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小中学生の海外派遣プログラム

キャリア共育デザイナーの赤井友美です。

インターネットもスマホも普及し、「グローバル社会になって・・・」等々の言葉が当たり前になってだいぶ経ち、小学5年生から英語も教科化されましたが、まだまだ小中学生の時代に海外に出る子どもが少ないと感じています。

今日は海外に行く1つの方法として「小中学生の海外派遣プログラム」について少しまとめたいと思います。

そもそも、小中学生の海外派遣なんてあるの?

って思った方もいらっしゃるかもしれません。

あります!

しかも自治体が実施しているプログラムの場合は、多くは自治体設置の小中学生を対象にしているものの方が圧倒的に多いので受験と違って「都市部のすごい子達と競争に勝たなくてはいけない」ということはありません。
地域によっては「生徒会長をやっていると優遇される」等があるようですが、それでも受験等に比べたら純粋なやる気などで評価されるというのが一番のおすすめできるポイントです。

小中学生の海外派遣例

令和6年度(2024年度)に実施されているものだけでも、これだけあります。
都道府県単位のものや、各自治体募集のものなど様々ですが、全国どこにいてもチャンスが結構あることがお分かりになるかと思います。

自分の地域には派遣事業がない!という方は、全国規模の募集がかかっている事業に募集することもできます。

中学生のうちに海外派遣に参加するメリット

  1. 苦手意識を持ってる子が少ない:これからの時代に必要なことは「AAR(Anticipation, Action, Reflection)サイクル」です。見立てを立てて、行動してリフレクションする時に苦手意識はそれらの邪魔をします。他言語や海外への意識がまだ固まっていない小中学生時期に行くことは一番大きいメリット。

  2. 費用面のサポートがある:自治体、公益財団など様々な団体が毎年海外派遣の募集をしますが、海外派遣の多くは派遣日数に比べて圧倒的に個人負担が少なく、毎年定額負担という組織も多い。

  3. 語学力の向上: 派遣国は必ずしも英語圏出ないこともありますが、教科としての学ぶのではでなく、実践的な環境で使うことで、言語に対する苦手意識があっても薄まって、言語習得が加速する

  4. 異文化理解: 小中学生という10代前半の若いうちに異なる文化を体感することで、柔軟な思考と広い視野を早くから養える。

  5. コミュニケーション能力の向上: 一緒に行く派遣団の仲間との関わりも、派遣先との交流も、異なる背景を持つ人々との交流を通じて、社会性が育まれる。

  6. 自立心の育成: 親との旅行ではない海外派遣は、仲間と行動し、一緒に解決する必要がある。そのような経験やトラブルは、問題解決能力や自己管理能力を高められる。

  7. 進路選択の指針になる: 小中学校は地元、高校から公共交通機関を使って通学というのがよくある日本の姿。高校からは選択肢がグッと増える中で、高校は自分にあった進路選択の必要がある。その際にに、国際的な視点と世界と比較した日本という視点、様々な価値観との触れ合いは自分の軸を確立しやすく、進路選択をより主体的に考えられる

ちなみに「中学時代の海外研修体験が持つ その後の人生へのインパクト」という論文も見つけたので気になる方は是非読んでみていただくと、より詳しく書いてあります。

なぜ機会があるにも関わらず応募しない人がほとんどなのか?

私自身は教育委員会のアドバイザーをしている関係で、毎年、小中学生でも海外派遣の機会があることを学校などに伝えています。
が、あまり応募がすすみません。私の体感値ですが、以下のような理由で応募していない方が多い感じです。

  • 本人自身の英語への苦手意識

  • 詳細情報の欠如(対象の小中学生本人が応募情報に接触する頻度が低い)

  • 親や教員自身の英語や海外への苦手意識

  • 親や教員自身の海外渡航経験の不足

  • 「高校生や大学生になったらいけばいい」と思っていて本人も周りも必要性を実感できていない

  • 費用の心配(「親に反対されると思う」「兄弟がいるのに悪い」等々)

もともと島国の日本。
意図的に出ていかないと他の国と出会うこともありません。
私たち人間は、他者と出会うことで、違いに気づき、自分を振り返ることができる存在なので、自分の価値観と違う国の人と出会うことは大きな成長の機会ですし、自分の枠を広げることになります。

まとめ

小中学生の海外派遣は、単なる旅行ではなく、未来への投資として各自治体で実施されており、日本語以外の言語を理解する重要性や多様な文化を理解する必要性を実感できる貴重な機会です。

たとえ選抜されなくても、応募する場合に書類等を作ることになりますのでその過程自体が意識を高める良いきっかけとなります。

海外派遣制度がある地域に住んでいる方は、ぜひ応募を検討してみてください。
制度がない!という場合でも、日本国内の自治体間の交流プログラムや、オンラインのプログラム、国内のインターナショナルスクールのプログラムなど「視野を広げる体験」は私たち大人の子ども時代よりもずっと沢山あります。

早い段階での越境経験!
おすすめです。

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