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2019 ベストアルバム10 by 高橋アフィ

2019年はありがとうございました&2020年もよろしくお願いします!

と言うわけで、2019年のベストアルバム10枚+αです。
雑感としては
①「濃密/軽やかなアンビエント」として再解釈された「ニューエイジ/エクスペリメンタル」の存在感
②ローファイ・ブームから、音の特性としてローファイさを取り込んだ楽曲
③アフリカの各所のリズムが大躍進
④リード・パート(ボーカルから管楽器など)の境界線がより曖昧に→サックス良いですね
⑤プレイヤーの流れ、YouTubeやインスタの演奏動画追ったほうが掴みやすい…?

それでは特に印象深かった2019年のベストアルバムです(ちなみに何かしら関わった作品やどこかで言及した作品は基本的には外し、またLatinaに寄稿した10枚も外しております。)

#10
Triad God "黑社會 Triad"
(Presto!?)

ジャケ以外は良い(何度も聞くともはやジャケも良い)!ジャケだけ見るとオラオラ系にも見えますが、オートチューンの寂しさ要素を前面に押し出したようなスカスカな音像がよかったです。 Fav #2 #12

#9
Christian Lillinger "Open Form For Society"
(Plaist Music)

リズムで遊ぼう最前線!2019年のジャズは「新しさ」では個人的には難しさを感じたのですが(ブラック・ミュージックとの交流による更新が一旦止まったというか)、そこに風穴を開けるような「フリージャズ/インプロ×ビートミュージック」な方向でよかったです。欧州インプロ的な音色の機微のストイックな面白さに、ビートの快楽性が加わった感じですね。プレイヤー的にもChristian Lillingerは大注目!Fav #2 #8

#8
Lady Donli ”Enjoy Your Life”
(Makiyayi)

今年はアフリカ各所のダンスミュージックに惹かれた年でした。今まではアフリカ感を弱めモダンにしているものが多い印象だったのですが、最近はむしろアフリカ感を強めその結果モダンになっていく作品が目立ってきたような気がします。その中でもモダンな雰囲気とアフリカの面白さが自然に混ざっていて愛聴しました。 Fav #2 #3

#7
Kelela & Asmara "Aquaphoria"

もうここまで行けばオリジナルでは!無いのでしょうか!!DJにKelelaの歌を乗せたミックス。ele-kingの解説で「solangeへのアンダーグランドからの回答」と書いてありましたが、まさにそれ!アンビエントR&Bに食傷気味になりかけていた中(瞑想出来ないというか、ぬるニューエイジ感というか)、そこをなぎ倒す本気のアンビエントっぷりが素晴らしかったです。

#6
Seven Davis Jr. "S.O.S"
(Secret Angels Records)

ずっと変!大体の音像は何かしら聞いたことあるものになりがちなのですが、正気とは思えない音で良かったです。ダンスミュージックなのに低音スカスカだったり、ボーカルのリバーブすごかったり、かつ結構ちゃんと曲作っていたり、面白いものはまだまだ沢山ありますね。 Fav #7 #13

#5
Dexter Story "Bahir"
(Soundway Records)

Carlos Niñoありがとう枠。「ニューエイジを音楽的に再解釈する」が今年のLeaving Recordsのモードだったと思うのですが(Ami Dang "Parted Plains"、ana roxanne "~​~​~"など名作多かったです)、(今調べたらこれは違うレーベルだったけど)その流れがもっとも面白い形で出ていたと思います。こちらもアフリカですが、モダンにするというよりもそのままニューエイジ化したような作りで、作曲はスタンダートなんですが、音色で面白くしていた印象です。リズムはしっかりあるけれどチルアウトな雰囲気で最高でした。音の感覚の鋭さですね。 Fav #3 #7

#4
Dreamcast + Burymeinamink "The Lost Tape vol​.​2"
(Self-release)

大好きです。シンガー/プロデューサーなんですが、声の扱いが良い意味で歌中心ではなく、トラックに溶けるような声が素敵でした。ビートの荒々しさも最高!ビートテープに歌乗せちゃったみたいな感じなんですかね? Fav #3 #7


#3
森で暮らす "Forest Room"
(Local Visions)

2019年の一押し。vaporwaveのシニカルさを抜いた音楽。あの安い音をチープとは感じず、純粋に美しいとして思っているような、真っ正面に蕩けていくような音が素敵でした。サックスの音色も素晴らしく、現行ジャズの最良部分みも感じました。チルアウトの極みです。Kenny Gみたいに売れてほしい! Fav 全曲

#2
Sault "7"
(Forever Living Originals)

今年一番の衝撃作。vaporとかチルとかサイケとか、一発で終わらせるざらついたローファイ!最高!作曲的要素というより音響情報で聴かせていく作り、現代の潮流感じました。文句なしの傑作かつ、10年代を終わらせた作品だと思います。"5"も合わせて是非。 Fav #2 #6

#1
JIM ALXNDR "Retro Future Love Sound Machine"
(Sit At Home Club)

メルボルン拠点のアーティスト。アルバム全体で曲調バラバラ、ミックステープというか、荒いDJというか。しかし雰囲気でつなげていくアルバムの流れが滅茶苦茶素晴らしかったです。アルバムで出す理由というのを最も感じた作品でした。
時たま見える現代ジャズ的なフィールも、プレイヤーというよりビートメイカー的な目線で、音としてのかっこよさを追求していて良かったです。 こちらもサックス奏者で、音の溶かし方が素敵でしたね。 Fav #1 #2 #3 #10


プレイリスト作りました。よかったらこちらも是非。

※「Kelela & Asmara」と「森で暮らす」はSporifyには無し

日本語のかっこよさ感じました。

ジャズ作だと最も愛聴した作品の一つ。チルアウト全力かつビートも心地よさに特化していて最高です。


そしてライブ動画を良く見た年でもありました。別の記事でまとめたいと思います。

それでは今年も!2020年はDJ沢山したいな。

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