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高齢者施設の種類

こんにちは、ともみです。
今回は高齢者施設の種類について触れていこうと思います。

前回の記事にも書きましたが、高齢者施設を聞いて想像するものはどんな施設でしょうか?
まず浮かんでくるものが老人ホームではないでしょうか?

では、その老人ホームの種類について考えた事はあるでしょうか?
そもそも種類がある事自体を知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は高齢者施設にはたくさんの種類があります。
まず大きく分けて公的施設と民間施設があります。
それぞれ、順に触れていきましょう。

●公的施設
公的施設とは行政機関が管轄する施設で民間施設と比べると利用料が安めです。

・特別養護老人ホーム
通称「特養」の施設です。原則要介護3以上の方を対象とした施設であり、看取り対応もある為、終の棲家として選ばれる事もあります。
要介護1〜2の方は自治体からの特別な許可が無ければ利用できません。
しかし費用面からも人気が高く、入居待機者数が多い施設でもあり、待機期間が長いという問題があります。

・介護老人保健施設
通称「老健」の施設です。退院後すぐに在宅生活復帰が困難と考えられる高齢者が在宅復帰を目指してのリハビリを兼ねて数ヶ月間利用する施設となります。
質の高いリハビリを受けられる上、利用には初期費用がかからない為、民間のサービスより安価で利用できる特徴があります。

・ケアハウス
独居や家族の支援が得られない等の生活への不安のある高齢者向けの施設です。一般型と介護型があり、一般型は家事などの生活支援サービスを受ける事が出来、介護型は生活支援に加えて介護サービスを受けられます。
入居対象が60歳以上である為、対象が広く、特養同様に入居待機が生じる事があります。


続いて民間の高齢者施設に触れていきます。

●民間施設
民間施設は施設ごとの特色や料金などが各施設個別に設定している為、月額の利用料金が大きく異なります。
高級志向の施設から費用を抑えた施設まで幅広くあり、受け入れも自立から要介護の方まで広く対応している事が多いです。
利用者のニーズや経済状況に応じて選択肢の幅が広い点が特徴とも言えます。

・有料老人ホーム
有料老人ホームは介護サービス付きの施設から、自立の方も含めて幅広く対応する住宅型の施設まで細かく分かれます。
施設ごとに特色が異なる為、利用を検討の場合はもちろん、職員として応募する際にも慎重に検討が必要な施設です。
基本的には家賃、食費の他に入浴などの一部の介護サービスが介護保険サービスを利用する事もある為、費用は割高になる場合があります。
また、入居契約時に入居一時金が必要な場合が多く、この金額が施設によっては100万円を超えてくる場合もあります。
施設によってはリハビリ等にも対応している事もありますので、対応しているサービスのチェックは重要になります。

・サービス付き高齢者住宅
こちらも住宅型の施設となりますが、有料老人ホームとの違いに戸惑う方もいらっしゃると思います。
通称「サ高住」のこの施設は原則としてあるのが、住宅として扱われるという点です。
介護保険サービスを利用する事も可能です。
概ね有料老人ホームで受けられるサービスは近いものがあります。
大きく異なる点は契約の形態になります。
サ高住では賃貸契約となる為、入居敷金が必要となる事が多いです。
有料老人ホームの入居一時金と比較すると、一般的な賃貸住宅と同じ費用で済む分割安となる事が多いです。

・グループホーム
認知症の方向けの施設です。9人程度までの少人数にて職員の支援を受けながら共同生活を送る事が出来ます。
行える事を継続して協力しながら行う事で、認知症の症状進行を緩やかにしつつ、サポートを受けられる安心感が得られます。


大きく分けると以上のような施設が一般的に居住型の高齢者施設と呼ばれる施設となります。
これらの施設には前回の介護保険サービスの記事でも触れたショートステイに対応した施設もあります。
また、規模が大きい施設ではデイサービスや訪問介護の事業所を併設している場合もあります。

併設型の施設はメリットも大きく、有料老人ホームやサ高住で生活しながら同一建物内のデイサービスに通う事が可能な場合もあります。(デイサービスの利用料金は別途発生します。)
また、在宅で生活しながらデイサービスを利用している方は、デイサービスを併設している有料老人ホームやサ高住をショートステイ利用するといった使い方も可能な場合があります。(ショートステイの利用料金は別途発生します。)
併設施設でのこの利用方法の最大のメリットは利用者の日常生活動作(ADL)や既往歴、お薬手帳、食事形態やアレルギーなどの支援に必要な情報が同一法人内で共有されている可能性が高い点です。

高齢者施設を選ぶ際には利用料金だけではなく、併設事業所の有無と種類も視野に入れておくと入居後の状態の変化に柔軟に対応できる可能性が広がり、慣れた環境で長く生活を送る事にもつながります。


以前は多くの施設で見学の受け入れが行われていましたが、コロナ禍以降、感染症対策の為に見学が制限されている施設も増えてきました。
これは入居前の見学よりも、職員として応募する前の見学において目立つ傾向にあります。
私が勤務していた施設では入居前見学は利用者ご本人と付き添いのご家族一名までで施設内1Fのみを15分以内という制限が設けられました。
職員の見学は原則無しで応募、面接時の質疑応答のみの対応となりました。
入居する側としては部屋の間取り、浴室の設備を直接見ておきたいところだと思います。
職員として応募を考えている側としても、実際に扱う事になる設備は確認しておきたいものでしょう。
しかし、それらの見学に制限が設けられている場合には、その施設の利用や入職に関しては慎重になった方が良いでしょう。

詳細は今後の記事にしていく予定ですが、(感染症発生中の理由を除いて)今でもコロナ禍を理由に見学の制限が続いている施設に関しては、ブラックボックス要素が隠れている可能性を念頭に置いておくと良いと考えています。

今後の記事では上記のブラックボックス要素などにも触れ、高齢者施設選びや介護事業所選びで注視すべきポイントを押さえていきたいと思っています。

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