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【資格試験受験生向け】要点をおさえるー実務に繋がる勉強法ー

ある法制度を学ぶ際に、有益な視点として、
「当該制度は要するにこういう制度です」
と説明できるように要点をおさえることが挙げられます。

要点をおさえるという意識は、実務に繋がり、また、試験における解答力の基礎を提供してくれます。

実務では、依頼者からの法律に関連する相談に対して、法制度を踏まえた回答をすることになります。
その際に、法制度に関して、条文を羅列して詳細に説明することが、依頼者にとって有益とは限りません。

依頼者が求めているのは、法律の知識や条文ではなく、目の前で向き合っている具体的な事案において、問題を法的な側面から解決すること、および、その方策だからです(あるいは、当該事案において、法的な側面から問題がないか、という視点そのものを求めている場合もあります。この場合には、条文の羅列がより不適切になります。)。

そのため、回答に際しては、依頼者のニーズに合うように、法律に関する情報を加工する必要があります。
その際に、必要となるのが、「当該制度は要するにこういう制度です」という概要説明です。

依頼者が求めているのが具体的な事案の問題解決だったとしても、当該事案に附随する法制度の概要を理解頂くこと自体は欠かすことができません。

「制度の概要説明ができても、短答式の問題が解けるようになるわけでも、論文式の問題が解けるようになるわけでもないではないか。そんなことをしている時間があるなら、条文や論証パターンを暗記した方がましだ。」
といった声も聞こえてきそうですが、それは、やや短期的な視点かもしれません(順番が大切と言い換えることもできます。)。

というのも、短答式・論文式を問わず、解答の根底にあるのは、当該制度に対する体系的な理解であり、概要説明ができるように意識をしておくと、体系的な理解が進みます。

体系的な理解をするために、目次を利用して勉強しましょう、目次を意識しましょう、とはよく言いますが、目次をコピーして眺めているだけでは、少し物足りません。

目次を踏まえて、各制度の概要を自分の言葉で説明することができるようになって初めて、体系的な理解が進んでいるといえるからです。

以上のとおり、要点をおさえる勉強法は、実務に繋がるとともに、解答力の基礎を整える学習の在り方ですので、是非意識頂ければと思います。

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