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2022.04.01 ”学歴”を捨てる一年に。

自分がなぜこんなに大したことない学歴にしがみついているのか。その理由はなんとなくはわかっている。

その”大したことない学歴”以外に何もない人間であると自覚しているからである。

特に努力をしてきた訳でもない。それ故才能なんてものはない。そんな能力値の低い人間に唯一あった”運”だけを頼りにここまで生きてきた。生きてきてしまったという方が正確かもしれない。その運で手に入った数少ないものが学歴だった。

顔も身長も頭脳も人間性も仕事も、周りと比べたら劣っていないと感じることの方が難しい。学歴に固執するのはその事実が受け入れ難い故の現実逃避である。

「自分が持ち合わせているものを使って何が悪い。唯一持っている武器を使っているにすぎない。」

こんなことを大声で叫んでいるのが、自分には何もないことの確たる証拠。

自分の醜さ故に心の底から学歴を過度に重視する悲しい人間であることは自覚しているつもりではいる。が、その上でどうしても手放せない。

手放してしまうと本当に自分には何もないことが露呈してしまうから。そんなクソほどしょうもないプライド故。


しかし、そんなことを真面目に叱ってくれた人が最近いたらしい。記憶も曖昧な頃の知り合いが。

くだらないプライドも、それ故に固執している学歴も、どうせこの先の人生ではほとんど役に立たない。そうであれば、早々に手放してそれ以外の魅力を手に入れた方が良いとようやく思えるようになった。

プライド如きの理由で切れる縁であればそれまでだとも思っていたし、今もそう思う。しかし、別に無理に切る必要もない。冷静に考えれば、無理に切ることで自分の可能性を狭めていたのだと気づく。


今日から新学期。今日から復学。今日から大学5年生。

もういなくなってしまったのかもしれないけど、そういう人が一瞬だけでもいたことに感謝している。そして、この一年で学歴にしがみつかなくても生きていける人間になりたいと浅はかながら思う。

2022.04.01

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