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21th romance: ALOHA

2020.7.26 ALOHA鑑賞。

キャメロンクロウはこういう挫折から再生するストーリーをつくる名手だと思う。そして音楽のセンスがいい。


あらすじとしては、ブラッドリー・クーパーが演じる軍事コンサルタントのブライアンは大富豪カーソンによる軍事衛星打ち上げ計画を手伝うために、かつて赴任したハワイを訪れて、そこで、真剣交際してた元恋人のレイチェル・マクアダムス演じるトレイシーと再会をする。一方、空軍との橋渡し役を務める女性パイロットのエマ・ストーン演じるアリソンとは初対面は印象最悪だったけど、一緒に行動するうちに次第に惹かれあうようになっていくという話。

この映画は配役が個人的にすきで、でてる俳優さんみんなすきだし、みんなすごく適材適所な印象。(配役についてはホワイトウォッシングでバッシングを受けたらしいけど、、役の性格的なところはみんなぴったりに演じてると思う)

アリソンの人の心にすっと入り込める人懐こさがありつつ勝ち気でプライドがある役を演じるエマも、トレイシーのおっとりしてるけど少し神経質で女性らしさ満載の役を演じるレイチェルも、すてきなヒロイン像を見せてくれて、主人公のブライアンの心に響いて揺さぶっていく。

わたしが好きなのはブライアンとトレイシーの会話のシーン。ふたりとも元恋人として、微妙な距離感を保ちつつ、お互いの支えとなりながら、現状の話、過去の話をしていく。
特にトレイシーが過去の別れの原因をブライアンにぶちまけるシーンは女性ならわかるなーと思えるシーン。あのとき、あーだったらこーなっていない未来があったかもしれないのに、そんな少しの未練とすれ違いの悲しさが伝わるものだった。(それを現夫に見られる気まずさもリアル)

ブラッドリー・クーパーも世界にひとつのプレイブックをみたときにも思ったけど、落ちぶれた挫折を知っている男性役が似合っていて、微妙な心の揺れ動きが見える演技だった。

アリソンとブライアンの恋もこの話の大事な要素だけど、そこに実はすごく重きがあるわけじゃなく、中心人物の人生や恋愛の問題点と仕事に結構フォーカスがあたっていて、それも人生とはいかなるものかを表している感じがした。

アリソンに惹かれていくブライアンは、アリソンに自分がもっていない人の心を開いていくコミュニケーション力や明るさ、天真爛漫さに救われていくけど、そういう自分にないところへの尊敬から恋が生まれるんだなーというところが見えた。そんな尊敬しあえる、相手を補える関係がいいのかもしれないなーとふたりをみていて思った。

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