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《米国株投資#4》ソフトバンクグループ決算発表についてまとめました!

ソフトバンクグループは、2021年2月8日に、2021年第3四半期決算を発表しました。
孫さんは、最初に決算内容サラリと説明し、その後には「今後は投資会社として、AI革命に特化していく」という結論の元に、今後のビジョンを説明していました。
ソフトバンクグループの株主である人も、そうでない人も、勉強になる情報がたくさんあったので、まとめてみました。
(私はソフトバンクグループの株主ではないです。)

1.2021年3月期第3四半期決算

①売上高 4兆1,380億円(前年同月比6.1%増)
②税引前利益 3兆3,615億円(前年同月比133.0%増)
③当期純利益 3兆552億円(前年同月比541.0%増)

孫さんは、上記のとおり決算説明した上で「この数字に大した意味はない。まだまだこれから。この数字に満足しない。」との事。
NAV(Net Asset Value)が、決算発表日現在で25兆あり、NAVの数値が重要であるとの見解を示しました。
また、LTV(純負債/保有株式)は、保有株式が26.9兆で、純負債がら4.0兆。
通常は25%未満で運用するのが目安だが、現在は15%。
守りのものさしとして見ている数値。
今は健全の範囲なものの、もう少し攻めても良いと考えている話もありました。

2.NVIDIAへのArm売却について

①3兆2,000億で購入→4兆円で売却
②売却益の2/3は株に交換。
③新しいAIの時代がやってくるにあたり、人類の将来に大きく貢献。

NVIDIAへArmを売却した件についても、説明がありました。
3兆2,000億円で購入し、4兆円での売却となったが、売却益の2/3をNVIDIAの株に交換する売却方法としたとの事。
この理由として
「世界中のスマホのCPUのほとんどがArm。(Armじゃないスマホはない?)
Arm+NVIDIAで、AI時代に最適なチップができる。
人類の課題として残っている部分を解決するためにAIが活躍する世界の最強プラットフォームを提供していく。
新しいAIの時代の最強を作って人類の将来に大きく貢献する。」
という説明がありました。

3.ソフトバンクグループは「金の卵の製造業」

今回のメインは、決算の内容よりも、こちらの話題でした。
ソフトバンクグループは、持株会社として投資会社の色彩をより強めていくとの事です。
その例えとして「ソフトバンクグループをガチョウに例えるなら、白い卵を産むだけでなく、金の卵を計画的に仕組みを持って産む。」という話が繰り返し使われていました。
2017年からビジョンファンドを開始しています。
ビジョンファンドとは、ソフトバンクグループが運営している投資ファンドになります。
ソフトバンクグループ以外に、Apple・Qualcomm・SHARPなどの企業も出資しています。
今、ビジョンファンドで投資している企業は164社。
この164社が、ガチョウ(ソフトバンクグループ)のお腹に入っている卵です。
このお腹の中の卵を「金の卵」として産み出すと例えているわけですが、ここで言う「金の卵」とは、「100億円以上の利益で売却する」or「上場する」事を意味します。
ガチョウ(ソフトバンクグループ)が金の卵を産むために必要な事は、以下の3つ。

①より大きなビジョンを示して議論して刺激する。
②より大きな資金を投入する。
③約200社ある筆頭株主企業でのシナジー効果。

ビジョンファンドでのメリットを活かして、上記3つを軸に、金の卵を産み出していく仕組みを作っているとの事。
偶然金の卵が産まれる訳ではなく、専門の分析チームがいて、組織で動き、投資する資金が潤沢にあり、リズム感を持って金の卵を産み出す。
場当たり的な投資ではなく、投資に大事なのは「リズム」。
そのリズムが作れたら、そのペースを保つ事が大事という孫さんの説明でした。

4.ビジョンファンドの投資先企業の紹介

①VIP Think(中国のAI×幼児教育企業)
②Unacademy(インドのAI×高等教育企業)
③Keep(中国のAI×フィットネス)
④seer(アメリカのAI×創薬)
⑤Tessera(アメリカのAI×遺伝子治療)

ビジョンファンドの投資先として、上記5つの企業の紹介がありました。
この5つの企業に共通しているのが「AI」です。
ビジョンファンドは「AI革命に全てを投じる」と明言しているとおりで、このような最先端AI企業が代表的な投資先の例となります。
この5つの企業の中で、私が1番驚いたのが、「⑤Tessera」です。
現在の医療は、投薬したり手術をして治すのが主流。
しかし、Tesseraが目指すAIを使った遺伝子治療は、治療方法の根本が違います。
癌や白血病などの病気の元は、遺伝子の欠損などがありますが、Tesseraは遺伝子そのものを書き換えて治療する遺伝子治療を目指しています。
遺伝子の欠損があれば、その遺伝子を挿入する。
遺伝子の間違えがあれば、その遺伝子を書き換える。
AIの進化で、遺伝子レベルで治療をする未来が来るという話です。

5.まとめ

ソフトバンクグループの決算発表の内容をまとめました。
インターネット革命で産業の著しい進化がありましたが、これからはAI革命の時代と言われています。
孫さんの見据えている未来は、AI革命に全てを投じた後の世界で、私が思い描いていたAIの世界とは景色が全く違い、衝撃でした。
「AI革命は始まったばかり。
一時的に過熱して、一時的に下がっても、生まれたばかりの知恵熱のようなもの。
大事なのは構造的にAI革命が始まったばかりで、少々のデコボコは下がったらチャンス。
上がったらそこはピークではない。
思いはブラさずに、着実に金の卵を増やす」
という、孫さんの最後の言葉が印象的でした。
個別銘柄でも投資信託でも、きちんと時代の流れを見極め、その時代の先に見合う企業に投資するべきなんだなっと、改めて感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。







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