古着の声が聞こえる。


 私は古着せどりという副業をやっている。
せどりとは、転売によって利鞘を得る仕事のことである。
(チケットや限定のアニメグッズの転売はやっていないので、そこは安心して欲しい。)

長い間やっていると、なんとなーく古着の声が聞こえてくるようになる。
こんな事を書くと「頭おかしいの?」と聞かれてしまいそうだが、ニュアンスとして「伝わってくる」のである。

例えば、派手でカラフルな個性派ブランドは「見て見て!可愛いでしょ?」と聞いてくる。

シンプルでシルエットのキレイなOLさん御用達の百貨店ブランドは「私を買って帰らないなんてどうかしてるわ」と語りかけてくる。

それらの服をさっくり買って帰る日もあるし、わざとちょっと「保留」にして帰るもある。

理由は、利鞘を得る事が出来るかを再思考したいから。
100%大丈夫な品ならば即買って帰るが、案外、そのシーズンの流行や社会情勢、気候の変化によって売れるか否かや売れるスピードが違う。
それを一応考える。

もちろん、帰って次の日行っても売れてしまっており買えないと言うこともあるのだが。


それから、服が話しかけてくるというその事象だが、話しかけて来ない日もある。

どんな日がそれに該当するのかというと

・仕事(本業)で情報過多過ぎて疲れた
・眠い、睡眠不足、体調が微妙
・疲れてる

などだ。
つまり、私は過去の売れたデータから古着と対話してる気になってるのだろう。
知らないうちにデータと古着のバランスをとっているのだ。

あと、個性的でぱっと目につく服でなおかつ季節に合っている、だがノーブランドで何処の国製かわからない…という服もある。
でも、過去の経験、データから比較的売れやすそう!という感じもある時は思い切って買ってみる事にしている。
特に和柄やチャイナ風でシルクやリネンの場合、特定のファンが付いていて尚且つそういう人はずっと「好きなものが変わらない」タイプの人だったりするので、ポイントになる。

レディースの場合、買った人がその服を着用するシーンを考えながら出品する。
例えば、育児中のママが普段着る服。
オフィスや通勤で着る服。
デートやお出かけで着る服。
それぞれ違ってくる。
出品の際、ワードを盛り込むのもテだなぁと思う。


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