませんか」

と、言われたのです。半ば諦めていたチワワとの生活でしたが、奥様の言葉で、「成犬ならば、飼えるかな」と、心が動きました。今、思えばなぜ成犬だったらイケるという発想になったから不明です。その日のうちにチワワブリーダーであるお父様の犬舎へ訪れることになりました。その犬舎には200頭レベルの成犬チワワがいて、みんな私に寄ってきました。正直選べる状況ではなく、ただただいい子いい子しているだけで、時間が経ってきました。みんな可愛いんですから。選べません。そんな気持ちを察してか、奥様がお店の方へ案内してくたのです。そこには柵の中に10頭ほどの仔チワワがいたのです。仔チワワは私によってきて、すぐに囲まれました。当時36歳のおぢさんはもうメロメロ状態です。そのブリーダーさんはチャンピョン犬を育てて、信用できる先にしか渡さないというコダワリのある方だったので、その仔犬たちは売り物ではないとのことでした。

2匹以外は。

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その仔犬の中で、すでにチャンピョン犬になれない仔がいました。一匹は歯が一本少ない仔。品評会では歯の個数も評価の対象になるらしく、その仔は一本少ないだけで将来チャンピョン犬にはなれないそうです。もう一匹は睾丸が下りていない仔でした。その仔がリアンです。人間もそうですが、生まれたての赤ちゃんは睾丸がまだお腹に収まっているらしく、時間と共に下りてくるそうです。生後3カ月だったリアンはまだ下りていない仔だったのです。もしこのまま下りなかったら、やはりチャンピョン犬にはなれないそうです。その二匹だったら、譲ってくれるというのです。両仔犬とも血統がしっかりしていて40~50万円以上ではないと譲れない(ペットショップのチワワは平均20万くらい)とのことでしたが、店主の娘の知り合いということで、タダ同然でも良いとの事でした。が、私が引き取っても…という葛藤がなくなったわけではありません。即返事が出来ず、悩みました。はたして私の元に来ても幸せにはなれないのでないかと。。。それは成犬でも同じ気持ちでした。そんな葛藤中に店主が話してくれました。

この仔(リアン)には特別な思いがある。

と。リアンのお母さんはもうこの世にはいないと。リアンのお母さんは仔犬のころから大切に育て、成犬となりチャンピョン犬となって初の妊娠をしました。順調にお腹の仔は成長し、出産予定を1週間前に控えたある日。熱射病にかかってしまったそうです。犬の1週間とは早産らしく、治療をするためには、大変な決断をしなくてはならなく、お腹の仔をとるか母体をとるかという選択を迫られたそうです。店主と奥様が悩んだ挙句、治療を優先し、母親を優先にすると決めたそうです。そして、治療を行おうとしたときに…

お母さんは産気づきました。

病気の中頑張って、出産して誕生したのがリアンです。未熟児として誕生したリアン(今も3kgくらいしかありません)。お母さんは出産後すぐ亡くなってしまったそうです…リアンにお乳を一度も飲ませることなく。リアンはお母さんと生まれてすぐに別かれることになったのです。そんな出産秘話をきいた私は、即決しました。この仔を引き取ろうと。

生後3カ月の仔を引き取り、私は仕事人間からプライベートを重視する生き方に代わっていきました。今思えば、リアンが私の人生を大きく変えてくれたのです。当時の私は業界の未来や自身の人生にかなり行き詰っていたので…

そんなリアンとの生活が始まりました。本当に楽しかった。本当に思考や行動が変わり、いろんなことが変わっていったのです。今の私が前向きで、強く前を向いて生きているのは、このときリアンを息子として引き取ってからなのです。

ありがとうね。リアン。

Instagram~リアンの館 リアンしかいない~https://www.instagram.com/tomonokoranran/



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