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日本とアメリカの左官業の違い

私の会社は主に3つの職種で成り立っています。
左官業、塗装業、金銀箔業です。
今日はそのうちの左官業についてのお話をします。

左官と聞くと日本では歴史的建築物であったり
和室など和と関係のある部屋などで使われている
というイメージでしょうか。
そもそも、「左官って何よ。」かもしれません。

左官とは土、モルタルや漆喰などを材料として
専用のこてなどを使って仕上げる工事です。
日本ですと素材そのものの色か、
色がついていても自然色が多い気がしますが、
私の会社はヨーロッパの手法のため多色あります。

毎回クライアントの希望やデザインに合わせて
全てカスタムメイドで色を作っています。
また、使用する材料も多岐に渡り、仕上げる部屋や
デザインと材料の特性を組み合わせて決定しますが、
主にベネチアンプラスターと総称される材料を使用します。

職人が使用する道具も基本は同じですが、
一部のコテの形が異なります。
道具は材料や仕上げによって使い分けます。

日本の場合の職人さんの棲み分けがよくわかりませんが
アメリカの場合、日本と違い外壁を左官で仕上げないので
外壁専門のような左官業がありません。
構造に関わるような左官の場合は工事業者が、
内装の補修などの左官の場合は
塗装屋さんが一緒にやっていることが多いです。

私の場合はデコラティブアートと分類されます。
デコラティブ=装飾なので、つまり仕上げ屋です。
仕上げのみを行います。
壁や天井を左官が出来る状態まで
工事業者と塗装屋さんに行ってもらい、
下準備ができた表面に仕上げをしていきます。

左官と塗装を組み合わせたり、左官と金銀箔、
3種共組み合わせて仕上げることもしばしばです。
それで、抽象画のようなものを作っていきます。

ダイナミックで色に奥行きの出る仕上げになるので
左官仕上げは大好きです。

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