新型コロナウイルスに備える

今日は歯科から見た『新型コロナウイルスに備える』という話をします。

子どもの小学校が始まりました。先生方は子供たちのために、色々な工夫をして下さっています。本当に感謝しています。
新型コロナウイルスを地球全体で除菌することは不可能です。お便りの中で、この新型コロナウイルスとどう向き合っていくかという内容で、「これからは新型コロナウイルスをコントロールしながら生活して行きましょう。」と書かれていました。(コントロール=制御・管理)
私も、口腔内の手入れを「歯みがき」ではなく、「プラークコントロール」と言っています。
「歯垢」ではなく「プラーク」
「磨き」ではなく「コントロール」
それは、「歯垢」は歯の垢ではなく、「細菌の塊」だからです。
「磨く」のではなく「除菌できない細菌を管理」していくからです。


新型コロナウイルスでは、咳症状などが出ない無症候性感染者がいたり、感染の初期で味覚が無くなったりするのは、なぜでしょうか?

新型コロナウイルスは、最初に口腔内に感染して、そこから気道、肺に移動するからです。口腔内、特に舌にはウイルスを細胞内にとりこむ受容体が数多く存在しています。
もし、新型コロナウイルスにかかってしまったとしても、口腔内のお手入れ(プラークコントロール)が十分に出来ていたら、大切な家族や友達、周りの人たちへの飛沫感染を防げるかもしれません。お手入れ(プラークコントロール)が十分であれば、サイトカインストーム(感染の量が多くなり、炎症の量も多くなり、サイトカインが大量に放出すること)による全身状態の悪化や血栓形成を防ぎ、命が助かるかもしれません。

新型コロナウイルス感染症に備えて、日常生活で気をつけること
・手洗い
・咳エチケット
・3つの密の回避

と言われていますが、
『口腔内の手入れ(プラークコントロール)』もとても重要ではないでしょうか!!

毎日、歯磨きしているから大丈夫!という人。
では、舌磨きはしていますか?
歯と歯茎の境目(歯肉溝)は行っていますか?
歯肉溝は360度ありますが、歯と歯の間の歯肉溝も行っていますか?
歯科医院で治療してもらった所が不適合であれば、手入れが出来ない環境を作ってしまいます。段差のない、かぶせものや詰め物ですか?
手入れ方法は教えてもらいましたか?実行していますか?

それを、確認できる方法があります。
それは「染め出し剤」です。染め出し剤は薬局でも販売しています。
まず、染め出し剤で口腔内の手入れ(プラークコントロール)が十分に出来ているか確認してみて下さい。
もし、不十分であれば、専門家(歯科衛生士)のプラークコントロールをお受けになることをおすすめします。
わざわざ、歯科医院に行かなくも・・・。と思う方がいると思いますが、
人それぞれ歯並びや口腔内の環境・状態・生活スタイルが異なるので、「しっかりとプラークコントロールを身につけて習慣にしたい!」と考えているのであれば、プロの指導を受けて下さい。

みなさんも、新型コロナウイルスをコントロールしながら、新型コロナウイルス感染症に備えましょう!!

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