見出し画像

家づくりも庭づくりも、逆算で考えるべし!(今更だけどさ) #0085

最近、家づくりの天井作業を一部工務店さんにお願いしています。

この工務店さんは個人でやっている人なのですが、とにかく融通が利くタイプで、DIYで家を改修するような人とはとても相性が良い、そして仕事が超絶早い、、。

薪ストーブの専門販売や農業の特殊機械設置も請け負っていて多彩な仕事をやっていることのみならず、まあとにかくいろんなことが勉強になります。
(この方から学んだ仕事のアレコレはまた別に書きますよ!)

今回、自分でも横でDIYしながら教えてもらったことの中で、逆算して仕事するのめっちゃ大事なんだな、、(今更?)と思ったことがありましたのですよ。


*天井の組み方でわかった自分の無駄

今回、この逆算についてなるほどなーーーと思ったのは、天井作業の時だったのです。
わたくしは年明けから、天井を作って断熱を入れていたのですが、とにかく勾配天井が難しく、やっとこ試行錯誤してこんな天井にしました。

425と書かれた断熱材の下にブロックの断熱材を挟み込む作戦

今回の主目的は、とにかく断熱を150(単位はmmね)入れる、しかも100は密度80kg /㎥のブロック状の断熱材を入れることだったので、スウェーデンの天井作成を参考に、900×600の断熱ブロックが隙間なく入るように作ってみたのです。
個人的には、素晴らしい出来栄えだ!と思っていました。が!

工務店さんにお任せした続きは、このような組み方になっていました。

ピッチが狭い。わかりづらいけど、、。

これは袋入れのロックウールの寸法、11寸間隔で取られています。
 *大工さんは今も寸尺で表現します(ちなみに庭屋はcmを「セン」と表現します)

で、「あー。袋詰めを室内側にするのね。まーそれでいいけどね」くらいで思っていたのですが、ここには理由があった。それは、、要するに天井に合板(1800×900)を貼った時に、端がちょうど組み木の部分に当たる(固定できる)寸法になっているということなのです、、。

*家づくりは、逆算しないと無駄だらけになる

当たり前っちゃ当たり前なのですが、材料は寸法が決まっているので、最終の仕上げの寸法から逆算して木を組んでいき、屋根からの吊り木も、その組み木に合わせて横の梁を入れて、、と全て逆算で組んでいく必要があったのです。

あーー全く気づかなかった、、。目の前の「断熱をどう入れるか」ばかりを考えて、最終の形を全くイメージできていなかった、、。
特に職人さんは無駄を作らないようにします。労力も材料も無駄にならないように、戻りの工数が発生しないように工程を組んでいるのです。

この逆算の発想こそが、時間を作り、材料(=資源と予算)をセーブし、完成品の精度を上げるのだと、当たり前だけど改めて突きつけられたわけです。
まあ当たり前の話ですけど、、。
資源も予算も時間も、このあたりの考え方一つで大いに使えるボリュームが変わってくることを認識しなくてはならんのだなーと再認識させられた次第です。

ちょっと脇道それるけど、「サステナブル」とか言っている人たちにはぜひお伝えしたいですな。資源を有効に使うことは、どんな世の中にしたいのか、のイメージからの逆算であって、なんでもかんでも「地球を大事に!」と言うだけでは成り立たんのよ。

*庭づくりも同じ、仕事ってみんなそういうものね

かくいう、自分の本業である庭づくりはまさにこの発想でやっているわけです。

毎回違う現場に対して、最も効率よく木を植えるために、掘る位置、道具、手順を完成形からイメージしてやっているわけです。しかし、一旦本業からズレると、目の前の作業を収めることに手いっぱいになって、全体最適を見失ってしまうんですよね、、。本業でもやっちまうことはよくあるし。
そんなときは、とにかく数をこなして、人に聞く。この繰り返しですよね。わかっているのに、わからなくなってしまうんですよ、ほんと。

今回、工務店さんに、道具は使う物から「左側に置く」「材料を切るときは、切る左側に台を置く」という当たり前だけど重要なことを教えてもらったわけです。
考えてみると、ユンボを使う時も、土の山に真っ直ぐ重機を置き、積み込むダンプトラックはシャベルの回転円上に、斜め45度に置くと効率が良いことは庭屋なら知っているわけだ。こういうちょっとした積み重ねが、大きな違いを生み出すわけですよ、マジで。

こういうこと↑ ダンプはこうやって横付けする。わかる、、か?

逆算というのは、つまり全体が見えていないとできないわけで、反対に逆算ができる、というのは全体がわかっていて、その道筋をつけられる、ということなんだろうなーと断熱材を黙々と入れながら考えていたわけです。

しかしまあ、わかっていても間違ってしまうので、この辺りは頻繁に振り返るべきことなんだろうな、ということです。

*経営的な視点も同じことなのかも

アナロジーになっちゃうかもだけど、「経営的な視点」というのもまさにこの発想がベースなのかなーとぼんやりと思ったわけです。

いくらの収入が見込めるから、このくらいのお金をかけてこの規模の投資をしよう、オペレーションはこうしよう、とか決まってくるわけですよね。つまり最終的な収入の完成形をみた上で、全体の事業を構築していく。逆算をすることは、全体を把握することにつながるんだなーと思った次第です。

この工務店さんには、「本当の意味で利益が出るには10年かかる」と以前言われたけど、まさに。自分の事業もまだ4年。事業を積み重ねることで、全体を見る逆算の発想というものが身についていくのかもしれないし、この逆算の発想というものを持って、事業自体にも取り組んで行かねばなーと思った次第です。

まあとにかく、最終的な収まりは常々持つように意識しようと改めて思いました。わかっていても忘れてしまうものなので、作業に取り掛かる前、取り掛かっている最中、何度も振り返るクセはつけたいものですよ。

ではでは!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?