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看護師までの道のりその5~川崎病~

看護学生1年目の冬。

長女が「川崎病」になってしまった。

8歳での発症は珍しく重症だった。

すぐに入院。

そこから私は病院から病院へ通う生活が始まる。

働いている病院の仕事が終わると

娘が入院している病院へ。

そこで娘の看病しつつ勉強。

入院先の病院では看護師さんや医師にも

介護が上手だと褒められて(経験者なので当たり前なんだけど)

娘も痛がるので

痛くないように介助する。

手や足の皮膚がポロポロとはがれてくるので

手浴・足浴をしたりもした。

娘が寝ると、小さな明かりを頼りにテスト勉強をする。

巡視に来た看護師さんとテストについての会話をしたり

受かったらうちの病院に来なさいよ~なんて言ってもらえたり。

病院の往復生活は2週間続いた。

その時に働いている病院の上司に言われたことが

・逐一報告しろ(娘の状態を)

・有給は使うな

そして娘が楽しみにしていた病院の朝ごはんのホットケーキの日に

休みを取ることができずに出勤した。

食事を選べる日があって娘はホットケーキにした日だった。

出勤するころに母に来てもらい娘を頼んだ。

働く病院での仕事を終え、娘が入院している病院へ戻る。

その日、娘の日記に書かれていたことが今でも忘れられない。

「今日のホットケーキはおいしかったけど

お母さんと一緒に食べたかった」

有給が取れなくても欠勤すれば良かった

と思った出来事だった。

その後娘は川崎病の後遺症もなく

元気。

そしてそのことがきっかけで

その病院を辞めることにした。

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